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井口はタイで強くなれたのか
【5月:King Gnu × PERIMETRON】
ーPLAN Bの話を受けて、まず何を話し合いましたか?
PERIMETRON 佐々木(以下佐々木) 「まずはPERIMETRONのメンバーで話し合いました。最初は何が出来るかも見えていなくて「フェイクドキュメンタリーのテイストを入れよう」ということしか決まってなかった。トラックを横転させて、最後に爆発したようなエフェクトをかけようとか、最初から無茶苦茶な方向でしたね。PLAN Bの他の作品がわりとストレートに作られているものが多いので、異なるテイストにしようって言ってたんです」
ーそれで、PERIMETRONからのアイデアをKing Gnuのメンバーに提案した?
PERIMETRON OSRIN(以下O) 「いや、大希(常田大希/Gt.Vo.)がPERIMETRONのメンバーでもあるので、彼を入れたブレストをする感じでした。それで・・・色々と考えた結果、タイに行けば? ってなったんだよね」
ー急に(笑)。
佐々木 「一度、PERIMETRONの作品を作る目的でタイに行って、全く何もせず遊んで帰ってきたことがあったんです。その時に、タイで起こるハプニングってすごく面白いなって思って。で、今回もタイに行けば何か起こるんじゃないかと」
O 「うん。それで・・・なぜか考えるのを止めたんですよね。タイに理(井口理/Vo.Key.)らを連れていけばいい。そのアイデアが出た瞬間、その打ち合わせが終わったんです」
一同 「(笑)」
佐々木 「俺らより、理とかOSRINみたいなやつがいったほうがおもしろい! 行ってきて! って」
O 「絶対行きたくなかっただけのやつですね。僕はもうとにかく不安で、その日に理を呼び出して、何をしたいか聞いたんです。すると「強くなりたい」とか言い出したから、ガストに行って強くなるとはどういうことか、何をすれば強くなれるのかを一緒に考えました」
常田 「あれ、確かタイに行く前日は朝まで花見してたよね」
佐々木 「そう。二日酔いの理を電話で叩き起こして「今からタイ行って!」」
井口 「それでそのままタイです」
O 「だから本編での着てる格好は、全部現地で買った服なんです。僕も理もほとんど荷物を持ってなかった」
井口 「いやぁ、めちゃくちゃイヤでしたね・・・。西岡君が出発の便に間に合うかギリギリだと分かってめちゃくちゃ焦ってる時にOSRINの上顎が開かなくなって、焼きそばが食べれないって泣き出したんですよ。うわぁ、こいつとタイ行くのかーって・・・」
ーKing Gnuから井口さん、PERIMETRONからOSRINさん、西岡さんが渡航したんですね。
PERIMETRON 西岡 「はい。僕はコーディネーター的な仕事をしていました。2人とも、ずっと何かをやらかそうとしてたから逆に(コーディネートする場所は)コンパクトでしたね」
O 「西岡がムエタイを3人で予約した時にはちょっと信じられなかったですけどね。誰が撮るんだよ」
井口 「「俺らは何をしにタイに来たのか」「ここで何をすれば面白いのか」「面白いって何なのか」ってずーーーっと自問自答してました。地獄ですね」
ー映像を作る過程で、King GnuとPERIMETRONとで意見が分かれることはなかった?
常田 「勢喜遊(Drs.Sampler)とOSRINがしょうもないことで揉めてたよね。遊がセッション中にバリカンされる「EXTREME BARIKAN」ってワンコーナーの撮影の時に「OSRINが映りすぎ」とか言って(笑)」
佐々木 「あったね。坊主にしたいって言い出したのは勢喜なのに、いざやってみたらすごい不機嫌になって。あれ、どういうことだったの? (笑)」
勢喜 「なんだろう、いざ坊主にしてみたら一気に・・・」
一同 「?」
勢喜 「・・・自信がなくなった」
一同 「(笑)」
O「お前の自信は髪の毛でできてたんだ」
ーPLAN Bの中で一番アクの強い回ができましたね。
佐々木 「オープニングのジャックする感じとか、アニメーションがあることで、中身のおふざけとのバランスがよくなったかなって思います」
O「編集している側からすると、最後に「BE PUNK」っていう言葉があることで救われた部分はあります。それまでは本当に何なんだこの映像は? って思っていたので、あの言葉で全てOKになるし、上手く締まった」
新井和輝(B_.) 「僕はやっぱりタイ語の字幕が一番面白いなって思いました」
井口 「誰向けやねんっていうね」
勢喜 「っていうか井口は結局タイで強くなれたの?」
井口 「なんていうか、人の気持ちに鈍感になったかな」
O 「あ、そういう方向(笑)」