[Interview]Opus Inn × sankara
次世代のシーンを担うツーピース

Photography-Moto Nagasawa Edit-Mizuki Kanno

[Interview]Opus Inn × sankara
次世代のシーンを担うツーピース

Photography-Moto Nagasawa Edit-Mizuki Kanno

去る6月5日にEPを同時リリースしたOpus Innsankara。同じくツーピースで構成されているものの、その音楽性もスタイルも異なる2組が、6月21日、25日に大阪、東京でWリリースパーティーを開催する。 これは何かサプライズがある予感! ということで、Opus Inn × sankaraのグループインタビューを提案。「先輩には頭が上がりません」と恐縮する体のsankara(事務所的にはOpus Innが先輩)リードのもと、まだあまりお互いのことをよく知らない両者の友情をとりあえず深めるべく、本企画の幕は開いた。

L to R→永田誠(Opus Inn/Guitar)→Ryo(sankara/Vocal)→
Toss(sankara/Rapper)→堀内美潮(Opus Inn/Vocal)

ー今日はお二方に腹を割ってとことん話していただこうと思っています。まずはお互いの印象から。

Toss:出会ったのは去年の「ROOM」(※大阪で開催されたインドアフェス)だよね。未知の2人に出会ったっていう印象でした。スタイルも音楽性も含めて。あとは、シンプルにおしゃれだなと思った。

Ryo:俺らもですけど、ボーカルとギターのツーピースって珍しいですよね。独特な空気感を持った2人という印象です。美潮くんの歌声はいい意味で楽器の音色っぽいよね。メロディーとして溶け込むし、主張もする。同じボーカリストとして興味があります。

永田:ラッパーとボーカルの2人って神戸にはいなかったから、新鮮でしたね。サポートDJも最初はメンバーなんだと思ってましたし。

Toss:俺らみたいなスタイルだったら、だいたい(DJがメンバーに)いるもんね。

堀内:サポートではなく正式に入れようと考えたことはあります?

Ryo:今んとこないかな。2人での活動にすごくこだわりがある訳でもないけど、俺らと気の合うやつがいれば、程度。2人も2人体制でのOpus Innを貫くでしょ?

堀内:……は、はい。

Toss・Ryo:え、誰か入るの!?

永田:いや、ないです(笑)。曲作りに関しての役割は2人で完結してますし、それだったらサポートのままでいいかなと思っています。

Ryo:Opus Innの強みはそこだよね。2人ともトラックメーカーとしての才能があるから。普段はどうやって作ってるの?

永田:曲を提供する時の作り方とOpus Innの時では結構スタイルが異なりますが、基本はひたすらコード進行で、そこに美潮がメロディーを乗せる感じです。最近はヒップホップ系の人に楽曲提供する機会が多いので、ひたすらループ回してますね。

Toss:俺らは「いいトラックない〜?」って仲間内に聞いて、それにあったリリックを乗せて、全体的に調整していく感じ。

永田:sankaraはトラックの質が高いですよね。今の時代にあった音楽。それを察知できるトラックメーカーが友達にいるってすごい。

Ryo:それに関しては本当に感謝してます。

Toss:学生時代から、トラック作る人、リリック書く人、唄う人っていう構図が勝手にあって。

永田:バックに控える、“チーム・sankara”、恐るべしですね。

Ryo:確かOpus Innも学生時代の同級生コンビだよね。いつから一緒なんだっけ?

永田:昔から知ってはいるんですけど、実は同級生ではなくて。お互い別々でバンドをやっていたんですけど、対バンとかで重なることが多くて、それが18歳くらいです。

堀内:みんなで一緒に住むことになって、遊びでトラックを作りはじめた延長線上です。

Ryo:気がついたらOpus Innやってた感じ? やっぱかっこいいな。

永田:sankaraは高校性から?

Ryo:そう、俺ら高校の同級生だったから本当に遊びの延長。今もやってるなんて想像もしてなかった。

堀内:最初からラッパーとボーカルのスタイルだったんですか?

