2022年末に日本橋兜町に誕生した話題の複合施設、Keshikiの地下に広がるスペースAA(あー/アー)において、Somewhere in Tokyoによるエキシビジョンが開催される。
新たな波の予感。日本橋兜町のニュースペースAAにて西雄大の展覧会、初日には音楽と物販のイベント「MoNoMaNiA」も同時開催
Somewhere in Tokyoは都内某所に位置する多目的スペースであり、多様なカルチャーが混在する“Total Chaos Space”として気鋭の作家たちの絵画やアートワークの展示販売や不定期開催のミュージックサロン、ドリンク&フードポップアップ、オリジナルアイテム制作など多岐にわたる活動を続けている。
そのSomewhere in Tokyoが“The Exhibition”と題して、3名のアーティストによるアート展示と、会期中の各土曜には国内外で活躍するDJによる88人限定のパーティーを開催。レイヴやD.I.Yのパーティーそのものをインスタレーションとして捉え、「本来は一瞬で過ぎ去ってしまうその空気や空間そのものを捉える」展示となる模様だ。「AAはギャラリーというよりはシアター、劇場としての機能や立ち位置を考えていて映像や音楽、身体表現など形のない作品や表現の発表の場として機能していくことをコンセプトとしている」(細野晃太朗/AAディレクター)というから、まさに、のエキシビジョンとなりそうだ。
何が起きようとしているかは、Somewhere in Tokyo、AAそれぞれから出されているステートメントに詳しいので、映像作家・住吉清隆による本展に際してのイメージMVも確認しながら、気になった人は読んでほしい。少し長いが、熱を帯びたテキストとなっているので割愛することなく紹介したい。
なお、このMVのサウンドトラックはDJ NOBUによるものだ。
このたびSomewhere in Tokyoが外に飛び出し、”The Exhibition”を開催する運びとなりました。
もともと私たちは基軸となっているカルチャー/コンテンツを交配→精製し、神出鬼没に様々な場所や空間で多様な表現をしていくことも念頭に活動していました。しかし、この数年間のパンデミックにより何度も何度も計画しては立ち消えとなっていました。
そんな中、2022年末に日本橋兜町にできた複合施設・Keshiki(景色)/AA(アー)と出会います。「空間の中に、人とコンテンツが織りなす、瞬間ごとに変わり続ける景色を見出す」という理念は私たちの思い描くものに限りなく近く、幸いにして様々なタイミングと意識が合致してスムーズに物事が進み、ついに実現することとなりました。
約150平米の広大なスペースではそれぞれ独自のフィールドを開拓し、唯一無二の存在感を放つ3人のアーティストのアートピースが空間を彩ります。
そして会期中の各土曜日には最新鋭のサウンドシステムをインストールし、国内外で活躍する年齢も性別もジャンルも超えた素晴らしいDJ達による”パーティー”も開催。
さらに同施設内にあるフレッシュパスタレストラン・Pony Pastaでは、パスタだけに留まらない絶品料理とクラフトビール・ナチュラルワインなども楽しむことができます。
まさに私たちが立ち上げ時から体現したかったもの、そして体験していただきたい事象をフルベストな内容と陣容でお披露目できることと、お力添えをいただいた関係者各位に感謝申し上げますとともに、1人でも多くの方々に”Somewhere in Tokyo”を体感していただけますよう祈念いたします。
ーSomewhere in Tokyo
日本橋兜町のKeshikiの地下空間「AA(あー/アー)」にて都内某所に位置する多目的スペース「Somewhere in Tokyo」によるエキシビジョンを開催します。Somewhere in Tokyo(以下SiT)は3名のクリエイターを中心に運営されるスペースです。このスペースにはSiTメンバーの核である音楽カルチャーを軸に、芸術やファッション、飲食など、それらにまつわる人々が混在しています。住所非公開で不定期な開催でありがながら人が人を呼び、20名程度のゲストを迎え入れることのできるスペースでは数々の一夜が繰り広げられてきました。
今回のエキシビジョンでは彼らが最も影響を受けてきたレイヴシーン、D.I.Yで作られるPARTY、そして学生のころから常にどこかに存在していた溜まり場を再解釈し、それそのものの価値観をアート/インスタレーションという形で展示します。
