OTHER 2017.12.27

“HOW WAS 2017? 〜教えて、今年のメモリー〜” n.21 Commented by Ren Yokoi

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

年の瀬が近づくにつれて胸の高鳴りを感じるのは私だけ? いやさ、一年も終わりを迎える頃、人は夜空に向かって今年一年、自分の身のうち何が起きたのかを振り返るものです。2017年も国内サブルカルチャーシーンは大きな変貌を遂げた。EYESCREAMに携わってくれたクリエイター、アーティストに、今年の出来事を聞く企画”HOW WAS 2017?”。今年はどんな年だったよ? 教えてください、アナタのベスト or ワースト or ???。と、平成30年のエトセトラもプリーズ。

n.21 Ren Yokoi

ーHOW WAS 2017?

2017 “BEST” Commented
2017年は公私ともに変化の多い一年となりました。
まずDJ/音楽活動に関してですが、年間総数150本近く現場でDJをさせていただきました。その中でも印象的だった3つのキーワードは「sHim」「親子共演」、そして「初フェス」。

まず、「sHim」は同世代の仲間たちと立ち上げた新しいパーティー。高齢化の一途を辿るクラブカルチャーに風穴を開けるかの如く奮起したパーティーです。これまでにCircus Tokyoにて2回開催し、ゲストにはSarah Farina、Bwanaの2名を招致。国籍を超えた同世代のアーティストによる交流もさることながら、この先のシーンにおいて希望を見出すことができたと自負しています。
そしてなにより、このパーティーを新しい仲間と共にスタートできたこと。今まで同世代で同じくするゴールを目指す仲間はほとんどいませんでした。ですが、このパーティーを皮切りに同じ目標を持った仲間ができ、クルーとしての存在意義を知りました。特にsHimのオーガナイザーとは今後ずっと一緒にやっていくんだな、と思っています。
信頼できる仲間が増えて、支えられて。感謝でしかないです。今まで先輩のパーティーに出演するだけだった自分が1つ誇れるものができたのも素直に嬉しいことでした。

次に「親子共演」。今まで何度か父とは共演させていただきましたが、それらは父からのブッキングであったり、はたまた突発的な内容(父のサイドMC乱入など)でしかありませんでした。
今年の夏、千葉で行われた「Alier Out」では、初めてお互い外部からのブッキング。自分としては「やっと同じフィールドに立つことができた」と思えました。でもまだまだ到達することのできない高い壁。今はスタートラインに立てただけであり、今までも、そしてこの先もずっと比べられることになるでしょう。そのプレッシャーもはねのけつつ、自分の「個」を出していく重要性を肌で感じたイベントとなりました。
これをきっかけにまた1つ自分という人間が大きくなれたと思います。

そして最後に「初フェス」ですが、これは今年の夏に行われた「SAKAZUKI」というフェスに出演したこと。
山梨の山奥で開かれた150人規模のパーティーですが、ここで自分が学んだことは忘れることができません。一言で言うと「打ちひしがれた」。自分の思い描く野外フェスでの音を出したところ、結果は惨敗。何がいけなかったのかと自問自答しているなか、その後に続いたForce Of NatureのKZAさんやEZさん、そしてなによりMOOVのお三方のDJにその答えはありました。この日を境に今までの音へのアプローチやDJとしての流れの組み方、そして音の出し方すべてにおいて見直すことができました。何事も失敗は経験。経験値を蓄えてまた次のステージに上がれるように日々精進します。

と、今年あった現場での出来事を3つほど挙げさせていただきましたが、忘れてはならない出来事が他にも。それはもちろん、EYESCREAM.JPでの連載が始まったこと。去年より企画構想は始まり、今年本格始動した「Motivators」。JesseやAI、野村周平などを招いて今までで計6回、対談をさせてもらいました。正直、どの回も自分には忘れられない経験。EYESCREAMという媒体を通して対談相手と腹を割って話し、それを世間に出す。この企画が始まり、いろんな方と対談した結果、「表現すること」の大切さを学びました。
今まで対談してきた相手は皆トップレベルで「表現」をしている人。「表現したいこと」に芯が通っているからこそここまでやってきた人。その意思の強さを垣間見ることができ、タイトル通りモチベーションを上げられ続けてきました。毎月こう言った形で刺激を受けるのは素晴らしい経験です。そして同時に、この先は自分自身が人々に刺激を与えられる表現者にならないと、とも思うようになりました。そんな経験、そして気付きを与えてくれるEYESCREAM。ありがとうございます!!

ーABOUT 2018

2017年はDJは多くしたものの、楽曲制作にはあまり力を割くことができない一年でした。なので、2018年は制作に本腰を入れていきたい。元々はトラックメイカーとして活動を始めたはずの自分は、いつの間にかDJになってました。もちろんDJも大好きですが、やはり楽曲制作はまた違った楽しみがある。そしてなにより、作品を作ることの大切さを年間通して感じてきました。また1つ違うステージへといくためには避けて通れない道。
読者の皆様、リリース決定した際はぜひご視聴願います! それでは2018年、何卒よろしくお願い致します!

“HOW WAS 2017? 〜教えて、今年のメモリー〜”

KID FRESINO / あいみょん / 長谷川町蔵 / 万美 / YUGO. / doooo / SUMIRE / Verdy / 河村康輔 / 服部昌孝 / 大橋裕之 / 高岩遼 / とんだ林蘭 / 奥冨直人(BOY) / 小見山峻 / cherry chill will / 藤田佳祐(THE FOUR-EYED) / 三宅正一(Q2) / Pisces / 小林万里(Diaspora skateboard)

PROFILE

Ren Yokoi(World Connection)

1992年、この世に生を享けたその日からヒップホップの英才教育を受け、多感な時期を過ごしたUSボストンにおけるストリートカルチャー影響下、ダンスミュージックの洗礼を受けて、DJに傾倒。テクノ〜ハウスに、ヒップホップやディスコ、ソウル由来のブラックネスを宿したハイブリッドなDJセットを、自身の血脈に導かれたオリジナルスタイルとして確立する。帰国後、2014年に都内主要クラブへの登壇を果たし、その評価からcontactの第1と第3月曜日に開催されている、東京において最もレジェンダリーなハウスパーティーWorld ConnectionのレギュラーDJに抜擢される。自身の親ほどの歳の御大たちとの競演は、DJ道の果てなき深淵を知ることになり、その経験は現在OATH第2土曜日のレジデントという形で昇華されている。
プロダクションにおいても、アパレルブランド99%ISによる2016S/Sランウェイショーの映像音楽などを手がけ、今後、自身主催レーベルの設立を控えている。
当年とって25歳、ドメスティックアーティストの進化がシーンに未来をもたらすと信じ、自身の世代だからこそできることを常に自問自答、誠心誠意先人を敬い、前人未到の先駆けとなるべく、日夜全力で邁進中である。

https://iflyer.tv/ja/rendj/about/
@renyokoi

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