KANDYTOWNが2月14日に配信リリースする『LOCAL SERVICE 2」。本作は2019年2月14日にリリースされた「LOCAL SERVICE」の続編とも捉えられる作品だ。収録曲のうち3曲、「Dripsoul」、「Faithful」、「One More Dance」は2020年のステイホーム期間中に制作されてYouTubeにUPされていたものが原型となる。コロナ時代におけるKANDYTOWNの姿勢を示したかのような作品について。KEIJUと本作のミキシングを担当し、収録曲6曲中5曲をサウンドプロデュースしたNeetzをインタビュー。
KEIJU_Artist Photo
Neetz_Artist Photo
STAY HOME期間中、止めずに続けた音楽制作
ー『LOCAL SERVICE 2』が2月14日に配信リリース。前作『LOCAL SERVICE』も2019年、同日にリリースされましたが、この日はYUSHIさんの命日でもあります。2月14日にリリースすることの意味について教えてください。
Neetz:『LOCAL SERVICE 2』に関しては、もっと早い段階でリリースしようと考えていたんです。コロナ禍を受けて緊急事態宣言が出された後、すぐに動いて、”STAY HOME EDITION”をYouTubeで公開して。その流れで新曲もできたからパッケージしてリリースしよう、というシンプルな流れだったんです。
KEIJU:今作(『LOCAL SERVICE 2』)に関してはそうだね。そもそも2月14日だから何かしなくてはいけないという気持ちがあるわけではないんですけど、自分たちが活動を続けている大きなきっかけとなった日が2月14日なので。前作「LOCAL SERVICE」を、この日にリリースしたこと自体も自分たちにとってすんなり決まった流れがあるんです。普段であれば、発表の時期に関しては色々と意見が分かれたりするんですけどね。今作の場合、制作していた春頃には「STAY HOME EDITION」という仮タイトルが自分たちの中にあったんです。それで作品を早々に発表し、2月14日にリリースパーティを地元のどこかでやろうかって話をしていたんですよ。2020年の春頃は、来年になればコロナも落ち着いているだろうと世間的にも思われていたので。
ー昨年の春から考えても、コロナ禍の状況がこんなに長く続くとは誰も想像できませんでした。現在もYouTubeにUPされている”STAY HOME EDITION”は『LOCAL SERVICE 2』の原型ともいえる作品ですが、制作していた当時の話を教えてください。
KEIJU:その前段の話になるんですが、一昨年辺りからKANDYTOWNのスタジオやオフィスを持とうって話をざっくりとしていたんです。その流れで2020年の3月頃、いよいよ緊急事態宣言が発令される間近に物件を借りて、メンバーが徐々に集まりだしたくらいのタイミングで本格的に移動や人との接触が制限されるようになっちゃったんですよ。その頃にIOがHolly Qと一緒にスタジオに置く家具を見にいって、その帰りにスタジオで制作した曲が「One More Dance」なんです。その頃からKANDYTOWNとしても「こんな制作をスタジオで始めているから、来れる人から集まって曲を作っていこう」って連絡を取り合うようになっていきましたね。
Neetz:とにかく制作しようっていうのが自分たちの中にあったんです。当時、2ヶ月ほどかけてに”STAY HOME EDITION”の3曲をレコーディングして一気に制作を進めていきました。
ーそこから『LOCAL SERVICE 2』へ向けて。実際の制作期間はどのような感じだったんですか?
Neetz:大体3〜5月くらいにレコーディングして、6〜9月にトラックの差し替えとミキシング、マスタリングを行いました。”STAY HOME EDITION”として発表した3曲(「Dripsoul」、「Faithful」、「One More Dance」)はType Beatなんで、そこから自分のトラックに置き換えたりする編集作業に3ヶ月ほどかかった流れですね。
Neetz:で、そこから沼にハマってしまったんですよ。みんなには申し訳ないと思いつつ、時間をかけざるを得なかったというか。というのも、KANDYTOWNとして新しくスタジオを構えたわけなので、機材を揃えてミキシングする環境を整えるのにも時間がかかってしまって。そもそも自分でミキシングするのも久しぶりのことだったので悩む部分も多かったんです。普段、アルバムでお願いしているエンジニアさんのクオリティにも負けたくないし、とにかく音をカッコよくすることに専念して、専念した結果、沼にハマっていったという。そこで悩んでいるときにアレンジャーを入れたらいいんじゃないかという話になり、Yaffleに「One More Dance」のアレンジャーとして入ってもらったんです。
ーYaffleさんとはどんなセッションを?
Neetz:「何が足りないんだろう」って相談をしながら、ストリングスのアレンジを提案してもらったり、フックの後に、さらにくるような展開を一緒に考えていきました。Yaffleが「One More Dance」に対して様々なアレンジを入れたヴァージョンを送ってくれて、たくさんの要素が詰め込まれた状態から引き算してミニマムな形になっていったんです。
KEIJU:時間はかかったけど、結果的によかったよね。ビートも綺麗になったし作品として整ったから。
Neetz:そうだね。
今だからこそ変わらないスタンスで音楽を届け続ける
ー『LOCAL SERVICE 2』は、これまでのKANDYTOWNと比べてもメロディックな印象が強い楽曲が多く収録されていると感じましたが、ここは意識された部分ですか?