Dear Upcoming Actors #07 南沙良

photography_Takao Iwasawa, styling_Hideyuki Kanemitsu, hair&make_Kentaro Katsu, text_Yuri Matsui, edit_Takuya Nakatani

Dear Upcoming Actors #07 南沙良

photography_Takao Iwasawa, styling_Hideyuki Kanemitsu, hair&make_Kentaro Katsu, text_Yuri Matsui, edit_Takuya Nakatani

いま、若手俳優たちがおもしろい。きらり光っている。ってことで、これからのスクリーンを賑わせるアップカミングな役者を追った、というよりも彼ら/彼女らへのラブレター的に編んだシリーズ「Dear Upcoming Actors」。第七弾は、2002年生まれの南沙良が届ける相手。「小さい頃、リスになりたかった」「鰹の血が飛び散っちゃった、という設定のお洋服」、そして音楽は中森明菜や伊藤つかさが好き。どれもこれもに惹かれる16歳だ。

「お芝居をするというより
そのときの自然な気持ちを出していい」

—幼い頃から役者になりたかったそうですが、初めての現場ではどんな心境でしたか。

ずっとお芝居がしたかったので、最初に映画出演が決まったときは、すごく嬉しかったです。でもどうすればいいのか全然わからなくて、現場に入るまでは不安でした。『幼な子われらに生まれ』という作品だったんですけど、三島(有紀子)監督が、「相手の気持ちに対して自分がどんな風に返すかは、自分自身で決めていい。だから、お芝居をするというより、そのときの自然な気持ちを出していいんだよ」と言ってくださって。それが今でもすごく印象に残っていますね。

—演じることの魅力ってどんなところにありますか。

たくさんありますけど、自分じゃない何かになれることが一番素敵な部分だなっていつも思います。……私、小さい頃、リスになりたかったんです。

—リスですか……(笑)。

5歳の頃、インコになりたくて、飼ったこともあります。その頃はインコを飼えばインコになれるって信じていて……。まあインコにはなれなかったんですけど(笑)、そういう風に、自分じゃない何かになれることがモチベーションですね。

休日は洋服を作ったり、漫画やアニメに耽ったり

—休日の時間の使い方を教えてください。

お家にいることが多いです。でも最近は頑張って外に出るようにしていて、1日もしくは2日に1回は外に出る、という目標を自分に課しています(笑)。

—そういうときはどこへ行くんですか?

バッティングセンターや、ボーリングですね。ちょっとは身体を動かした方がいいかなと思って。あとは映画を観たり、焼肉を食べたりしています。

—それは誰かを誘って?

全部1人です。

—お家ではどんなことをしていますか?

お洋服を作ることが好きなんです。架空の女の子を想像して、その子が着ているお洋服を作っています。(スマホで、赤いチェックのフリルがついた服の写真を見せながら)例えばこれは、家に鰹が送られてきた女の子が、鰹を1匹丸ごとお弁当箱に詰めようとするんですけど、鰹がすごく大きいから入らなくて、鰹の血が飛び散っちゃった、という設定のお洋服なんです。

—そのストーリーは突然思いついたんですか。

はい。「あ、鰹!」って。この話をすると、「大丈夫⁉︎」ってよく言われるんですけど……(笑)。

—すごいインスピレーションですね! お洋服はどれくらいのペースで作っていますか?

1週間に1着は作ってるかな。1着作ったら、また次を作る感じです。このあいだ、雑誌の企画で、初めて自分が作ったお洋服を着たんですけど、それまではずっと観賞用として飾っていました。

—ものを作ることが好きなんですね。

最近は、刺繍にもはまっているし、イラストを描くことも好きです。私、漫画やアニメが好きで。『黒子のバスケ』とか『政宗くんのリベンジ』『冴えない彼女の育てかた』『ソウルイーター』とか。すごく面白いです。

根っから明るい女の子を演じてみたい

—お家では弾き語りをすることもあるとお聞きしたんですけど、どんな曲を弾くんですか?

(中森)明菜ちゃんや、伊藤つかささんです。テレビで昔のヒット曲の特集をやっていて、知りました。

—スマホにも中森明菜さんのシールを貼っていますよね。最近の音楽はあまり聴かないですか?

あのー……話についていけるようにと思って一応聴いてます……(笑)。

—そうなんですね(笑)。1人で過ごすことが多いそうですが、ほかの役者の方との交流はありますか。

同世代ではいないんですけど、このあいだお仕事でご一緒した金澤美穂さんと島丈明さんにメイド喫茶に連れて行ってもらいました。とっても楽しいんです! メイドさんがすごくかわいくて、必ず魔法を唱えてくれるんです。「萌え萌えきゅん!」って。

—今後演じてみたい役はありますか。

根っから明るい女の子を演じてみたいですね。会話の中で「卍」とか使っちゃう系の女の子への憧れがすごくあって。

—役者としての将来像を教えてください。

将来的には、型にはまらず、いろんな表現ができる女優さんになれたらいいなと思っています。ものを作ることも続けていけたら嬉しいですね。

wear credit
look 1 :
ダウンジャケット ¥125,000/MAISON EUREKA、
トップス/kotohayokozawa、スカート/kotohayokozawa
look 2 :
コート ¥300,000/tanakadaisuke、ニット ¥80,000/tanakadaisuke、
パンツ ¥29,000/jean genie & hungry freaks, daddy、シューズ ¥59,000/alice + olivia
look 3 :
花刺繍セットアップ ¥700,000/tanakadaisuke、
ニット ¥50,000/tanakadaisuke
INFORMATION
ON TOKYO SHOWROOM tel_03-6427-1640
tanakadaisuke mail_tnk.tnk.tnk.009@gmail.com
jean genie & hungry freaks, daddy http://jeangenie.jp
LOOK(alice + olivia) tel_03-3794-9131

INFORMATION

南沙良
2002年6月11日生まれ。第18回ニコラモデルオーディションのグランプリを受賞、現在も雑誌「nicola(ニコラ)」専属モデルとして活躍。一方、女優としてはデビュー作『幼な子われらに生まれ』(17/三島有紀子監督)に出演、主人公・信(浅野忠信)の再婚相手の連れ子という複雑な役どころを演じ切り、報知映画賞、ブルーリボン賞新人賞にノミネートされるなど、高い演技力で注目を集める。また、行定勲が監督を務めたロックバンド・レベッカの17年ぶりの新曲「恋に堕ちたら」のMVに主演、透明感あふれる存在が話題となる。2018年7月14日より公開の『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』では映画“初”主演、11月17日より東京・新宿の映画館・K’s cinemaで開催のMOOSIC LABを皮切りに全国順次公開される映画『無限ファンデーション』では主演2作目を務める。来年新春公開の映画『21世紀の女の子』にも出演予定。「ポッキーチョコレート」イメージキャラクター。

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