CULTURE 2026.05.28

[Wandering Osaka]#09 岩下太輔と巡るThat’s PIZZA、FAT DOG STAND、民族中華

Photography_Masahiro Yoshimoto, Text_Yuka Muguruma, Edit_Michika Kuriyama, Takuya Nakatani
EYESCREAM編集部

音楽、アート、ファッション、フード、スケボー、グラフィティ、そしてなによりもストリートカルチャー。いつもなにかおもろいことが起こっている、熱気に満ちた大阪の街にフォーカスする連載シリーズ「Wandering Osaka(ワンダリングオオサカ)」の9回目。街を知るには街の重要人物(もしくは街で遊びまくっている人!)に訊くのがイチバン、てことで今回は、大阪ストリートに根付くナポリピザ専門店、That’s PIZZAの岩下太輔さんにガイダンスしてもらった。

Recommender of the Month
岩下太輔

長崎県出身。アパレルで勤務したのち飲食の道へ。本店である布施のほか、南堀江、豊崎、玉造に展開するナポリピザ専門店、That’s PIZZAのPRを担当。最近は、自転車と登山を組み合わせたヒルクライムにハマっている。Instagram:@thatspizza_daisuke

That’s PIZZA 豊崎店


気負わないのに、味はしっかり本格派
ストリートで愛されるナポリピザ専門店

本場、ナポリで修行した梶原洋平さんが前職のカフェバーの常連だった太輔さんを誘い、洋平さんの地元である布施でスタート。現在は大阪に4店舗を展開している。生地に使用するのは、国産小麦、全粒粉、塩、酵母のみ。3日間かけて熟成発酵させ、高温の薪窯で一気に焼き上げることで、外はサクッと香ばしく、中はもっちりとした食感に。定番のマルゲリータをはじめ、旬の食材を取り入れた月替わりメニューやデザートピザを用意。さらに、ライスコロッケやチキンナゲットなどのサイドメニューから、ベーコン、ドレッシングまで全て自家製というこだわりも。他店とのコラボやDJイベントも開催し、地元客はもちろん、ファッションフリークからも支持を集めている。

Recommender’s Comment

「子どもから年配の方まで、肩ひじ張らずに本場のピザを楽しめます。That’s PIZZAのロゴデザインをイメージして開発した、コーンペーストをベースにサラミやリコッタチーズをトッピングした甘じょっぱいオリジナルピザもおすすめです。僕は、南堀江、豊崎、玉造の3店舗で勤務しているので、良かったらぜひ遊びに来てください!」

ミルクの甘みを感じるモッツァレラチーズ、優しい口当たりのグラナ、爽やかな風味のバジルを組み合わせたマルゲリータ950円。

直径約25cmと大きすぎないサイズ感で、お一人さまも利用しやすい。+200円でハーフ&ハーフも可。

各店舗にピザ職人が在籍し、ナポリから取り寄せた薪窯で素早く焼き上げて提供。薪火の豊かな香りに食欲がかき立てられる。

最近はあまり厨房に立ってなかったという太輔さん。「ちょっと久しぶりっすね」と言いながら、慣れた手つきでピザを作ってくれた。

店前には冷凍ピザの自販機を設置。薪の香りがしっかり残るよう瞬間冷凍しているそう。左から、クワトロフォルマッジ1,200円、ザッツピザ1,000円、マルゲリータ800円。

冷凍ピザは手提げバッグのように持ち運べるので、散策ついでに購入したりホームパーティーの手土産にするのもおすすめ。

That’s Pizzaのピザ職人をモチーフにしたメッシュキャップ。ビビッドなイエローは着こなしのアクセントにも最適。各3,850円。

コットン100%で着心地がよく、普段使いしやすいデザインのスーベニアTシャツ4,500円。バックには4店舗のアドレスがプリントされている。

ずらりと並んだオリジナルデザインのピザボックス。テイクアウトやデリバリーの際は、こちらに入れて提供してもらえる。

INFORMATION

That’s PIZZA 豊崎店

大阪市北区豊崎3-8-19 フジ第一ビル
営業時間:11:30 – 21:00(20:30LO) / 休:火曜、水曜不定休
Instagram:@thatspizza_toyosaki

FAT DOG STAND


人、街、カルチャーをつなげる
ギルティなグルメホットドッグ

“超イケてる”を意味するヒップホップスラング、PHATをモジった屋号を掲げる、ノスタルジックな空堀通商店街に佇む一軒。ハンバーガーの名店、GAKUYA BURGERで飲食の基礎を学んだ元B-Boyの佐竹拓哉さんが切り盛りしている。鉄板を使ってカリふわに焼き上げる特注バンズでサンドするのは、スパイシーな味わいがクセになる国産ポーク100%の自家製ソーセージ。マッシュポテトやフライドポテト、カレーキャベツを組み合わせた、ボリューム満点の創作ドッグを提供する。道ゆく人が気さくに拓哉さんとの会話を楽しみ、タトゥーまみれのスケーターと地元の常連客が肩を並べてホットドッグにかぶりつく。ストリートフードを通して、街にピースフルなムードを発信している。

Recommender’s Comment

「オニオン&カレーキャベツを挟んだ大阪クラシックに、自家製ベーコンとハラペーニョをトッピングするのがお気に入り。拓哉とは10年来の友人で、休日もよく遊んでいます。玉造店で勤務する日は、営業前に立ち寄って、互いの近況やアイデアを話すのがルーティーン。そんな朝の何気ない時間から、楽しい企画が生まれるんです」

