MUSIC 2022.04.06

Interview:Ayumu Imazu
New Single「破片」Digital Release
次世代のポップアイコンが綴る
至極のバラード

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

アメリカと日本を拠点に活動するアーティスト、Ayumu Imazu。楽曲制作からダンスの振り付けまでセルフプロデュースし、その圧倒的なセンスでZ世代を中心に注目を集めている。そんな彼の新曲「破片」がリリースされた。人間関係の中で生まれる葛藤が、男女の切ない心情に乗せて描かれたバラードナンバーだ。伸びの良い艶やかな歌声とドラマティックに展開されるサウンドが、歌詞の世界観を鮮やかに紡いでいる。ここでは、Ayumu Imazuの新しい一面が垣間見られた本作への想いと、21歳にしてグローバルな視野を持つ彼の実像をお届けする。

「ニューヨークは、
自分を成長させてくれる場所」

ーニューヨークと日本を行き来するようになってから、何年くらい経ちますか?

「最初にニューヨークに留学していたのが2014年からの3年間で、帰国してから1年くらいは日本で生活していましたが、アメリカでの経験が日に日に薄れていくのを感じて、アメリカに戻ることにしました。そこから今に至るので、合計すると6〜7年くらい。自分が成長し続けるために、今後もアメリカにも拠点を置いて活動していくと思います。まだまだ進化し続けたいと思わせてくれる場所です」

ーニューヨークでは、どんな生活を送っているんですか?

「とにかく自分磨きのために時間を使っています。人との繋がりを大切にしているので、友達の紹介で新しい人と出会ったり、ダンスでの繋がりを広げるために、ダンスレッスンを受けに行ったり、人と会うことで新しい刺激をもらっています。その反面、音楽に集中するときは、こもって制作活動を行うときもあります。いま一番集中しないといけないのは音楽なので」

ー普段、制作はどのように進めていますか?

「ギターで作ったメロディをPCで打ち込みのデータにしたり、トラックから作って歌を乗せたり。曲によって様々です。歌詞は、日々の生活の中で自分が実際に感じたことをテーマにしていて、日本とアメリカを行き来しているとその度に気持ちが新鮮になるので、アイディアが出てきやすいです。季節の変わり目とかもそうですね。歌詞とメロディは大体並行して作っていくことが多いです」

ー国境を超えての二拠点生活が、制作活動にもいい刺激を与えているんですね。ちなみに、日本に帰ってきて必ず行く場所はありますか?

「松屋です。美味しいんですよね(笑)。アメリカにいるときはアメリカでしか食べられないものを食べて、日本食は日本に帰ってきてからの楽しみにしています。あとは卓球が好きなので、卓球しに行ったりしています」

ー意外です(笑)。話は戻りますが、最初はダンスからはじめられて、その後アーティストとして活動の幅を広げていこうと思ったきっかけは何だったんですか?

「ダンスは6歳から、歌のレッスンは10歳から始めて、どちらも並行して学んでいました。そんな中、2014年に開催されたスーパーボウルのハーフタイムショーでのブルーノ・マーズのパフォーマンスを観て、ひとりでドラムから歌、ダンスまでをこなす姿に衝撃を受けました。自分もソロアーティストとして大成したいと思いました。ニューヨークに留学後は、ギターやピアノなどの楽器にも触れることで、音作りについても学び、自然な流れで制作活動をはじめました。軸は音楽ですが、ダンスは自分のアーティスト活動におけるアイデンティティでもあるので、これからも磨いていきたいと思っています」

ーダンスレッスンを受けにLAまで行かれることもあるんですよね?

「ニューヨークとLAとでは、ダンスレッスンの内容が全然違うんです。ニューヨークではダンスの基礎やルーツを重んじていますが、逆にLAではいかに目立つかみたいなところが求められていて。レッスン後に、YouTubeやインスタにアップするためのダンスビデオを撮影するんですけど、レッスン自体がそこに映るためのオーディションのような感じで、緊張感があります。LAのレッスンにもたまに参加して、そういった経験を味わうようにもしていますが、僕にはニューヨークでのレッスンの方があっているなと思います。一方で、日本は一つひとつの振り付けをどれだけ綺麗に踊れるか、スキルやテクニックの部分を重要視しているなと感じます」

ー表現すると言った部分で、歌やダンスの他に絵を描くことも得意と伺っています。

「最近はあまり描けていませんが、デッサンを描くのが得意です。そこにあるコップを同じように描くみたいな。でも、そういうところから音楽の制作にも繋げたいなと思っているので、自分の中のイマジネーションを働かせて、描くことを意識したいなと思っています。ゼロから作り出すことが大切ですよね」

ーミュージックビデオのディレクションなどへの興味はいかがですか?

