TRANSMISSION BLOCK

TRANSMISSION BLOCKーEYESCREAM的、今が在る場所ー Vol.02 CONTENASTORE

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TRANSMISSION BLOCKーEYESCREAM的、今が在る場所ー Vol.02 CONTENASTORE

数多あるショップの中で、特に他と異なるスポットがある。そこに集まってくるのはアーティストであったりクリエイターであったり。ただ服を買う場所ではなく、次世代の才能が集まってくる場所が、今の時代を形成する。そんな”訪れる価値のある”特別なショップ=発信地をピックアップしていきたい。TRANSMISSION BLOCK、第二回目は大阪のセレクトショップ、CONTENASTORE。

一歩早いというテンションを大事にしていきたい

大阪のファッション、カルチャーの中心地といえば、個人的にはアメ村の三角公園を中心に成り立っていると思う。レコードショップやアパレルショップ、ライブハウスやクラブも多く、多種多様な人間が集まってくる。とある雑居ビルが目に入る。マネキンに布を被せたような看板。「CONTENA STORE 3F →」とある。

見上げれば蛍光灯の白い光が漏れ出ている窓に人が行き交いする影がチラホラ。気になる…。ということで階段を上がって店内にGO。入り口には扉はなく、ビニールが垂れ下がっており、BGMはHIPHOP。


打ちっ放しのコンクリートの壁は飾りっ気がないが、不思議とこの場所に馴染んでおり、居心地の良さを感じさせた。シンプルにラックにかけられたウェア群に、ファッションやカルチャー系の写真集も置かれていて、なんとなくスタイリストの事務所的な雰囲気がある。


並べられているのはY/PROJECTや​MARTINE ROSEなどのインポートものから、TTT MSW、JOHN LAWRENCE SULLIVAN、John’s by JOHNNY、BlackEyePatch、D.TT.Kなどのドメスティックも。かと思えばヴィンテージものも数多い。それらが、ある種の統合性を持って陳列されている空間は居るだけで高揚感を覚える。このショップについて、ディレクターの1人である杉田さんに話を聞いた。

ーCONTENASTOREに来たのは初めてなんですが、いつオープンしたんですか?
「2016年5月ですね。大阪にオープンして、その後すぐに広島にもCONTENASTOREをオープンさせました。ここは僕ともう1人、上村という人間2人で運営しています。CONTENASTOREをやる前はユーズドをメインにしたセレクトショップを大阪と広島でやっていたんですよ。そこから、よりセレクトに特化したいショップにしたいと考えるようになって、同じ考えを持っていた上村と始めたんです」。

ーもともとショップをやっていたから、それで広島にもショップをオープンさせたんですね。
「そうですね、CONTENASTOREをやる前に遡ると『なんか広島っていいところっぽいよね』って。フィーリングが合った土地だったんですよ。でも面白いものがない。ではやってしまおう。そんな感じでやっていましたからね。今じゃ考えられないですけど(笑)。でも、その空気感は大阪とも共通している部分があると感じました」。

ー共通して感じた空気感というのは?
「ファッションやカルチャーの中心地は東京であって関西には物がないしメディアもない。何もないのでは面白くないですからね。そういう雰囲気があると感じたんです。ないのであれば自分で始めよう、というのが考えの根本にあったことですね」。

ーCONTENASTOREには国内外の新しいブランドと並列して古着も置かれているんですね
「そうです。ラックごとに分けて置いているんですが、ユーズドを集めたコーナーは”CONTENA VINTAGE”と銘打って、ショップとしての提案としてやっています。今季はこういうのはいいんじゃない? というリアルでクイックな提案として。これは自分たちの個性を主張できるポイントだと考えています。来てくれているお客さんは、ブランド新作と並列して楽しんでユーズドを見てくれていると感じています」。

ー古着を扱ううえで、どのようなアイテムを揃えようとされているんですか?
「ブランドの新作とマッチするようなウエアを揃えていますね。次のシーズンに思いを馳せながら、今、取り扱っているプロダクトにもフィットするイメージでやっています。そこには決まりなどはなく、本当に多種多様なアイテムを扱っています。だから、去年なかったものを今年いきなり扱ったりしますね。いわゆるアメカジものって古着の定番なんでしょうけど、CONTENASTOREには逆にスタンダードなものは置いていないんですね。その時々によって毎回変化させています」。


ーインポートのブランドについては、どのようなセレクトを行なっているんですか?
「今、軸になっているインポートはY/PROJECTや​MARTINE ROSEですが、僕らはマイナーなブランドも持ち上げたいというのが基本的な考えにあります。それが面白くって。人気があるからセレクトする、ということはありませんね。ブランドの評価が出来上がる前から扱っていたいと思っているんです。自分たちの感性で見たときに、カッコいいと思えるものが世間的に、まだ受け入れられていないものであっても、その自然な”一歩早い”というテンションを大事に考えていますね。だから国内外問わず、面白いものは常に見続けています。常にあらゆる方面に網を張っていて、そのブランドをやりたいと感じたら、すぐに直接連絡をとっちゃいますね(笑)」。

ー面白いもの、情報収集についてはどのように行なっているんですか?
「インスタグラムでもチェックしていますし『今、何が面白いか?』という話はスタッフやお客さんともよくしています」。

ーあの…。スタッフと言えば、そこのカウンターにいらっしゃる方って、オカモトレイジさん率いるYAGIにも参加しているHIPHOPシーンに精通している人なら知っているであろうという…?
「はい、極onTheBeatsくんですね」

ー極onTheBeats、sacaiとUNDERCOVERによる渋谷のVISIONのイベントではQiezi Maboと共演。次世代のシーンを担う話題のHIPHOPアーティストの1人である。ということで、いいでしょうか? 極onTheBeatsさん!!

「はい、”極み”(K)サインですね」

ー遠いので、もう1度いきますね

「”極み”サインですね」

ーナイスです。ここからも見られるのですが、CONTENASTOREは音楽カルチャーにも密接なんですね
「そうありたいと考えています。CONTENASTOREでは、不定期でMARU C NIGHTという音楽イベントを開催しています。ショップに来てくれているお客さんに楽しんでもらえるように、という考えをベースにやっています。最近ではお洒落をしてパーティに遊びに行くという感覚が少なくなっていると思うんですが、僕らはそういうことも大事にしたいと考えています。カッコいい服をリアルな視点で、どこに着て行くのか? と考えたときに、お洒落して音楽を楽しめたら最高だと思うんですよ。そう考えると、必然的に僕らが主催する音楽イベントというのは生まれてくると思います」。

ー今後、CONTENASTOREはどのようになっていくのでしょうか?
「現在は大阪、広島にショップがあるわけですが、東京に出店したいという思いは強くあります。個人的な意識なんですが、CONTENASTOREってすごく面白いショップだと思うんです。国内に、他にこういう場所があるのかな? と考えてしまうほどに。オンリーワンな良さがあると思うし、そう感じてお客さんも来てくれている。そういう場所は東京にもあった方がいいじゃないですか。東京にショップを構えるという憧れはあるんですが、それ以上に必要なのでは? と感じています。近く、東京にCONTENASTOREをオープンさせたいと感じています」。

真の意味でクールネスを追求するスポットとして存在するCONTENASTORE。このようなショップが東京に存在すれば、ファッション/カルチャーのシーンは、また新たな動きを見せるかもしれない。そう思わせてくれるエナジーとパッションがあり、何よりもカッコいい人と物が集まる場所であった。今後もCONTENASTOREの動向からは目が離せない、ということである。