OTHER 2018.12.01

Walk your talk.04 -Verdy 対談連載 第4回- Verdy×KEI

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部
Photograph - Takaki Iwata, Edit - Ryo Tajima

グラフィックデザイナー、ベルディがストリートの今をベースにクリエイターやアーティストと対談していく本企画。4回目は、今まさにユース達を賑わせているブランド、youthloserのデザイナー、KEI。彼の憧れの存在であるVerdyとの初対談&メディア初登場となった今回、それぞれの時代のカルチャーや、今後のビジョンについて意見を交わした。

“世代によって変化や差があること自体が面白い、話していてそう感じます”
-Verdy

ーKEIさんは対談取材は初めてですか?

KEI:初めてです!
Verdy:意外ですよね。彼のポップアップにはあんなに行列ができるのに。ちなみに今、KEIくんは……。
KEI:大学生ですね、2017年の1月に服の販売を始めました。
Verdy:どういう理由で服を作ろうと思ったんですか?
KEI:2017年は僕が10代最後の年で、何かを残したいと思って。自分の生まれ年である1997年をデザインして皆に着て欲しいと思ったんです。最初は受け入れられないだろうと思ったんですけど、皆が着やすいデザインだろうと思って発信したんです。
Verdy:前から気になっていたんですけど“1997”は1997年生まれの人に着て欲しい思いがあるんですか?
KEI:いえ、年齢関係なく色んな人が対象ですね。
Verdy:そうなんだ! 同じ年齢の人だとより着たくなると思うし、いいと思います。

ーKEIさんはGirls Don’t CryなどVerdyさんのデザインが好きだと聞いています。

KEI:大好きです! 初めて自分が、こういう人になりたい、こんなグラフィックを目指したいって思えたのがVerdyさんがやっていることでした。初めて知ったのは今年2月のポップアップで、すごく可愛い服だなって。そこから自分で調べていくうちにデザインの意味を知って、より好きになって。
Verdy:その後、PIZZA SLICEで僕がミーティングしていたときに、話しかけてくれたんだよね。
KEI:そうです。偶然、Verdyさんがいらっしゃって、話しかけていいのかな……ってドキドキしたんですけど勇気を出して話しかけたのが、最初にお話させていただいたときでした。声震えながら「写真撮っていいですか?」って(笑)。

Verdy:あはは! そんなに緊張しなくても全然大丈夫です。それで、その場でインスタをフォローして、持っていたステッカーとかをプレゼントして。
KEI:あれ、すっごく嬉しかったです。

ーKEIさんが今年の8月に開催したyouthloserのポップアップはすごい行列でしたよね。あれは想像できたことですか?

KEI:いや、まったくです! 開催前は不安だったんですよ、ポップアップに持っていった服の数も少なかったので、「なんでもっと用意しないの?」とか言われたりして。
Verdy:その感覚はすごくわかる。結局、僕らがやっているポップアップはアパレルショップとは違って、自分でできる範囲内の物量しか用意できないし、限られたものしかうることができない。でも、来てくれる人の要望は普通の小売店に対するものと同じレベルだったりするから、そのギャップで悩むことってあるよね。
KEI:すごく感じます。行列の管理も自分でコントロールできないし、周りから咎められるのは自分だしっていう。

ーVerdyさんから見るとKEIさんはどういう印象がありますか?

Verdy:シンプルなデザインのグラフィックってオリジナリティを出すのが難しいんですよね。そんななか1997はシンプルだけどちょうど良い個性があってグラフィックとして、いいなって思っていたんですよ。だからKEIくんのことが気になって。そもそもどういう風にスタートして、どんなルーツがある人なんだろう?どのようにTシャツを販売し始めたんだろう?って。
KEI:最初は知識もなかったのでアプリで販売できるところを探したんです。それで見つけたのがUTme!っていうユニクロが提供しているアプリで。そこでTシャツのデザインをして作り始めたのはスタートです。
Verdy:そのアクションが今までにないし、スマホのアプリでデザインをするっていうのが僕には新鮮に思える。そのまま販売できるシステムがあるのも面白いことだし。音楽は何が好きなんですか?
KEI:聴いているのは洋楽のメジャーアーティストが多いです。例えば、Justin Bieber、Ariana Grande、Taylor Swiftとか。EDMであればThe Chainsmokers、Aviciiなどなど。
Verdy:なるほどーー。僕が好きなルーツになるような音楽だと何十年も前の音楽になっちゃうから、今の話を聞いて、改めて年齢差を感じてしまったというか(笑)。僕がKEIくん位の年齢の頃は全員がロックやパンク、ハードコアを聴いていたような世代だから、こんな風に世代によって変化や差があること自体が面白いし、話を聞いていても面白い。ファッションブランドで好きなのは?
KEI:幅広く色んな服が好きなんです。SupremeやCarhartt、Ralph Lauren、A.P.C.も好きですし、今は韓国のブランドも好きです。MISCHIEFThis is never thatLMCとか。

ー逆にKEIさんからVerdyさんに聞きたいことはありますか?

