MUSIC 2025.10.08

Interview: THE BUSKER × クリープハイプ 新曲「ざらめき」にみるバンドのこれからとORIGIN

EYESCREAM編集部

アイルランド発のウイスキーブランドTHE BUSKER IRISH WHISKEYが、新しい音楽プロジェクトTHE BUSKER ORIGINS(ザ・バスカー・オリジンズ)を始動した。それを記念して、ジャンルの枠を超えて活動する日本のロックバンド、クリープハイプとタッグを組み、一夜限りのイベントを開催。クリープハイプの起源の1つでもある下北沢でアコースティックライブを披露した。その模様は下記に掲載の通り。

Report: クリープハイプのアコースティックライブも展開されたTHE BUSKERを楽しむ夏祭り“THE BUSKER ORIGINS”

2025年、クリープハイプは積極的にツアーを敢行しており、全国ツアー、アリーナツアーを経て、7月30日に新曲「ざらめき」を発表。その最中、6月某日に、THE BUSKERとのコラボレーションにかかるムービー収録の場に潜入しクリープハイプにインタビューを行った。2025年上半期の活動に触れながら「ざらめき」がどんな曲なのか。バンドとしてどう向き合った新曲であるのかを聞く。
また、インタビューの文末にはクリープハイプの結成に関する、いわゆるORIGINについてのムービーインタビューも掲載するので合わせてチェックを!

尾崎世界観(Vo/Gt)

この曲をやれるんだという喜びを噛みしめながら演奏したい

ー今回、アイリッシュウイスキーTHE BUSKERとのコラボレーションが実現したわけですが、まず率直にこのウイスキー、いかがでしょう?

尾崎世界観:すごく飲みやすいですね。甘みがあって、好きなタイプのウイスキーです。

小川幸慈:爽快感というか。ウイスキーに期待する美味しさが詰まっている感じがしました。

長谷川カオナシ:特に夏は、ハイボールでいただくのにすごく適していると思いました。逆に冬はストレートでゆっくり飲みたいですね。そういう楽しみ方をしたくなるお酒です。

小泉拓:あんまり飲めない方なんですけど、THE BUSKERは本当に美味しいと思います。ちょっと試飲してみたんですけど、まだまだ飲みたいですね。この後、ボトルを持って帰って飲み方を考えながら楽しんでみたいと思います。

小泉 拓(Dr)

ー今年、クリープハイプは全国ツアー「君は一人だけど 俺も一人だよって」、アリーナツアー「真っ直ぐ行ったら愛に着く」を開催されました。このツアーに先駆けて昨年の12月4日に7thアルバム『こんなところに居たのかやっと見つけたよ』が発表されたことになります。改めて、このアルバムはどんな作品になったと思いますか?

尾崎世界観:あまり深く考えすぎないようにしながら、その時々にできた曲を貯めていって、アルバムという形にしました。今の時代は以前ほどアルバム単位で聴いてもらうのが難しくなっていると思うので、その辺りも意識しつつ……。だけど、やっぱり1枚のアルバムというのも大事にしたかったので、何ともいえない気持ちで作っていましたね。そういう迷いや戸惑いも、丸ごと作品にしたいと思ってやりました。
 

ー今はサブスク全盛時代なので、アルバムを通して聴くというよりもシングル単位で聴かれることが多いですからね。やはりアルバム制作の仕方という意味では、以前と今では違いがありますか?

 
尾崎世界観:そうですね。前作くらいから変わってきました。今は、CDを買ったことがないけど、ライブに来てくれているお客さんもいると思う。そうやっていろんなことを想定しながら作ろうと思っています。最終的にはどんな聴かれ方でも、とにかく良いと思ってもらえれば嬉しいんですけどね。でも、CDというフォーマットであと何枚出せるのかなというのも考えてしまいます。
 

 

ー7月30日に配信スタートした「ざらめき」について。どんな曲だといえますか?

尾崎世界観:この曲は今までとは違ったタイプの曲なので、アレンジに苦戦しながらじっくり時間をかけて作っていきました。

小川幸慈:レコーディングまで長い期間を設けました。ある程度アレンジが決まった段階で見直し、別のアレンジも試したりして。そういう作業を繰り返して作っていきました。細かなギターのフレーズとかだけでなく根本からアプローチの仕方を変えたり試行錯誤したからこそ、この形にたどり着けたと感じています。

小川 幸慈(Gt)

 

ーそこまでアレンジを試行錯誤したというのは何か理由があったんですか?

 
尾崎世界観:今までは力んで押し出せば遠くに飛んでいくという感覚があったのですが、もうちょっと自然に届ける別の方法もあるんじゃないかとずっと考えていて。そんな中でできたメロディを、しっかり表現したいと思い、今回、時間をかけて制作をおこないました。

小泉拓:最初は打ち込みの方向性を探ったりもしつつ、それを踏まえて生のバンドサウンドに落ち着いたのですが、アレンジについてメンバーとやり取りすること自体が楽しかったです。

 
長谷川カオナシ:実際にディスカッションもかなり重ねました。

長谷川カオナシ(Ba)

 

ーそのようにバンドで試行錯誤しながら曲を作ってみようというアクションにいたったのは、今のタイミングだからということですか?

尾崎世界観:それもあると思います。ただ新曲を増やせばいいわけではなくて、曲を作るのであれば、大事にずっと聴いてもらいたいし、ライブでやるときも「この曲を演奏できるんだ」という喜びを噛みしめたいと考えています。今回おこなった全国ツアー・アリーナツアーでは、久しぶりにやる曲もセットリストに入れたんですが、時間が経つことによって馴染む曲もあるとを実感したので、そういうイメージもあり、「ざらめき」を制作しました。
 
クリープハイプが自らの起源(THE ORIGINS)について語ったTHE BUSKERとのコラボスペシャルムービーはこちら!

INFORMATION

クリープハイプ

https://www.creephyp.com

www.instagram.com/creep_hyp

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