Photo Report：Chilli Beans. 1st Oneman Live 「Chilli Beans. Room」

今年の夏はChilli Beans.が日本の音楽シーンを席巻していた。デビューからの軌跡を辿る1st フルアルバム『Chilli Beans.』を7月にリリース、勢いそのままにROCK IN JAPAN FESTIVAL（当日は台風のため、あえなく公演は中止に）やSUMMER SONICなど大型フェスにも続々参戦。キュートな３人が織りなすパワフルなライブパフォーマンスは、コアな音好きからも支持を集めた。そして、Chilli Beans.初となるワンマンライブ「Chilli Beans. Room」が、9月9日に恵比寿LIQUIDROOMにて開催。彼女たちの長くて短い夏の終わりを、鮮やかに彩るステージとなった。11月より初の全国8箇所を巡るツアーを開催し、連日、同ツアーに参加したファンからの熱き想いがSNSを賑わせているChilli Beans.。EYESCREAMではいま一度、Chilli Beans.初のワンマンの模様をフォトレポートで振り返りたいと思う。

時刻は19:00。「Chilli Beans. Room」というタイトル通り、“部屋”がイメージされたアットホームなステージに、Moto(Vo)、Maika(Ba&Vo)、Lily(Gt&Vo)の3人が順番に姿を見せると、満員御礼の会場からは、割れんばかりの拍手が沸き起こる。今宵の開演を飾るのはChilli Beans.を代表する楽曲のひとつ「See C Love」。「今日は最後まで楽しんで行ってください」とのMotoの言葉にオーディエンスは両手を掲げ、彼女たちの初のワンマンを共に走り切ることを誓う。

Moto(Vo)

Lily(Gt&Vo)

Maika(Ba&Vo)

Lilyのギターがうねる「neck」、Maikaの澄んだ歌声が楽曲にスパイスを加える「It’s ME」と続き、会場は乗っけからダンスフロアへと化す。ステージ上を縦横無尽に動きながらも、力強く伸びやかな歌声を披露するMotoと、時に激しく時に繊細に、鮮やかな音像を作り上げるMaikaとLily。3人の掛け合いが、Chilli Beans.ならではのグルーヴを生み出していた。

「L.I.B」、「アンドロン」と続き、会場はしばしのチルタイムへ。心地よいリズムに体を預けるオーディエンス。「結成当時は週に1回、インスタライブでアコースティックライブをやっていて、アコースティックは私たちのルーツなんです」とMaikaが話すと、Lilyのあたたかなギターの音色にあわせ、「シェキララ」をアコースティックバージョンで披露。続く「call my name」では、MotoとMaikaの歌声が鮮やかなハーモニーを描いた。

「結成して5ヶ月くらいの頃に作った楽曲をアレンジした」（Moto）新曲や、Maikaのベースが心地よい重低音を刻む「This Way」、Motoの力強い歌声が会場を揺らした「blue berry」と、笑顔のChilli Beans.とはまた違う、クールな一面が垣間見られる楽曲群を続けて投下。ステージ上で大きく身体を揺らす3人とともに、オーディエンスも音のシャワーを浴びる。

ライブ中も互いにアイコンタクトを送り、その度に無邪気な笑顔を覗かせるLily、Moto、Maikaと、サポートメンバーとして彼女たちのサウンドを支えるYuumi。音楽を全力で楽しむ彼女たちの姿に、今日ここに集った全てのオーディエンスがエネルギーをもらったことだろう。Chilli Beans.を代表する楽曲のひとつ「Tremolo」や「lemonade」が披露されると、会場にも自然と笑顔が溢れた。「School」を歌い上げると3人は一旦ステージを後に。間髪入れずに、会場にはアンコールの拍手が鳴り響く。

3人もデザインを手掛けたというグッズをまとい、再びステージに登場したLily、Moto、Maika。ノリの良い「マイボーイ」のサウンドに、再び会場は大きく揺れる。

「一人では見られない景色を見せてもらいました。私たちに関わってくれた全ての方のお陰で、今日ここに立てています」ーLily

「同じ音楽でみなさんと盛り上がれて、最高の時間を過ごすことができました。ありがとうございました」ーMoto

「結成当時、A4の紙にChilli Beans.でやりたいことを書いたんです。リキッドでのワンマンはその中のひとつでした。胸がいっぱいです」ーMaika

「今日はラーメン食べてね」とMoto節を放ち、今宵のラストナンバー「シェキララ」を披露。大熱狂の渦の中、ワンマンライブ「Chilli Beans. Room」は幕を閉じた。