OTHER 2018.08.13

Walk your talk.03 -Verdy 対談連載 第2回- Verdy×谷中敦

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部
Photography-Takaki Iwata, Edit-Ryo Tajima

グラフィックデザイナー、ベルディがストリートの今をベースにクリエイターやアーティストと対談していく本企画。第三回目はなんと東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦氏。自身もブランドINSTANT FAMEをスタートさせ、Verdyの存在が気になっていたという。そんな2人が話すのはこの対談が初。音楽とファッションの話に華が咲いた。

“Verdyくんがやっていることは思いを丁寧に紡いでいく作業なんだね”
-谷中敦

“そうですね。グラフィックに意味を持たせる、ストーリーを付けることをいつも考えています”
-Verdy

ー今日が初対面になりますか?

谷中:そうですね。
Verdy:僕はライブやフェス、TVでお見かけしたことは多々あります。京都大作戦にも毎年行っているので。なかなか話かけられなかったんですけど、今日はよろしくお願いします。
谷中:光栄です、よろしくお願いします。

ー谷中さんは以前からVerdyくんのアートワークをチェックしてらっしゃったと聞いています。

谷中:そう、すごくいいなと思っていて。僕もINSTANT FAMEっていうブランドを始めるタイミングだったので、何か絡むことができればいいなーなんて思っていたんですけど。今後お忙しくないときに何かご一緒できれば。
Verdy:是非! お願いします。
谷中:それで、最初にVerdyくんのインスタグラムをチェックしていたら、フォーリミ(04 Limited Sazabys)のGENくんが”いいね!“していて、知り合いなのかな? と思って、彼にVerdyくんの連絡先を教えてもらったんですよ。
Verdy:ある日、GENくんから連絡が来て「谷中さんがVerdyのこと気になっているらしいよ」って。えぇっ!? みたいな(笑)なんで!? って。ちょうどその頃、よく氷結を飲んでいたんですよ。
谷中:ハハハ!!(笑)。
※スカパラはKIRIN氷結のCMに出演している
Verdy:勝手に友達と”氷結BOYS”なんて言い合うくらい飲んでいて。それでLINEを繋いでもらったのが最初にコンタクトを取らせていただいたときでしたね。
谷中:すごい(笑)。氷結タイアップの企画じゃないのに、この話題。Verdyくんはバンドのデザインもたくさんやってるんだよね?
Verdy:バンドのデザインをめちゃくちゃやってきたんですよ。10-FEET、BRAHMAN、TOTALFAT、ROTTENGRAFFTYもやったことがあります。
谷中:あ、そんなにやってたんだ!?
Verdy:年に100枚くらいTシャツのデザインを描く時期もあったんですよ。

谷中:バンドのTシャツをデザインするときに気をつけていることってあるんですか?
Verdy:その頃はバンドのオーダーに合わせてデザインすることが多かったんですけど、今は違うんですよね。これまでに自分がめっちゃいいと思って制作したデザインが採用されなかったことも多かったんです。もちろんバンドのTシャツであれば、バンドメンバーの意見の方が正しいのはもちろんですから、仕方がないことなんですけど。それで、より自分らしいアートワークを提示したいと考えて、自分のプロジェクトを発信していく形に変えたんですよね。なので、今、バンドのアートワークをやるときにはミーティングのときに、自分の考えをしっかりバンドにも伝えてデザインするようにしています、バンドのアートワークではあるけど、僕も自分の作品として責任を持ってやるから、お互いが良いと思えるものを出し合えるバンドとしか仕事をしないように今ははしています。
谷中:うんうん。仲が良かったとしてもバンドの意見ってけっこう強かったりするでしょう? Verdyくん的に良いと思っているデザインでも世に出さないものが溜まっていったりするわけですよね?
Verdy:はい、まさにそうなんです。それと僕は手書きでデザインするスタイルなので、1個書くのも1から全部書くので……。
谷中:えっ?? 全部手書きなの?
Verdy:全部そうです。
谷中:フォントみたいなデザインは?
Verdy:それもなんとなく手で1回書いて、それをPCに取り込んでパスを取ったり。もちろん時々によって変わるんですけど。
谷中:へぇー……。PC上でも書くってこと?
Verdy:いえ、紙に描いてですね。機械に疎いんで、本当はペンタブとか使ってやった方が良いんでしょうけど、タイミングを逃し続けていて(笑)。

谷中:すごく細かいことだけど、紙のサイズはどれくらいで描いてるの?
Verdy:A4とか、スケッチブックで。結構移動が多いので、なるべくどこでも描けるものがいいんですよね。PCと紙を持ち歩いて、例えば空港でも描けたりとか。
谷中:なるほどねぇ。大きく描いて小さくした方が汎用性があるような気がしちゃうけども。
Verdy:そうですね。あとはTシャツに刷るデザインであれば最終的にシルクスクリーンになるので、あまり細かくなりすぎないように気をつけていますね。昔はドクロとか細かいものも描いていたんですけど。今はどんどんシンプルになっていますね。
谷中:描くときのペンにもこだわりもあるんですか?
Verdy:めちゃくちゃあるわけじゃないんですけど、東急ハンズで売っているCOPICだったり。
谷中:それがレギュラー選手なんだ。COPIC、それちょっと欲しいね(笑)。
Verdy:まじすか! 今度プレゼントします!
谷中:いやいや! 自分で買いに行きますよ(笑)。そりゃもらったら嬉しいけど(笑)。

ー最初に谷中さんがVerdyくんにコンタクトを取ったとき、どういう部分が琴線に引っかかったんですか?

