去る11月30日、昨年完成したばかりのKT Zepp Yokohamaは、この日が来るのを待ち望んでいたファンの姿で賑わいを見せていた。Survive Said The Prophetの秋のツアー『something BOLD tour』のファイナルが、ここ横浜で幕を開けようとしていたのだ。Yosh（Vo）、Tatsuya（Gu）、Ivan（Gu）、Show（Dr）の4名体制にて新たに旅をはじめたサバプロの最初の目的地となった本ライブ。その熱きステージの様子をお届けする。

時刻は19:00。割れんばかりの拍手の中、満員のKT Zepp Yokohamaのステージにサバプロの4人が登場、今宵の1曲目「T R A N S l a t e d」でスタートを切ると、オーディエンスの興奮と熱気で、早くも会場の温度は沸点に到達する。2曲目には彼らを代表する楽曲のひとつ「Network System」を、続いて新曲「Win / Lose」を立て続けにプレイ。「身体中を使って楽しめ」のYoshの言葉通り、オーディエンスは全身を使って、待ちに待ったこのひと時をエキサイトしていた。それに応えるかのようにかき鳴らされるギターと、身体中を揺らすドラム。重低音のシャワーの中「HI | LO」へと続き、Yoshの動きにあわせて揺れる会場はひとつとなって、フルスロットルで前半6曲を駆け抜けた。

会場を照らすLED照明と映像の演出がステージを彩る中、「Tierra」と共に第2幕はスタート。「Follow」では静まり帰った会場にYoshの歌声が響き渡り、全員がスポットライトに照らされた彼の姿を真っ直ぐに見つめていた。「青春時代の歌を持ってきました」とサバプロのこれまでの軌跡を共に辿ってきた「Last Dance Lullaby」が披露されると、ライブは早くも中盤戦を迎えていた。

「オーディエンスと作り上げてきたものを心の底から誇りに思う」Yoshのそんな言葉に会場からは声なき歓声が上がり、そこにいる全員が改めて音楽の力、ライブの意義を感じていた。「If You Really Want To」、「Again」と、TatsuyaとIvanによるアコースティックギターでの演奏が続き、オーディエンスはYoshの歌声の力に魅了されていた。そしてYoshとIvanによるセッションからスタートした「3 A.M.」の中盤、TatsuyaとShowが演奏に色を加えると同時に、オーディエンスが彼らの音楽に導かれるように再び立ち上がり、ラストに向けて走り切る準備を始めた。

「Mukanjyo」から「found & lost」、「The Happy Song」と彼らの代表曲が次々と繰り出され、会場は今日一番の熱気に満たされる。ここで彼らを迎えにきた車の音が聞こえ、オーディエンスは今宵の終演が近いことを悟った。サバプロが奏でる音楽を、身体中に刻むべく揺れる会場は「Right and Left」、「When I」を全力でエキサイトし、今宵のSurvive Said The Prophetの勇姿を胸に焼き付けた。