Toss:当時、渋谷でイベントを仕切っていた先輩に「お前らなんかやれよ」って言われて。そんでRyoの方が唄がうまいから、ボーカル。でも俺もフロントで何かやりたくて、じゃあラップなって。ヒップホップ入門的な本をDJの友達から借りてラップの基礎を教わりました。

永田:最初からオリジナルのトラックですか?

Ryo:最初はインスト。洋楽も邦楽も関係なく、好きなものをどーんと1曲そのまま使ってた。

永田:サンプリングしてループとかでもなく?

Ryo:そのままでインスト(笑)。だから俺らはトラックありきで作るのが得意かも。ヒップホップはそっちがメインストリームだと思うし。Nujabesとかリル・ジョンもやったよね。

Toss:その頃はお金がなくて機材も買えなかったけど、20歳くらいからトラックメーカーの友達が少しずつ増えてきて。当時あいつらが作ったトラックを今聴いても、レベルたけぇと感服します。

Ryo:それで俺らは変に耳が肥えちゃったんだと思う。周りにこんなにも才能のあるやつがいっぱい居るから、俺らで作る必要ないなって思った。敵わないし。Opus Innは相当色んな音楽を聴いてそうだけど、2人のルーツってなに?

永田:俺はボン・ジョヴィですよ。ただのハードロック好きのギター少年でした。親父の影響で、中1くらいからニルヴァーナを聴くようになって。美潮もボン・ジョヴィだよね?

堀内:その辺から入ってだんだんビートルズとかに流れて、ヒッピームーブメントやサイケにもハマって。そのころは、テーム・インパラみたいなサイケよりのバンドをやっていたんです。でも急に辞めて永田と一緒にOpus Innをはじめました。

永田:俺もバンドやってたんで、急な路線変更でした。変化球を打った感じです。

Ryo:そこは俺らと似てるかも。急展開というか今原点に戻ってきた感じ。

Toss:インストでライブしていた高校時代に10年以上かけて戻った。色々試したけど思うような結果が出なくて。軌道修正したのがこのEP。

堀内:「ストレートにやりたい音楽」って言ってましたもんね。

Ryo:おかげさまで、今は本当に楽しんでやれてるかな。

ー6月にリリースされたEPを聴いて、お互いどんな印象でしたか?

永田:sankaraの『BUD』はメロディーがすごくキャッチーだから聴きやすいし、やっぱり今の時代の音楽が体現されていますよね。

堀内:自然と鼻歌で唄っていて、それくらい楽曲が自分の中に残りました。これがファーストEPってかっこいいですよね。

Toss:俺らにとって名刺代わりの1枚ですね。シンプルに“自分たちを表現する”っていうのがコンセプトだし。

Ryo:今の感情を全てリリックに乗せましたって感じ。

Toss:Opus Innの『Time Stand Still』は、1stの『Time Gone By』からのストーリー性を感じた。楽曲の雰囲気だけじゃなく、2人の成長が一つの物語として表現されているなと。

Ryo:聴く前に「今回は少し違う雰囲気にしました」って聞いていたけど、Opus Innっていうカラーが確立しているから“っぽさ”はやっぱり感じたかな。いい意味で。インストだけの曲からもそれは滲み出てた。

Toss:その中でも2人が変化させようとしている感じはふつふつと伝わってきたよ。

Ryo:俺らも2ndでは「友達できました」って感じでOpus Innみたいに、誰かとフィーチャリングしたいね。

Toss:そうそうまず友達作りからね(笑)。

ー6月21日、25日に大阪、東京で開催されるWリリースパーティーでは、何かサプライズはあったりしますか?

Toss:結構ビッグな発表ですが、今「Opus Inn」と一緒に曲を作っているんです。リリパに向けた。

堀内:他のユニットと共作するのは初の試みなので、今すごく楽しいです。

Ryo:それ、本当に思ってる?(笑)

永田:今回はOpus Innっぽい要素はほぼ使っていません。寄せに行ったというか、あそこまで明るい感じの曲が作れるんだって正直自分でもびっくりしました。

Ryo:確かに普段のOpus Innとは印象が全然違う。多分プロデューサーとしての顔と、Opus Innとしてフロントに立つ時とでは自然と変えてるんだろうね2人とも。Opus Innの世界観に俺らが入るのは違うなって思ってたから、歩み寄る形になってよかった。

