『BE FES!!』 at TOKYO
音楽の光が日本中を灯した一夜

Photography_Ray Otabe、Text _Mizuki Kanno

『BE FES!!』 at TOKYO
音楽の光が日本中を灯した一夜

Photography_Ray Otabe、Text _Mizuki Kanno

BEAMSがプロデュースする音楽フェスティバル『BE FES!!』。各都市のZeppにてアーティストによる熱いライブパフォーマンスが繰り広げられている他、その土地ごとににさまざまなコンテンツが催されていたりと、BEAMSと各地域が一丸となった音楽フェスである。去る8月10日には、『BE FES!!』東京公演Zepp Haneda(TOKYO)にて開催。東京スカパラダイスオーケストラと彼らの盟友である田島貴男(Original Love)によるライブパフォーマンスが、ここ東京から全国を熱狂の渦に巻き込んだ。

東京スカパラダイスオーケストラ

田島貴男(Original Love)

EYESCREAMも7月末に開催された『BE FES!!』Zepp Sapporo公演に続き参戦。夕暮れが近づく天空橋では、飛行機の往来と、遠くに広がる東京湾を眺めながら足湯が楽しめる羽田イノベーションシティ屋上のスカイデッキにて、田渕冬也、みらん、UCARY & THE VALENTINEによるアコースティックライブが開催されており、オーディエンスは足湯に浸かりながら心地よいグッドミュージックを楽しんでいた。

UCARY & THE VALENTINE

会場周辺にはフードカーやタープ&チェアが設置されたDAY CAMP ZONEも展開され、今宵のライブ開催を前に、夏の夕暮れを感じながらのチルアウトタイムを満喫するオーディエンスの姿もチラホラ。

この日は、PAJA STUDIOCREWによるシルクスクリーンライブプリントや、BE FES!!オリジナルのフォトフレームで撮影できるフォトブースなども設置され、オーディエンスはライブ開演ギリギリまで思い思いの時間を満喫していた。

Taichi Watanabeがデザインを手がけた一枚。
エリアテーマである“光(light)”を東京の街で表現している。

時刻は19:00、オフィシャルグッズをまとったオーディエンスの拍手に包まれ、まずは東京スカパラダイスオーケストラが登場。爽やかなミントグリーンのセットアップが彼らの今宵のドレスコード。1曲目「TONGUES OF FIRE」から「DOWN BEAT STOMP」へと続き、のっけから会場は白熱のダンスフロアと化す。

「東京スカパラダイスオーケストラです。世の中色々あるから、こうして集まれるだけで嬉しいです。今日は戦うように楽しんでくれよ」との谷中敦(Baritone Sax)のMCに、今日ここに集った全員が大きく両手を掲げる。一度は延期になってしまったこの日の開催を待ち焦がれていたオーディエンスとBEAMS STAFF、そして東京スカパラダイスオーケストラ9名の想いがひとつになった瞬間であった。そのまま、「Glorious」の心地良いサウンドが会場を包み、全員が大きくタオルを回す。

赤い照明に照らされたステージ前方でNARGO(Tp)、北原雅彦(Tb)、GAMO(Tenor Sax)、谷中敦(Baritone Sax)の4名が会場をあおった「JUST A LITTLE BIT OF YOUR SOUL」から、“SKA”のスケートデッキが掲げられた「HURRY UP!!」、茂木欣一(Dr)の柔らかな歌声が響いた「チャンス」など、1985年に結成された東京スカパラダイスオーケストラの歴史とともに歩んできた名曲がメドレーで繰り広げられる。

「今日我々はワンマンで、ゲストに田島貴男。終わる時間を気にすることなく最後までとことん行きます」との茂木欣一(Dr)の宣言に、声なき歓声が溢れる。スカパラの代表曲のうちのひとつ「銀河と迷路」が流れると、会場のボルテージはマックスに。オーディエンスは会場を揺らす音のシャワーを全身で受けとめる。

「ライブで披露するのは初となる楽曲です。総勢60名でレコーディングをした時のパッションをそのまま届けたい」(茂木欣一)と、NHK みんなのうたに起用されているYOASOBIのAyaseが手がけた楽曲「ツバメ」のスカパラバージョンを、ミドリーズ & 長濱ねる(NHK・SDGsキャンペーン『未来へ17action』PR大使) & 東京都立片倉高等学校吹奏楽部披露の音源とともに披露。カラフルなサウンドが会場を暖かく包む。

NARGO(Tp)のトランペットと大きな拍手に迎えられ、遂に田島貴男(Original Love)が登場。「The Look Of Love feat.田島貴男」を披露し、「待ってたよ、ずっと楽しみにしてたからお楽しみ袋パンパンできました。あれやります」と田島貴男が匂わせると、お待ちかね、Original Loveの楽曲である「接吻」をスカパラバージョンで披露。田島貴男による圧巻のボーカルとスカパラ9名による息のあったプレイに会場中が、そして恐らく配信で参戦していたオーディエンスも体の芯から酔いしれる。「はじめて作詞した曲を歌ってくれたのが、田島貴男で嬉しい」(谷中敦)と「めくれたオレンジ feat.田島貴男」を披露し、田島貴男はここでステージを後に。スカパラのラストナンバー「Paradise Has No Border」で今宵の幕は降りる…….。

はずもなく、まだまだ楽しみたいオーディエンスとスカパラ、そして田島貴男によって、すぐさまアンコールの幕が開く。“ブギの女王”として一世を風靡した笠置シヅ子の楽曲「ジャングルブギ」を田島貴男と共に披露。今日無事にZepp Hanedaへ集まれたことへの想いと、夢の共演を実現させたBEAMSに感謝を伝える一同。なんとNARGO(Tp)がBEAMS会員であることも判明したところで「WE ARE 東京スカパラダイスオーケストラ!」の掛け声とともに大迫力の「スキャラバン」を放ち、今宵の『BE FES!! ー BEAMS MUSIC FESTIVAL 2022 ー』の幕が閉じた。

INFORMATION

『BE FES!!』ー BEAMS MUSIC FESTIVAL 2022 ー

2022.7.21~8.10
https://www.beams.co.jp/special/befes/2022/

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