ART 2025.06.20

DIEGOの個展「WRITER IN THE DARK」が開催。「暗がりの中での存在感」の可視化に挑む

EYESCREAM編集部

東京を拠点に活動するアーティスト、DIEGOによる個展「WRITER IN THE DARK」が馬喰町parcelにおいて6月28日から開催される。

絵画や壁画というビジュアルアートから街中のグラフィティ、コンセプチュアルアートまで活動の幅を広げながら、近年はコレクティブSIDE COREの一員として展覧会の企画や作品発表を精力的に行うDIEGO。都市にひそむ構造や風景の「隙間」に目を向け、絵画やインスタレーションを通じて、そうした見過ごされがちな場所に新たな意味を与える実践を続けている。

本展でDIEGOは、これまで探ってきた「現場と展示空間」「感覚と記録」といったテーマに改めて向き合うという。これについては本展に際しての以下のDIEGOの言葉にも詳しい。

真夜中、汚れて暗いスタジオで絵を描き、それをギャラリーの明るく白い空間に展示する。すると、思った以上に作品が小綺麗な印象になってしまい、「本当にこれでよいのか?」という疑問が残る。
グラフィティも同様で、夜中に壁に描いたものを(習慣的に)昼間に見直すが、本来の姿は暗闇の中にあるべきだと思う。だから最近は、「白壁に展示すると明るく見える」とわかっているので、意図的に暗く描くようにしている。絵具を混ぜて暗い色を作り、何度もレイヤーを重ねて描く。そうするうちに、絵の中の空間が、夕方の日陰のような薄暗さを帯びてきた。今回の展示では、いくつか試してみたいことがある。暗い絵を暗い空間で展示したり、普段とは異なる照明を当てたり、あえて絵に影が落ちるようにしてみるのもいいかもしれない。自分が路上で過ごす時間の中で常に意識している、光や影、壁の色や汚れ、埃、湿度——そういったものが、絵や展示空間の中でも意外と重要だと思っている。

画面に落ちる影や、作品を取り巻く空気の温度、湿度といった要素を通じて、都市の周縁に立ち現れる光と闇の関係性を空間全体で再構成する展示となる。

INFORMATION

WRITER IN THE DARK
A Solo Exhibition by DIEGO

会期:2025年6月28日(土) – 7月27日(日)
会場:parcel(東京都中央区日本橋馬喰町2-2-14 まるかビル 2F)
休廊:月・火・祝日

*オープニングレセプション:6月27日(金)18:00 – 21:00

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