「自分の作品として世間にリリースされるもの全てにおいて、こだわりを持っていたいなと思っています。ダンスの構成や演出については特に思い入れが強いので、『Light Up』のミュージックビデオではカメラワーク含め、監督と相談しながら、自分でもディレクションしました。その他のビデオに関しても、最初に僕がイメージをまとめて出して、そこから進めて行きます。意見は持ちつつ、監督のアイディアも尊重し、一番いい作品を作りたいと思っています」

「歌詞の世界観を表現するための
音作りにこだわった」

ー日本の音楽シーンからも影響を受けることはありますか?

「日本は、日本ならではのサウンドが確立していますよね。邦ロックとかは特に。僕はRADWIMPSがすごく好きで、ニューヨークでの留学中もずっと聴いていました。新曲の「破片」はまさに、日本のオーディエンスに向けて作った楽曲なので、そういった“日本の音楽を意識して取り入れています。そこに自分のアイデンティティであるR&Bだったり、洋楽的要素を取り入れたアレンジを加えています。ドラムの音色だったり、音数を少なめにして歌詞の余韻を演出したり、そういったところにもこだわりました」

ーAyumuさんの伸びやかでどこか切ない歌声が、ピアノやギターのシンプルなサウンドによってより引き立てられていますよね。今作は恋愛について綴られた曲でしょうか?

「人間関係について書いた曲になります。恋愛でも交友関係でも、相手に対して期待している自分がいて、その人への理想像を頭の中に作ってしまうが故に、それが少しでも変わってしまうと、裏切られた気持ちになってしまう。そのような感情って、自分自身の問題が引き起こしていることが多いなと感じるので、それをテーマに書きました。本作ではその感情を恋愛に例えていますが、歌詞の表現的には、それぞれの解釈で捉えらてもらえるような言葉を選んでいます。ギターでコードを弾きながら、歌詞もメロディも同時に作りました」

ーAyumuさんのまた新しい一面が垣間見られた作品ですよね。

「今作のようなバラードは“歌詞”がメインになってくると思うので、作詞から編曲に至るまでひとりで進めることで、楽曲の世界観を表現することに意識を向けました。逆にアップテンポな曲やビート感の強い作品は、信頼をおける方と一緒に制作を進めていった方が、違うアイディアも加わり、曲がどんどん良くなっていくので、コライトの方が向いているなと思います。作品毎に一番ベストな方法を考え、制作を行うようにしています」

ー今作のパフォーマンスについての構想は出来上がっていますか?

「『破片』はダンスで見せるのではなく、ギターの弾き語りなど、新しい演出での表現を考えています。あとはTikTokとかでも音源を使ってもらいたいですし、“歌ってみた”動画など、二次創作作品としても楽しんでもらいたいなと思っています」

ーご自身の作品が使用されているTikTokはチェックされたりしますか?

「結構見ています。『破片』も最初はサビだけを作っていて、それをTikTokに上げたら、フルで聞きたいという声を多く頂いたので、制作に取り掛かり始めました。1年経ってようやくリリースできます」

ーファンの方の声が反映されているんですね。今後、新しくチャレンジしてみたいことなどありますか?

「『ACCHI KOCCHI』では、同世代のプロデューサーのyonkeyくんと一緒に楽曲制作を行いましたが、まだフィーチャリングとして誰かと曲をリリースしたことはないので、女性歌手やラッパーとのコラボには興味があります。また、楽曲を作っていても、いい作品なのに僕らしくない曲もあって、その曲の雰囲気にあうアーティストへの楽曲提供などもゆくゆくはチャレンジしてみたいです」

ー最後に、Ayumuさんが目指しているアーティスト像を教えてください。

「日本だけに止まらず、グローバルなアーティストとして活躍の場を広げて行くっていうのは、常に自分の中に目標としてあります。日々の制作の中で視野を広げることで、自分の可能性も広げていきたいです」

Photography_Riku Ikeya

INFORMATION

Ayumu Imazu
「破片」

2022.3.25 Digital Release
https://ayumuimazu.lnk.to/hahen
Tracks
01.破片

Official Site_https://ayumuimazu.com/
Instagram@ayumu_imazu
Twitter_@ayumu__imazu
YouTube_https://www.youtube.com/channel/UCjxtZRXDZeXiM8vs8wdRaAQ

POPULAR