去る10月11日（水）、WWW Xにて新企画イベント「GLOCAL」が開催された。全国各地でシーンを賑わすクルーのムーブメントを発信していく本イベントの記念すべき第一弾となった今回は、沖縄よりSugLawd Familiar、大阪よりTha Jointz、そして東京からはSound’s Deliが参戦。各クルーが地元を掲げて集結したWWW Xは、それぞれが突き詰める表現の深さや個性がぶつかり合い凄まじいエネルギーを生み出していた。本記事ではそんな日本のヒップホップの熱量にどっぷりと浸かることのできた貴重な一夜を写真とともに振り返る。

まずはじめに登場したのはSugLawd Familiar。「Natural buzz」でステージに姿を表すやいなやアクセル全開のパフォーマンスで会場をあげていく。沖縄の高校の同級生で結成された若きMCたちの言葉には勢いと熱量が溢れ、これからのさらなる飛躍を感じさせるには十分すぎるステージだった。「Reflection」や「Oh Oh」で痛快なメッセージを突き刺し、最後は彼らが一躍脚光を浴びる理由となった楽曲「Longiness」を披露してライブを終えた。

続いては大阪よりTha Jointzが登場。「SHAKE」や「AFTER JOINTZ」などファットなビートと各メンバーのフロウで体現する“アメ村ヒップホップ”が東京を飲み込んでいく雰囲気は本イベントだからこそ感じることのできる感覚だろう。またMCやDJだけでなくダンサーnagamuneも擁する彼らならではのダンスショーケースが組み込まれたライブも新鮮だ。その後もオーディエンスの首を振らし踊らせ続け最後に「Jointz & Jam」をプレイして舞台をあとにした彼らは間違いなくぶちかましていた。

2組のライブが終わり会場の熱気が最高潮に達するころ登場したのはSound’s Deli。「MADE IN TOKYO BANG」でスタートを切ると「LOWKEY LIKE」や「CHEESE BANGER」で観客を休ませることなくあげ続けていく。中盤にはシークレットゲストとして漢が登場。メンバーもリスペクトを送り続ける同アーティストとフリースタイルを披露しWWW Xは大きな熱狂に包まれた。そして「最後はやっぱりこれでしょ」と彼らのアンセム「Sound’s Deli」を最後に歌い上げ、大盛況のまま本イベントは幕を閉じた。

記念すべき第一夜となったこの日、3組のアーティストたちの想いや技術が交わることにより生み出された相互作用は確かな熱量を生み出していた。“仲間と地元をあげる”というヒップホップの本質を体感できる「GLOCAL」の次なる出演者たちに期待したい。

Photograph：Teppei Hori
HP：https://teppeihori.com/
IG：https://www.instagram.com/memoryleak1981/

INFORMATION

「GLOCAL」

WWW HP:https://www-shibuya.jp/