1980年台後半にイギリスで産声を上げたとされるレイヴというカルチャーは90年代に入り日本でも多くのPARTYが作られてきました。レイヴそしてD.I.YのPARTYは多くの参加者によってつくられます。オーガナイズするチーム、音を司るDJ、サウンドシステムのエンジニア、空間を彩るデコレーションを手掛けるアーティスト、胃袋を満たしてくれるフードの出店者、ワークショップやそれに付随するエキシビジョンを構成するディレクターやアーティスト、お客さんを誘導するスタッフや全体を組み立てる職人など。関わっている人々の役割を挙げればキリがないほどです。
ほとんどのPARTYは一夜で姿を消し、残像だけがそのフィールドに残ります。多くの創造者が関わって出来上がっているにも関わらず、そこで行われたという事実と思い出しか残らないことがほとんどです。しかし今回はPARTYそのものを1つの”共同作品”として捉え1つの地下空間に留めます。
その空間には今まで彼らが活動してきたことにより繋がることのできたアーティスト3名の作品が展示されます。国内外で旅をするように滞在制作をすることでその時その土地でしか生み出すことのできない作品を発表し続けているアーティスト・Hiroaki Ooka 。SiTのロゴデザインも手掛け、身体的、躍動的なストロークが特徴のペインター・中村穣二。工業廃棄物や自然素材をアップサイクルし数々の野外イベント・フェスやインスタレーションを手掛けてきたR領域。この3名による作品はエキシビジョンとしてのPARTYに鑑賞体験をもたらします。そしてSiTを語る上では欠かすことのできない”DJ”を迎え、彼らの活動のコアであるいわゆるPARTYが展示期間中の毎週土曜日に開催されます。
我々はこの”PARTY”と呼ばれる自己表現の中で、それぞれに多くの人々と出会い繋がり刺激を与え合ってきました。そしてPARTYの中には”ART”があります。ただのお客さんとしてではなく、当事者として、このエキシビジョンに足を運んでいただきSomewhere in Tokyoそのものを体感してもらえれば幸いです。
ー細野晃太朗 (HAITSU / AA)
ステートメントにもあるようにたしかに、レイヴやD.I.Yのパーティーそのものは、総合芸術たりえる。それは「あの瞬間」を体験したことのある人であれば誰もが頷くだろう。それらは本来的には瞬間だからこそ美しいのだが、今回はパーティーだけでもなく、エキシビジョンだけでもない、という複合体であればこそ、きっとそこにはまた新たな価値観、体験が待っているのだろう。
INFORMATION
Somewhere in Tokyo The Exhibition
会期:2023年4月8日(土) – 4月23日(日)13:00 – 20:00
会場:AA(東京都中央区日本橋兜町6-5 Keshiki B1F)
休:月・火 ※4/8と4/15はイベントのため13:00 – 16:00のみ観覧可能、4/22はイベントのみの開催
ART EXHIBITION:Hiroaki Ooka / JOJI NAKAMURA / R領域
[Opening Party]
日時:2023年4月8日(土)17:00 – 23:00
料金:ADV 3,000円 / DOOR 3,500円 ※Limited 88 Pepole
DJ:CELTER / DJ KURI / MOODMAN / word of mouth
[Midterm Party]
日時:2023年4月15日(土)17:00 – 23:00
料金:ADV 3,000円 / DOOR 3,500円 ※Limited 88 Pepole
DJ:Akie / Chloé Juliette / LIL MOFO / Shhhhh
[Closing Party]
日時:2023年4月22日(土)14:00 – 23:00
料金:ADV 3,000円 / DOOR 3,500円 ※Limited 88 Pepole
DJ:凸凹。 / COMPUMA / Let’s Slow Dance / NARIO / pus. / YO.AN
SOUND SYSTEM:K-array by SURD Co., Ltd.
SOUND DESIGN:grayfield
VISUAL EFFECTS:Ginji Kimura
IMAGE MV:住吉清隆
IMAGE MV SOUNDTRACK:DJ NOBU
FOOD&DRINK:Pony Pasta
https://somewhereintokyo.com/pages/the-exbition-aa-kabutocho-japan