MUSIC 2021.12.10

Photo Peport :
SWEET LOVE SHOWER 2021
〜Bay Area〜
5組のアーティストが届けた
それぞれの音楽

Photography-Teppei Kishida
EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

スペシャ主催の音楽フェスSWEET LOVE SHOWERのスピンオフイベントSWEET LOVE SHOWER 2021 〜Bay Area〜が、USEN STUDIO COASTにて開催された。“音楽を中心にさまざまなカルチャーを東京のBay Areaから発信していく”ことをテーマに掲げ、2019年に第1回が始動。1年の時を経て、今年2回目の開催が実現した。久しぶりのオムニバスイベントへの参加、しかも来年の1月でクローズが決まっているUSEN STUDIO COASTでのライブ。この日の取材を楽しみにしていた我々同様、会場に集ったオーディエンス、そして演者であるアーティストにとっても今日という日は、一生忘れることのない特別な1日になったことであろう。

SWEET LOVE SHOWER 2021
〜Bay Area〜 LINE UP

LIVE:ROTH BART BARON、AAAMYYY、
DYGL、STUTS、GEZAN、
DJ:やけのはら、Seiho、岡田拓郎

12:30の開場にあわせて、まずはDJ やけのはらのプレイからスタート。徐々に会場へと集まるオーディエンスを、心地よい音のウェーブが出迎える。ライブが繰り広げられる“ライブステージ” をメインに、その左隣にはDJブースが設置されているので、常に会場はグッドミュージックに包まれるのだ。

この日のトップバッターは、ROTH BART BARON。「000Big Bird000」が長く短い1日のはじまりを告げ、オーディエンスを非日常へと誘った。三船雅也の柔らかな歌声が“夢の中へ”と囁く「dying for」、鮮やかなメロディーが心を満たす「春の嵐」と続き、彼らが織りなす賛歌に会場は聴き惚れる。先月リリースされたニューアルバムから、トランペットが旋律を彩る「Ubugoe」が披露され、代表曲「極彩|I G L(S)」、「けもののなまえ」へと続いた。「生き残ってまた会いましょう」という三船らしい一言がオーディエンスに向けられ、ROTH BART BARONのUSEN STUDIO COASTでのラストライブは幕を閉じた。




間髪入れずに、SeihoによるアッパーなDJタイムがスタート。各アーティストの物販を覗くもよし、フードカーに並ぶもよし、オーディエンスは思い思いにDJタイムを楽しんでいた。

バンドセットで登場したAAAMYYYは浮遊感漂う「Leeloo」を1曲目にチョイス。大井一彌(Dr)、有元キイチ(Gt)、高木祥太(Ba)、TENDRE(Key/Gt)が作り出す繊細なサウンドに、まるでシンセサイザーのように透き通るAAAMYYYの歌声が重なる。「今日は忘年会みたい」とAAAMYYYらしいゆる〜いMCから、「踊る準備はできていますか?」の掛け声で「TAKES TIME」に。「屍を越えてゆけ」では一変、グルーブが高まる会場に重低音が渦巻き、AAAMYYYの凛とした歌声が幻想的な世界観を描く。スポットライトの光がAAAMYYYに降り注ぐ中、ラストの「AFTER LIFE」をエモーショナルに歌いきり、ステージを後に。残された楽器隊による迫力のプレイが、鮮やかな音像を描いた。



快晴だった新木場も陽がかげり始め、夕方の景色に染まった頃、「SWEET LOVE SHOWER 〜Bay Area〜」は早くも中盤戦に突入していた。今年3回目のUSEN STUDIO COASTでのステージとなるDYGLが登場。彼らを代表する1曲「Come Together」からノンストップで繰り広げられる迫力のプレイに、オーディエンスは息する間も無く引き込まれる。秋山信樹(Vo、Gt)から下中洋介(Gt)がボーカルを担う「Bushes」では、抑揚をおさえたギターが会場にこだまし、ダウナーな雰囲気の中「Sink」に。ラストの「Bad Kicks」では鮮やかなロックサウンドで、圧巻の存在感を見せつけた。




アーティストによるサウンドチェックの様子を生で見ることができるのも、フェスの醍醐味。早々にチェックを終えたSTUTSは「時間まで適当にセッションします」と、バンドメンバーの武嶋聡 (Sax / Fl)、TAIHEI(Key)、吉良創太(Dr)と即興でのセッションを楽しんだ。早くも大きな拍手が上がる中、「Renaissance Beat」を披露。生で見るSTUTSの巧みなMPCプレイに会場が揺れる。「Summer Situation」にあわせて踊るオーディエンスを更に盛り上げるべく、スペシャルゲストのAlfred Beach Sandalこと北里彰久がステージに。「ビーサンさん(北里)と出会ったのもコースト。8年前くらい」と出会いを振り返りながら、「Daylight Avenue」など3曲をコラボレーションした。今年、日本中を席巻したヒットナンバー「Presence」からの「夜を使いはたして」、ラストには自身がラップする「Seasons Pass」を披露し、STUTSならではの温かいグルーヴが会場を満たした。



岡田拓郎によるDJが、本日ラストのGEZANへとバトンを繋ぐ。

“赤”を纏ったオーディエンスがステージに熱視線を注ぐ中、中山 晃子によるVJがスタート。まずは石原ロスカル(Dr)がステージに姿を表すと、続いて今年メンバーに加入したばかりのヤクモア(Ba)のベースが唸り、イーグル・タカ(Gt)のバグパイプが響きわたった。遂にマヒトゥ・ザ・ピーポー(Vo / Gt)がステージに姿を現すと、今宵の1曲目「2ビート+BUG+DRONE」からノンストップで「東京」まで駆け抜ける。「END ROLL」では“旅を続けなくちゃ”とオーディエンス一人ひとりに向けて放たれたマヒトのメッセージが会場をこだました。「DNA」からアンコールの「wasted youth」へと続き、最後の最後まで圧巻のパフォーマンスを披露。「よいお年を」のひと言と共にステージを後にするマヒト。この日「SWEET LOVE SHOWER 2021 〜Bay Area〜」に集ったオーディエンスは、USEN STUDIO COASTの歴史をまたひとつ刻んだこの宴の余韻を身体中で感じつつ、割れんばかりの拍手を送った。




INFORMATION

『SWEET LOVE SHOWER 2021 ~Bay Area~』

2021.12.04
@USEN STUDIO COAST

スペースシャワーにて放送決定!
2022.1.22(sat)25:00~26:00
https://www.sweetloveshower.com/bayarea/2021/

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