MUSIC 2022.03.06

iann diorの2ndアルバム『on to better things』に込められた意味は?

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

iann Diorは1999年3月プエルトリコ生まれ、テキサス育ち。SoundCloud発、Z世代のエモラップ・ヒーローとして注目を集めている。2019年4月にTrippie Reddや6IX9NEなどが所属する10K Projectsと契約し、デビュー・アルバム『Industry Plant』をリリース。2020年には24k ゴールデンと共演した「Mood」が大ヒットし、一気に人気を爆発させることになった。
今年に入って2ndアルバム『on to better things』をリリース。本作にかかるインタビューが到着したので、本作をより深く楽しむためにご紹介したい。

ー今回のニュー・アルバムのタイトルは? そのタイトルにした理由も教えてください。

iann Dior:このアルバムのタイトルは“On To Better Things”の頭文字をとった『OTBT』で、2020年は大変な年だったから、この最悪の年をあえてポジティブに捉えようと思て、それをタイトルにしたんだ。

ー曲づくりを始めたきっかけはJ.コールで、音楽は自分のストーリーを伝える手段になることを教えてもらったと以前おっしゃっていましたね。今回のアルバムにも、伝えたいメッセージやストーリーが込められているのでしょうか。

iann Dior:音楽をつくる時はいつも自分の人生からインスピレーションを得て、どのアルバムづくりも自分の人生で経験したことをベースにしている。さっきも言ったけど、2020年は大変な1年だった。新型コロナのこともあって、社会とのつながりがシャットダウンされたし、メンタル面ではこれまでとは違う試練をいくつも経験した。今回のアルバムはそういった経験が反映されている。

ーシングル曲「Let You」は何について歌っているのかを教えてください。

iann Dior:「let you」はアルバムの世界へと導くオープニング・トラックにもなっている。MVでは女の子が登場するんだけど、彼女は実在する人物ではなく、自分の頭の中にいるんだ。最終的には彼女を自分から手放して、彼女を……なんて言えばいいかな、繭のようなところの中に閉じ込めてしまう。でも彼女を自分から遠ざけることと、困難な状況や頭を悩ませる問題から逃れられることは関係がなかったと知るんだ。

ーあなたの音楽は日本の“エモラップ”リスナーにとても人気があります。歌詞を書く時、心がけていることはありますか。歌詞はいつも実際経験したことがベースになっているのでしょうか。

iann Dior:歌詞はいつも実際に自分が経験したことがベースになっている。さっきも言ったけど、曲づくりはこの1年半に経験した様々な試練の救済になっている。人生においての様々な試練や人間的な成長に伴う試練が続いていて……。でもこのアルバムの曲を聞けば、それぞれの曲は実際起きたことを歌っていると分かるはずだ。

ーアーティストとして、最終的に達成したい目標はありますか。

iann Dior:達成したい目標。まずはマディソン・スクエア・ガーデンをソールドアウトさせてみたい。あと1位を10回獲得したい。当面の目標はそれかな。

ーLAに引っ越したタイミングで改名をしましたが、そう決めたのはなぜなのでしょうか。また“イアン・ディオール”の由来を教えてください。

iann Dior:改名した1番の理由は、当時の自分のことが好きじゃなかったからだ。それまで住んでいた地元を離れて、自分の夢を追いかけるチャンスを得た時、生まれ変わった新しい自分として新たなスタートを切りたかった。そこで自分のミドルネームである“イアン”をファースト・ネームにした。“ディオール”は当時の自分ではとても買えないと思っていたブランド名だ。なんとなくその2つを組み合わせただけで、そこまで深く考えなかったけれど、最終的には良い決断だったと思う。

ーあなたはスケートが好きでやっていますよね。スケートボードの魅力とは何ですか。スケートボードをしている時はどんな気持ちになりますか。

iann Dior:スケートは12歳の頃からやっている。ボードを手にしていれば、すべてを手にしているという気分になれた。ボードだけ持って家を出て、友人の家まで行っていた。それにスケートボードに夢中になることによって、自由を感じることができた。成長するにつれて、もっと他にやることができたから、今は昔ほどやれていないんだけど、Xゲームに出てみたいと夢見てた時期もあったよ。

ー滑っているときは、どんな音楽を聴きますか?

iann Dior:Lil Uzi Vertの「Mood」はよく聞いていた。Soudcloudでしか聞けない楽曲だけどね。スケボーする時の定番の曲。最近はよくYoungBoy Never Broke Again を聞いている。あとはなんだろうな、DMXとか? 気分が高揚するようなハードな音楽が合う。

ー好きな日本人デザイナー、ファッションブランドはありますか?

iann Dior:ダントツで好きなのは、やっぱり村上隆さん。あとMIKIMOTOでたくさんパールを購入している。日本の好きなデザイナー/ブランドの中で、今思いつくのがその2つ。村上氏に関してはデザインといよりも芸術という感じで、彫刻なども手がけているんだけど、彼がつくるものはすべていい意味でクレイジーなんだ。

ー「shots in The dark」のカバーアートは日本人イラストレーター、K2によるものですが、彼を起用したきっかけは?

iann Dior:一緒にコラボしてくれる人を探していた時に、日本人の僕のファンの中に、とても才能があるデザイナーがいたんだ。ちょうど僕が「shots in The dark」のジャケット写真のデザインを考えていた時、たまたまその日本人のファンの一人からダイレクトメールをもらったんだ。彼のページに掲載されている作品を見て、コラボの実現に至ったんだよ。

ー日本であなたがパフォーマンスする日を心の底から楽しみにしている日本のファンにメッセージをお願いします。

iann Dior:日本にいるファンの皆さん。是非皆さんに知って頂きたいのは、既に日本に行って、来日公演が実現していたら、と思うくらいなんだ。長い間ずっと日本に行きたいと思っていて、日本へ訪れることが出来る機会が出来たら、必ず日本に行くことを約束するよ。そして、皆さんのために素晴らしいショーを披露したいと思っているよ。

INFORMATION

iann dior

2nd Album 『on to better things』 発売中
https://www.instagram.com/ianndior/
https://www.virginmusic.jp/iann-dior/

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