FASHION 2025.08.21

Interview: VERDY 夢中になるとは何か ーCoca-Cola X Fes 2025 のアートディレクションを担当して思うことー

EYESCREAM編集部
Photography_Yuta Kato, Edit&Text_Ryo Tajima(DMRT)

来る2025年10月11、12日に、さいたまスーパーアリーナで開催されるフェス『Coca-Cola X Fes 2025』。XG、Creepy Nuts、&TEAMに加えて、Camilo、ano、なとりといった超豪華メンツが出演するのだが、このイベントのアートディレクションをVERDYが手掛けている。
メインビジュアルをはじめ、会場で販売されるグッズ群からプレゼントキャンペーンで展開されるTシャツまで、VERDYが“自分らしさ”をコンセプトにデザインしている。
コカ・コーラは、時に考えすぎたり、周囲の声にとらわれて自分の「夢中」に思い切り向き合えない若者たちが、「全開」で取り組めるよう応援する「夢中全開。コカ・コーラ」キャンペーンを展開中。
本インタビューではイベントのアートディレクションについてと、夢中というコンセプトについて、VERDYの考え方を聞く。

誰かの夢中が見つかるイベントになれば

ーコカ・コーラと協業することについて、どんな思いがありますか?

VERDY:コカ・コーラは世界中のどこに行っても見かけますし、子供の頃から身近な存在でした。仕事をする上でも、今までコラボレーションしてきた企業はアルコール飲料やたばこだったりしたのでレギュレーションがけっこう多かったんですよね。その点、コカ・コーラには年齢的な制限がないわけなので、より多くの人に自分の表現を届けられるんじゃないかと思ったんです。

ーでは、コカ・コーラ自体にはどんな印象はありますか?

VERDY:僕はアメリカのカルチャーは好きなんですが、コカ・コーラはまさしくアメリカのものですよね。そういった意味でも親近感が湧きます。NYのピザはコカ・コーラと一緒に、というイメージが強いですし、僕が運営しているのHenry’s PIZZA(大阪のピザショップ)でも、コカ・コーラのマシーンやカップを使っているのですごく身近な存在です。

ーコカ・コーラがフェスをやっていることは知っていましたか?

VERDY:昨年開催された『Coke STUDIO LIVE 2024』は、アトリエに遊びに来てくれたことがあるRauw Alejandroが出演していたこともあって、僕も遊びに行っていたんですよ。その時にライブの模様、会場の雰囲気やバックヤードまで体験したんですけど、多種多様な人種が来ていてピースな空間が広がっていたのが、すごく面白かったんです。そんな風に、事前にコカ・コーラのイベントに行っていたからこそ、今回コラボレーションしたいという気持ちになったんだと思います。

ー大型イベントのアートディレクションというと、2022年にロングビーチで開催された『ComplexCon』を手掛けられましたよね。

VERDY:そうですね。自分が手掛けるプロジェクトの規模感が海外と国内で乖離しているというのは自分の課題でもあって、どちらも楽しくやっているのですが、そのバランス感を考えたいと思うこともあるんです。そんな中で、今回の『Coca-Cola X Fes 2025』のように、大規模なイベントのディレクションをやってみるのも、自分にとってよいことだと感じられました。

ーイベントのステートメントにもありますが、アートディレクションする上で、自分らしさを表現しているそうですね。具体的にどのような点にVERDYさんらしさを表現したのでしょうか?

VERDY:自分らしいフォントやキャラクターをビジュアルに登場させた点ですね。特にコカ・コーラをイメージしてパチパチ弾けているような形のキャラクターを作ったのは、今回ならではのポイントです。色々と試行錯誤しながら自分らしさを詰め込めるようにしていったんですよ。

大切なのは自分を見つめ直して本当の気持ちを見つけること

ー本イベントにもありますが、コカ・コーラは「夢中全開。コカ・コーラ」と銘打ったキャンペーンを展開しています。夢中になるとはどいうことだと思いますか?

VERDY:たまに、現代の若い子は自分のしたいことに夢中になれていないっていう話を聞くことがあるんですけど、僕は今の世代に対してちょっと違う解釈をしているんです。これだけSNSが浸透しきった時代においては、何かに真面目に向き合って頑張ったりすることに対して茶化したりする人もいるわけで、夢中に頑張ることが恥ずかしいと思ったり、何かを表現することに対して臆病になっている人もいるんじゃないかと思うんですよね。でも、そこは頑張って自分の内面を見つめ直して夢中になれる何かを見つけ出したらいいと思います。

ーVERDYさん自身が今現在、夢中になっているものはありますか?

VERDY:やはり、世界中の新しいブランドやアーティストは常に気になっていますね。今回、ロンドンを訪れて色んな人を紹介してもらっているんですが、素晴らしい人と知り合うことができてすごく刺激をもらっています。やはり人との出会いは自分によいインスピレーションを与えてくれると再認識しました。

ー今回のイベントでは会場で販売されるTシャツ以外にプレゼントキャンペーン用に展開するTシャツもあるそうですね。どんなデザインなんでしょう?

VERDY:会場ではメインビジュアルを元にいろんなアイテムを展開します。イベントTシャツはもちろんですが、他にも自分らしいものがラインナップされるので楽しみにしていてください。プレゼントキャンペーン用にデザインしたのはWasted Youthのコカ・コーラ仕様の1着です。グラフィック的にも缶がコカ・コーラになるというだけで全然違う雰囲気になるので自分としてはすごく気に入っていますね。多くの人がキャンペーンにチャレンジしてくれたら嬉しいです。


キャンペーンサイトはコチラ

ーコカ・コーラはファッションやアートシーンとのコラボを行っています。このような世界的大企業がカルチャーシーンの後押しをするアクションに対して何か思うことはありますか?

VERDY:そういうアクションを行なってることは以前から知っていました。アートの側面で言えば、アンディ・ウォーホルの作品にも使用されているのが有名ですよね。大きなカンパニーがアートや音楽などのカルチャーシーンをサポートするのはすごく重要なことだと思います。これから活躍していくであろうアーティストやクリエイターの中には資金的にも困っている人もいるでしょうし、そういう人を応援してくれるというのは素晴らしいことだと思います。自分も今後もっともっと大きな存在になってカルチャーシーンをサポートすることができたらいいなと思います。

INFORMATION

Coca-Cola X Fes 2025

https://www.cocacola.jp/cocacolaxfes/2025/
2025.10.11 SAT OPEN 13:30 / START 15:00
2025.10.12 SUN OPEN 12:30 / START 14:00
さいたまスーパーアリーナ

キャンペーンサイト
https://www.coca-cola.com/jp/ja/brands/coca-cola/campaign/2025summer

VERDY
https://www.instagram.com/verdy/

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