WILD GAME MEAT

NEW TIDE FOOD

Photography—JAMANDFIX Edit&Text—Aki Fujii Illustration—HONGAMA

WILD GAME MEAT

NEW TIDE FOOD

Photography—JAMANDFIX Edit&Text—Aki Fujii Illustration—HONGAMA

CASE STUDY IN
GIBIER CUISINE

ジビエの味は、生息地や季節、食べるものによって個体差が大きいという。仕入れる度に味の異なるジビエに対して、ベストな料理法を組み合わせるシェフの引き出しの多さが重要だ。信用できる取引先ルートを持ち、経験値の高い、こだわりの店を紹介する。

CASE 03.
SOHOLM

“丁寧な暮らし”を体感する北欧ダイニング

パルマンティエはトマトソースで5時間煮込んだニホンジカの挽肉に、上層のマッシュポテトがふわりと溶け出し、甘さを増す。
缶詰としても提供。 ニホンジカのパルマンティエ ¥950

インテリアショップのアクタスが手掛けるスローハウスは“ 丁寧な暮らし” をコンセプトに、環境にも使う人にとっても、本当に“ 良い” と言えるモノを公正価格で販売している。このコンセプトを体感できるレストラン、スーホルムでは、熟成・発酵・保存といった調理を丁寧に行うことで、ニホンジカやカモ、キジ、クマなど日本古来の食肉の中心であった狩猟肉を提供する。

ジビエは冬のイメージが強いけど、実はシカは脂がついて胸板が分厚くなる夏が美味しいのだとか。ワイルドなエゾジカに比べて、体格は小さいが身の締まったニホンジカを専門にサーブ。

鳥獣による農作物被害を減らすための取り組みとしてオープンするにあたり、アクタス飲食事業部部長の河合祥太氏は自ら狩猟免許を取りに行き、現在は全国の処理施設や衛生管理のレベルを上げるための活動にも取り組む。
「インテリア会社が母体ですが、モノを売るのではなくコトを売るようになった時代だからこそ、お客様にショールームではなくカフェやレストランで、テーブルや椅子に触れ、身近に感じてもらう。そして、自分の好きなテーブルの上には自分の好きなお皿と自分の好きな料理を並べたいと思っていただくことで、『食環境からの住の提案』だけでなく、『住環境からの食の提案』も可能になるのだと思います」。

SOHOLM/スーホルム
address 東京都品川区東品川2-1-3
tel 03-5495-9475
open 11:00-15:30,18:00-23:00(L.O.22:00)/MON-FRI、  11:00-22:00(L.O.21:00)/SAT, SUN, N.H.、holiday 7days a week
www.soholm.jp

CASE 04.
KomaBar3039

ジビエ入門者にもオススメ

ハンバーグはシカ肉の赤身100%で肉々しさを楽しめる。 ニホンジカの自家製チーズハンバーグ ¥1,380

神奈川県南足柄猟友会の駆除要員として、ほぼ一年中ハンティングをするオーナーシェフ田中照也氏の店には、全国から狩猟仲間が集う。カウンターのみの店内は重厚感こそあるが、「ハンティングに興味のある人がフラッときて、免許取得の相談なども受けている」という懐の深さ。
狩猟免許の教材にジビエレシピや写真を提供する田中氏に加え、大日本猟友会の今年度のポスターに起用され、自身も猟銃を手にする元祖“ 狩りガール” の上野朱音さんも週1~2日出勤するとか。

KomaBar3039/コマバルサンマルサンキュウ
address 東京都目黒区上目黒1-6-7 アイフェス中目黒1F
tel 03-3760-7620
open 18:30-24:00 holiday _SUN&N.H.

CASE 05.
Umagoya

ガード下に構えるロッジ風のバル

イノシシ肉を手切りしたソーセージは、ゴロっとした肉感を楽しめる逸品。 イノシシ肉のソーセージ ¥980 エゾジカのステーキはフライパンとオーブンを併用して
25分じっくりと火を通し、柔らかい肉質に旨みが閉じ込められる。ヨーロッパの狩猟シーズンが始まると、ハトやヤマウズラ、ライチョウなど冬のご馳走がメニューに仲間入り。 エゾジカのステーキ(100g) ¥1200

ビストロ出身の店長・池田氏自身もニオイの強い肉に抵抗があると言い、あくまでジビエ初心者の客と同じ感覚で調理・味付けをするので、食べやすいメニューばかり。自然派のワイナリーが多く存在するオセアニアワインを中心に、ハイボールやビールなど、ジビエを気軽に楽しむアルコールを揃える。

Umagoya/ウマゴヤ
address 東京都品川区東五反田2-1-1
tel 03-5422-6890
open 18:00-25:00(L.O.)/ MON-FRI、17:00-23:00(L.O.)/SAT
holiday SUN*temporary closure

CASE 06.
Lungo

佐賀の地酒と愉しむジビエと厳選食材

しし豆腐は佐賀県武雄市から取り寄せたイノシシのバラ肉に、カツオベースの煮込み汁がしみ込み、日本酒もご飯も進む逸品。 しし豆腐 ¥780 京都の黒山椒七味をかけると、さらに中毒性が増す。大分で獲れた夏ジカは備長炭で丁寧に炭焼きにすることで、必要以上に脂が落ちず、しっとり。 夏鹿の炭焼き ¥780

今年2月に開業した大手町パークビルの地下に、解放感のあるコの字型のカウンターとそれに囲まれるように設えられた座敷席。居酒屋として使い勝手がいいのはもちろん、食中酒としてオススメの佐賀の地酒を幅広く取り揃える。カウンター席メインなので2~3名でシェアできる小皿料理も充実しており、飽きのこない和洋折衷の野趣料理を愉しめる。

Lungo/ルンゴ
address 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルB1F
tel 050-5593-4944
open 11:00-14:30(L.O.14:00)、17:30-23:30(L.O.22:30)/MON-FRI、12:00-21:00(L.O.20:30)/SAT, N.H.
holiday SUN
darumapro.co.jp/shoplist/lungo.html

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