谷中:これは何となくなんですよね。パッと目に入ってきたというか。うーん……あえて言葉で説明するのって難しいですね(笑)。この間、rag&bonesのお店オープンに行ったときにVerdyくんのデザインがありましたよね?
Verdy:はい、担当させていただきました。サークル型のタイポグラフィですね。
谷中:そう、それもすっごく良くて。最近はVerdyくんは海外でよく活動しているよね。
Verdy:そうですね。アメリカはLAがほとんどで、秋くらいからNYにも行く予定なんですけど。
谷中:もともと海外にいたわけじゃないの?
Verdy:いえ、全然です。最近は仕事でやっと行けるようになってきたぐらいです。
谷中:いや、なんとなくアメリカにずっと住んでいたのかな? って雰囲気を感じていたので。もともと繋がりがあるのかな? なんて想像していたんですよ。インスタを見ていても楽しそうでいいなーと。
Verdy:大阪出身でまったく住んでいないんですよ。僕、バンドマンの友達も多くて、彼は週末にツアーする生活サイクルじゃないですか。それで楽しかったとか感想を聞いてきたので、自分もプロジェクトが形になったら、色んな場所に自分のプロダクトを持って行って、ツアーみたいな感覚でやりたいと思っていたんですよね。Tシャツだと言葉の壁もないし、良ければ海外にも呼んでもらえるので、そこは積極的に行くようにしていますね。

谷中:色んなところで聞かれているでしょうけど、Girls Don’t Cryってどこから出てきた言葉なんですか?
Verdy:Girls Don’t Cryは、自分の奥さんに送った言葉で、意味としては”元気で笑っていてほしい”ってことなんですよね。嫁も音楽が大好きでよく聴いているんですけどThe Cureの「Boys Don’t Cry」が好きだって言っているのが、自分の中で印象に残っていたんですよ。そこから名前を取ったってわけではないですけど、今思えばそういう記憶もあってGirls Don’t Cryって思いついたのかなって。
谷中:とても良いメッセージだよね。
Verdy:だから、このプロジェクトについては奥さんに送るものだけをリリースするというコンセプトがあります。コラボするにしても、嫁が好きなものを形にするというか。
谷中:言うなれば、Verdyくんのデザインは思いを丁寧に紡いでいく作業なんだね。そこにストーリーがあって。
Verdy:そうですね。グラフィックを作るときに、僕が自分のオリジナリティとしていつも考えていることはグラフィックに意味を持たせる、ストーリーを付けることだと思っていて。だから気持ちがオリジナルの部分で、表面的な部分をわかりやすくするのがグラフィックデザイナーとしての自分の役割だと思っていますね。

谷中:そういう思いが感じ取れるから世界中の人に伝わるんだろうしね。
Verdy:谷中さんのブランド名INSTANT FAMEはどういう意味があるんですか?
谷中:今ってとっても簡単にSNSで発信できて繋がりができ、有名になることもできるじゃないですか。そういう連鎖がいっぱい起こってくれたらいいなってことと、SNS上で文句を言う人も多いし、喧嘩をする人もいるじゃですか。お互いに匿名のまま喧嘩していたりとか。
Verdy:はい、いますね。
谷中:僕自身、自分の顔と名前を出してSNSをやっている以上、やっぱりマナーは守るんですよね。顔を出さないから変な発信があるんだと思うんです。顔を出して発言するのであれば、それぞれの言葉に、それなりの責任が生まれる。だからみんながSNS上でも顔を出して発言するようになったらもうちょっと平和になるんじゃないかな、と思うんで、もう早くみんな有名になってほしいみたいな(笑)。そういう気持ちですね。そうしたらきっとみんな、もう少し品位を持って発言するようになるはずなんですよ。
Verdy:絶対そうだと思いますね。
谷中:そしたら意識も変わるじゃないですか。そういうのすごく大事なことだと思うんですよね。
Verdy:なるほど2つの意味があるんですね。今、すごくグッときました。
谷中:何か機会があったらINSTANT FAMEの方でも是非。
Verdy:はい! 今、意味も聞いたので何か一緒にできれば。そのメッセージに僕もすごく共感できますし。
谷中:あ、本当に? 共感してくれるのはすごく嬉しいな!

Verdy 対談連載 “Walk your talk.”
第1回目 小林資幸[PHINGERIN]
第2回目 Inagawa Jun

INFORMATION

Verdy, 谷中敦

Verdy @verdy[ig]
谷中敦 @a.yanaka[ig]

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