永田:ありがとうございます! でも、正直ちょっと怖かったですね。トラック渡すって言ったけど、いつもめちゃめちゃいいトラックメーカーとやってる2人だし。

Toss:いやいや、俺ら自身はそんな大層なやつじゃないから。当日、どんな化学反応が起きるのか楽しみです。

堀内:僕たちは客層とかもきっと全然違うので、そういった意味でも実験ですね。

Toss:俺らは大阪があまり縁がないから頑張らないと。

Ryo:西のOpus Inn。東のsankara。2人は何か企んでることあるの? この2日間で。

堀内:東京はドラムにサポートで入ってもらって、バンド形式でお見せしたいなと思っています。逆に大阪は2人でできることを。

永田:多分これからは、2人だけでライブをやることはほとんどなくなると思います。お互いもともとバンドをやっていたこともあって、改めて生演奏って楽しいなと思うこともあり。

Ryo:え、大阪がラスト2人ライブかもってこと?

永田:ライブハウスで2人っていうのはそうですね。

Toss:エモ。ちょっと泣いてほしい。

堀内:(笑)。sankaraは何かありますか?

Ryo:俺らにとっては1st EP & 初リリースなんで、かなり気合いは入っています。一旦ここで集大成を見せる感じです。今回のサポートDJもDMCの日本チャンピオンのDJ SHOTAだったり、VJ入れて面白いことしてみたり、俺らなりのトラックスタイルを表現できればいいなと思っています。

Toss:全く印象の異なるOpus Innと一緒にステージを作れることは、単純に嬉しいし、どちらにとっても今後に繋がるいい経験になると思います。いつもの対バンだと、一緒にやる人に勝ちにいくみたいなテンションだけど、今回は思いっきり馴染みに行こうと思っています。そんで終わったら打ち上げがてら4人で飯でも行きましょう。

Opus Inn

堀内美潮(Vocal )と永田誠(Guitar ) による神戸発2 人組音楽ユニット。
60 年代のR&B、AOR、ROCK や近年のR&B、Electronica、Hiphop 等、あらゆるジャンルを昇華させた楽曲で注目を集めている。2017年12月に1st EP『Time Gone By』リリース。2018年に同作がアナログ化。同年、11月には2nd EPとなる『Time Rolls On』が発売。
CMや映画などの楽曲提供なども手掛け、都内を中心に様々な形態で活動している。 @opusinn
3rd EP 『Time Stand Still』 on sale

sankara

Toss(Rapper)とRyo(Vocal )からなるグループ。二人とも幼き日を海外で過ごし、本場のヒップホップやR&Bに触れて育つ。その豊かな音楽経験によって培われたセンスを活かしたアーバンでスムースなトラックと、英語と日本が溶け合うような歌詞やメロディー。まさに“sankara節”と言えるオリジナリティは、生活にそっと寄り添う優しい肌触りや、パーティを彩る華やかさ、今を前向きに強く生きられるアンセム性など、さまざまな魅力を持っている。 @sankara.official
1st EP 『BUD』 on sale

INFORMATION

「Opus Inn&sankara W Release Party」

Rure Records Presents
“Opus Inn & sankara
W Release Party”
Supported by COCKTAIL ROOM

2019年6月21日(金) / 大阪CONPASS
OPEN 19:00 START:19:30
ADV ¥3,000+1D / DOOR ¥3,500+1D
ACT: Opus Inn / sankara
https://www.yumebanchi.jp/

Rure Records Presents
“Opus Inn & sankara
W Release Party
with Special Guest”
Supported by WALL&WALL

2019年6月25日(火) / 東京WALL & WALL
OPEN 19:00
ADV 2,000+1D / DOOR ¥3,000+1D
ACT: Opus Inn / sankara
FEATURING ARTIST:BlueVintage / AAAMYYY / ermhoi / Ando Kohei / Ayatake Ezaki
DJ: YonYon / Masi Takahashi
https://t.livepocket.jp/e/opusinn_sankara_release_party

<問い合わせ>
株式会社インザフライト
東京都渋谷区恵比寿西1丁目33-3 光雲閣201号室
TEL:03-6412-7537
http://intheflight.com

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