KEI:自分も服を始めたばっかりですし、Girls Don’t Cryを1人でやっているって知ったときには本当にすごいなって感動して。だから、どうしても会いたかった人だし、色々聞きたいことがあるんです。
Verdy:何でも聞いてください。
KEI:今、こうやって世界中の人がVerdyさんの服を着ているじゃないですか。自分で自分のことをすごいって感じたりしないですか?海外の有名なアーティストもインスタにあげているし。どういう感覚なのかな?って。
Verdy:有名なアーティストも同じ人間なんですよね。持っている才能は特別だけど、人としては、それぞれ皆、悩んだり考えたりしているし、僕らと同じように生きていると思うんですよ。それは実際に会うようになってから感じたことです。だから自分がやっていることに対して、すごいことをやっていると感じたこともないですね。でも、自分の周りで起こっている出来事を客観的に見ると、すごいと思うことはあります。それは自分とは関係のないところで巻き起こっている現象なので。僕は誰にも負けない才能がある人間ではなくて、ただ自分のルールがあっただけなんです。

“自分の好きなブランドと同じ場所で自分の服も作りたいと思っているんです”
-KEI

KEI:ルールというのはどういうことですか?
Verdy:自分がカッコ悪いと思ったことは絶対にしない、ということですね。今、僕は30歳で世の中の流行り廃りをいっぱい見てきて、この10年間、自分は”こういう存在になりたいけどなれない”って感じながら生きてきて、人のことをうらやましいと思うこともいっぱいあった。でも、その時間があったから、自分の中で色々と固まってきた部分もあって今の状況がある。だから、昔と変わらないスタンスでやれてるんだと思う。
KEI:その考え方がすごいカッコいいと思います。そうなっていきたいなって。僕なんて有名な人が着てくれたら、自分はすごいなーとか考えちゃうんですよ(笑)。
Verdy:有名な人も、今、流行っているものだったり、カッコいいものを着たいと当然考えるだろうから、自然と同じような考え方になっていくんじゃないかなって思う。僕は、有名な人が着てくれるのはもちろん嬉しいけど、そこに執着しないようにしていて。友達が着てくれるのが1番嬉しいなって。
KEI:なるほど。僕は人とコミュニケーションを取るのが苦手なんですけど、Verdyさんは人間性もすごいなって思うんです。すごく優しいし。それは一緒にいる人の影響だったりするんですか?
Verdy:周りにいて、助けてくれた人達の影響はもちろん受けていて。もちろん、嫁も含めて。今の生活はそういうところから来たのかな?って感じているよ。でも、昔から今みたいな性格だったわけではなくて、ここ1、2年だと思います。若い頃は自分の周りには人が少ないように感じたんだけど、30歳になって周りを見渡せば、信頼できる友達や人達がたくさんいて。若い子と何かやるのが好きになったし、先輩だけど、仲間みたいな人に出会えて、自分の性格も変わってきた部分があるかなって。自分の周りにはカッコいい人が多くて、リスペクトがある関係性を作れていると思う。こんな風に人に恵まれるのが今で良かったなって思うし、今がすごく楽しい。
KEI:それが聞けて良かったです、元気をもらえました。

ーKEIさんが今後やってみたいことは何ですか?

KEI:自分の好きなブランドが作っているところで自分の服も作れたらいいな、と考えているんです。韓国の工場とか。大学を卒業したら韓国とかに行って、工場とも自分でやりとりできるようになりたいんです。自分で作っていきたいので。
Verdy:KEIくんを取り巻く状況っていうのは僕に近いところがあると思う。自分で作ったグラフィックが、どんどん先に行って、色んなところからオファーが来るようになってっていう。そういう話を聞いて、僕もKEIくんに人を紹介しているんです。僕も若いときに疑問に思ったことがあったので、良いものが適切な値段で作れて、良い形で世の中に出た方がいいなと思って。大学を卒業しても、ファッションだとか今の活動を続けていく考えがある?
KEI:はい、そう思っています。でも、自分は飽き性なので、来年もまったく同じことをやっているのかはわからないんですけど。
Verdy:何か次にやりたいこととして考えていることがある?
KEI:とりあえず生産は海外だとしても拠点として考えているのは日本がいいと思っていて、ショップに服を置いたりして、その隣に自分のデザインするカフェとかも作りたいなって。海外には参考にできる、そういう可愛いお店もいっぱいあるし、そういう部分を学びとって、その文化を日本に持ち帰って発信したいと思うんです。
Verdy:いいですね!僕もできることで応援していきたいです。
KEI:ありがとうございます!

Verdy 対談連載 “Walk your talk.”
第1回目 小林資幸[PHINGERIN]
第2回目 Inagawa Jun
第3回目 谷中敦

INFORMATION

Verdy, KEI

Verdy @verdy[ig]
KEI @keis_gram[ig]

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