柔らかくてジューシーなソーセージに、マッシュポテトとチーズ、グレイビーソースを合わせたギルティな一品。カナダの伝統料理から着想を得たプーティンドッグ850円。

チーズやソースは惜しみなくたっぷりと。“ホットドッグ=軽食”というイメージを覆すほどの食べ応え。

店で仕込むソーセージは、試行錯誤を続けて辿り着いた味わい。今も少しずつ進化している。オーダーが入ってから一つひとつ丁寧に仕上げているので、常にできたてがいただける。

太輔さんと拓哉さんの朝活からスタートしたプロジェクト、Morning Meetingのステッカー。アパレルとアートを融合したオリジナルプロダクトをリリースしている。次回は、HAQ(@haq_nzm)とのコラボが6月上旬から予約開始予定!

毎年2人が気になるアーティストに声を掛け、ピザとホットドッグにモチーフにしたオリジナルTシャツを制作。こちらもMorning Meetingから誕生したアイデアの一つだそう。

That’s Pizzaのピザ生地にFAT DOG STANDのソーセージとソースを組み合わせた限定メニューが味わえるコラボイベントを実施したことも。こちらはペインターのCABによるデザイン。

ゲストたちがホットドッグを頬張る姿を撮影できるよう、店頭にフリーのフィルムカメラを設置。その写真をまとめたZINEを販売している。PHOTO MAGAZINE 1,200円。

INFORMATION

FAT DOG STAND

大阪市中央区谷町7-6-33
営業時間:11:00 – 17:00 / 休:火曜・第3水曜
Instagram:@fatdogstand

民族中華


中国の辺境料理を独自にアップデート
アバンギャルドな感性が光る創作中華

中国辺境の郷土料理に魅了されたシェフのユウスケさんと、店舗運営やブランディングを担うユーヤさんによる中国料理ユニット、民族中華。月イチのイベント出店を3年ほど続け、2025年4月に美容室の一角を間借りして常設店をオープンした。「一度ランチを食べに来たのですが、そのおいしさが忘れられなくて」と太輔さん。羊の脳みそやウサギなどを使う辺境料理を、中国の調理技法をベースに日本の食材で代用しながら再構築。ボーダーレスなアレンジを加え、他にはない独創的な一皿へと昇華している。2人の故郷である高知をテーマにした企画やファッションを絡めたイベントなども実施。常に遊ぶような感覚で、新しいカルチャーやグルーヴを生み出している。

Recommender’s Comment

「FAT DOG STAND×民族中華のコラボイベントをきっかけに2人と出会い、以前ランチに来たときに食べた麻婆ナスが忘れられないおいしさでした。もう一度食べに来られて嬉しいです。ディナーのメニューは日替わりだそうで、今日のだと白ナスの麻婆豆腐やチャーシューパインの春巻きが気になりました。次はゆっくりお邪魔したいです」

噛み締めるたびに旨みがあふれる長崎産のイチボで、シャキシャキのピーマンを巻いて食べるのがこちらのスタイル。民族中華式 青椒肉絲3,200円。

ユウスケさんは大阪の調理師専門学校を卒業後、百貨店の中華料理店で修行。その後、中国を旅する中で、辺境料理の奥深さに感銘を受けたそう。

名物のクリスピーチキンは、水飴や五香粉で下味をつけたのちじっくり乾燥させ、オーブンでグリル。さらに高音でサッと揚げることで、皮目はパリッと、中はふんわり仕上げている。

風味豊かな山椒塩とやさしい甘さの金木犀のシロップ漬けで味わう、クリスピーチキンのパリパリ揚げ1,600円(要予約)。

鎖に吊るされて乾燥中の鶏肉たち。この仕込みスタイルも現地っぽい。

高知出身の2人にちなみ、土佐の「おきゃく」文化を伝えるポスターやよさこい祭りに使う鳴子などがディスプレイされている。

ユーヤさんがアパレルに勤務時代、客として訪れたユウスケさんと地元トークで意気投合。以来、一緒にスケートなどをするようになり、仲を深めていったそう。

店内はカウンターのみの8席。町中華をアレンジしたメイン料理に、小鉢やスープが付く週替わりランチ1,200円〜も人気。

INFORMATION

民族中華

大阪市浪速区桜川3-5-11 1F
営業時間:12:00 – 14:00、17:00-23:00(22:00LO) ※22:00以降ノーゲストの場合は閉店 / 休:不定休(Instagramにて告知)
Instagram:@minzoku_chuka

【Wandering Osaka】

#01 岩井祐二と巡るCity Lights : Donuts、LIGHT YEARS OSAKA、Family Tree Bottles
#02 植杉友恵と巡るTOLMA、su、洗濯と喫茶 廻廻
#03 サカモトタイチと巡るVOYAGE KIDS、club daphnia、tamutamucafe
#04 daichicrewと巡るTASOGARE COFFEE、ACHROMA、お料理 横目
#05 爛々 萌々と巡るstandピピピッ!、 oh my 河‼︎、幸せ立ち呑み夢ごりら
#06 CM SMOOTHと巡るMARADONA RECORDS、mumei gallery、BOURGEON records
#07 清原崇弘と巡るKON、Falman、ue.
#08 大吉純一&河田達矢と巡るYAMASTORE、惣菜・弁当 あんどう、ピタックごはん

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