ART 2020.10.09

Report: Awichが主催したアートエキシビジョンBlack Lives Matter Charity Exhibition “Unity”の光景

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部
Photograph_Cho Ongo, Ayumu Kosugi, Text_Ryo Tajima[DMRT]

9月26、27日にGallery COMMONで開催されたAwichが主催する”Black Lives Matter Charity Exhibition「Unity」”。Bobby Yamamoto (YouthQuake)、GUAPULAR、GUCCIMAZE、Jun Inagawa、UTOPIE (Kosuke Kawamura × YOSHIROTTEN)、Yuki Nakajoのアートピースが飾られ、会場の中央には映像作家の新保拓人とコラボした映像が投影されていた。

GUCCIMAZE

Jun Inagawa

GUAPULAR

Bobby Yamamoto(YouthQuake)

Yuki Nakajo

UTOPIE(Kosuke Kawamura × YOSHIROTTEN)
UTOPIE(Kosuke Kawamura × YOSHIROTTEN)
Awich × 新保拓人
Awich × 新保拓人
Awich × 新保拓人
Awich × 新保拓人
Awich × 新保拓人

入り口付近ではAwich × BlackEyePatchの”Unity”Tシャツが置かれ、2日目にはVERDYが6月下旬にリリースしたBlack Lives Matter Tシャツの販売もあった。各々がこの問題に関する思いを形にして展示した内容には説明しきれないパッションとエナジーが詰め込まれていた。

Awichや参加アーティストのファンからアメリカで巻き起こっている”Black Lives Matter”の動向に興味がある人まで幅広い世代が来場したチャリティイベント「Unity」。
開催に先立って主催のAwichは”綺麗事じゃない。もともと人種や国家の枠なんて作り物だと思ってる。同じ人間という生き物。お互いに理解し合えば虚構のパーティション(仕切り)はめくれている ※一部抜粋”というステートメントを発表していた。このエキシビジョンがどのような作用を生み出したのか。イベントを振り返ってAwich自身の言葉と共にレポートしたい。

下記の絵はAwichの愛娘、Yomi Jahが描いた絵画。同じく会場にアートピースとして飾られていた。本イベントらしいインスタレーションの1つではないだろうか。

Yomi Jah

アメリカで生活していた私にとって、人種や国籍による差別が実際にあることは何度も目のあたりにしてきたことでした。今年、コロナ禍のタイミングでジョージ・フロイド殺害事件に発生したことによって、アメリカでは”Black Lives Matter”のデモ運動が盛んになっていますが、実際に日本で生活している人にとっては想像もできないことだと思うんですよね。本当に起こっていることなのかの判断もつきにくいと思うんですがアメリカでは確かな現実です。このチャリティエキシビジョン「Unity」を通じて、日本の若い世代や私の周りにいる人が”Black Lives Matter”に関する問題に少しでも興味を持ってもらえたら、という思いから開催しました。

実際にやってみて、私にとっても本当に大切な空間になったと感じています。こうしてギャラリーでみんなの作品に囲まれていると鳥肌が立ちっぱなしで(笑)。映像作家の新保拓人くんとコラボして制作したビデオは”Black Lives Matter”に関する映像を友人知人から送ってもらって制作しました。唾奇は「HIPHOPに恩恵を受けているのは確かだけど、実際にそれに因んだ写真や動画を持ってないオレに提供できる素材ってなんだと思いますか?」って相談してくれて、「例えばドレットをやってもらってる動画とかないかな?」って言ったら、「あった気がする!」って言って探してくれて、それを使ったんです。他のアーティストもそうなんですけど、本当に1人1人とコミュニケーションを取りながら作っていきました。

実際に今回の活動に関して感想を言ってくれる人も少なからずいました。共感を示してくれて、「自分ができることがわからなかったけど、考えて何かできることをやります。ありがとうございます」と言ったことを伝えてくれたり、分厚い手紙をくれた人もいたんですよ。このイベントに対しては私自身の思いももちろんあるんですけど、来てくれた人が作品に目を向けてくれて、彼らの意識を広げることができたと思うんですよね。それが私に向けられた「ありがとう。何かやってみようと決めました」という声に綴られていると感じました。

“Black Lives Matter”に関して発信していく活動は今後も続けていく予定です。私の娘であるYomi Jahも黒人の血を引いているし、この子を広い視野で世界を見れる人間に成長させる、そんな社会を目指して声を上げるということは私がやるべきことだと思うんですよ。人種とか関係ある? ってことを問題視できる環境を作って見せて、人間みんな同じで仲間なんじゃないって意識を持てる人になってほしいんです。それをやっていく活動の一貫として今回のような発信の形があると考えているので、自分1人でやったり、今回のアートエキシビジョンのようにみんなでやったりしながらずっと続けていくと思います。そう考えたら面白いですね。娘の成長と共に”Black Lives Matter”の状況は良い方向に変化していくだろうし、この子が大人になったときに『昔は差別っていうものがあったんだよ。信じられないよね』って世界になっていくんじゃないかって。そんな世の中まであと、3、40年ですかね。余裕でやるっしょって感じです。

こちらのTシャツは会場で販売されていたAwichとBlackEyePatchのダブルネームTシャツ。収益は不当に逮捕された黒人たちの保釈金や弁護士費用などのサポートを行うベイル・ファンドに寄付されるチャリティグッズだ。

来場者の多くが何か普段の生活では感じることのできない特別な思いを胸に抱いただろう本イベント。これを機に”Black Lives Matter”に関する問題に目を向ける人が増えていけば良い。もちろん、何を感じて何を考えるかは受け手それぞれのことなのだろうけれど。

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