BEAMS × スペシャの共同プログラム「PLAN B」Highlight : Season 6
from EYESCREAM No.169

PhotographyーRyuichi Taniura[P086-087,P090-091]、Margt[P088-089]TextーKentaro Okumura

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PhotographyーRyuichi Taniura[P086-087,P090-091]、Margt[P088-089]TextーKentaro Okumura

10月:AAAMYYY × Margt
“結局は「人と人だった」”

ーお互いが知り合ったきっかけは?

Margt/マーゴ・アラタ(以下、ア):イッサ(イサム)とAAAMYYYが知り合いだったんじゃなかったっけ?
Margt イサム(以下、イ):そう。友達のつながりで知り合ってから、昔AAAMYYYが所属していたバンドのMVを撮らせてもらったり、ジャケットやアートワークの仕事をさせてもらったりして。ソロになってからもその関係が続いている感じだよね。
AAAMYYY(以下、A):うん、アートワークはずっとマーゴにやってもらってる。イッサと最初に会った時のことは覚えていて、確かサマソニでcrossfaithが出演した年に、フェスが終わってからみんなでイッサの家に行ったんだよね。イッサはその頃幕張に住んでたから。みんな酔っ払って部屋のカーテンを剥ぎ取ったり、椅子を破壊したり……(笑)。そのあと、マーゴが映像を始めたのをユカリ(※UCARY AND THEVALENTINE)から聞いて、彼らが撮ったユカリのMVがめっちゃくちゃかっこよくて、それからお仕事をお願いするようになった。

ーそれで、今回もマーゴと。

A:そうですね。PLAN BのことはSuchmosdutch(※山田健人)がコラボした頃から知っていて、今回のお話を頂いて「私ならマーゴしかいない」って。しかも、今年の夏はちょうど彼らがNYから日本に一時帰国してたタイミングだったんですよ。
:超盛り上がったよね。昔からAAAMYYYとNYで撮影できたら最高だねって話はよくしていて、ついにそれを叶えるチャンスだ!って。それで、今回の「NYでAAAMYYYのドキュメンタリーを撮る」というアイデアを提案したら、PLAN Bの制作チームにすぐにOKをもらえたから、こんな自由にさせてもらえるのかとびっくりした(笑)。

ーNYではどんなふうに過ごしましたか?

A:午前と午後でざっくりとした予定だけ組んでいたんですが、滞在日数が限られていたので、色んな場所でサクサク撮っていきました。マーゴが拠点にしているお家に滞在して、近くのデリで買ってきたサンドイッチを食べながらとか、一緒にお酒を飲みながら作戦会議しました。久々に、家族と一緒に過ごすみたいに団らんしていたけど、遊び呆けてたんじゃなく、すごく真面目にやってました。
:AAAMYYYとは友達の関係から始まっているから、仕事の感覚はなかったかも。なんでも言える兄弟みたいなんだよね。

ー本編ではNY在住の3人組バンド・JIL(ジル)や、ダニエル・ジョンソンのソロプロジェクト、コンピューター・マジックとのコラボレーションの様子も収録されていますね。

A:JILとのコラボでは、メインの2人が私の曲を聴いて色んなアイデアを出してくれて、最後にボーカルのジュリアンが唄を入れました。彼らはメンバー同士の付き合いが長いから、お互いの思考への理解がとても高くて、彼らが何を大切にしているかがヒシヒシと分かった気がします。意見の言い方にも優しさがあるというか、ジュリアンのモチベーションを保つように気遣いながらコミュニケーションしているのがめちゃくちゃ伝わってきて、お互いに尊敬し合っているんだなって。休憩中に皆で外でタバコを吸っている時に、ジュリアンが「こういう曲作ったんだけど」って携帯で流し始めたことがあって。3分くらいある曲なのに、流れている間は誰も一言も話さずにしっかり聴いて感想を言っていた。そういうところにも、彼らの人の良さが出ているなって思いました。

ーコンピューター・マジックとのコラボについては?

A:意外だったんですが、ダンジー(※コンピューター・マジックの呼び名)がめちゃくちゃオタクな女の子だったんです。
:部屋にある小説とかポスターとか漫画が、SF系ばっかりだったりね。ゲームもいっぱい持っていて、部屋に入った瞬間に「このゲーム、1週間で126時間プレイしたの!」とかいって見せてくれたよね。
:めちゃくちゃ可愛い見た目なのにオタクな動作っていうそのギャップが良かったですね。

ーコラボにおいて気をつけたことは?

A:お互いのハーモニーを壊さないよう、相手のテンションにできるだけ合わせるようにしました。JILの場合は、彼らから湧き出てくるものがあったのである程度自由に作ってもらいました。ナンジーの場合は、曲の作り方が私と全く一緒で「次はあの音だよね」「うん」みたいなコミュニケーションで、すぐに完成しました。1から一緒に作っていくのが上手い子でしたね。

ーMagrtが映像を編集する上で意識したことは?

:ドキュメンタリーなので、大前提としてしっかりと流れが分かるように構成すること。それと、今回はAAAMYYYとmargtのコラボなので、単なるドキュメントにならないよう速いカット割りにしてみたり、ところどころ僕ららしいテイストを入れ込んでいきました。しっかりドキュメンタリーでありながらも、ユーモアは忘れないよう心がけました。
A:マーゴはNY在住ということもあって海外の方との現場が多いから、変なミーハー感が無い映像になっているんだと思う。そもそもマーゴがJILと関わっていたからこうしてコラボができたんだし、あの現場もマーゴじゃなかったら成立しなかったわけで。
:それは僕らも同じで、AAAMYYYとのコラボだからこそ撮れたって思う。この3人じゃないとできなかったよね。
:僕らはアーティストと仕事でいきなり関わるより、先に友達になってから仕事を頼まれたりするほうが多くて。すでに気が合った状態で撮影するからああいう映像になるんじゃないかな。
A:結局は「人と人」の現場だったんですよね。(音楽という)同じ場所で、かっこいいことをやってる人が集まって同じバイブスで何かを作るということは、日本じゃない場所でも、どこでだってできるんだなって強く感じました。

ー今回の制作を終えて「A面」に活かせることはありますか?

A:たくさんあります。というか、今回作ったものはフルで応用していけそう。コラボした曲は次のアルバムに入れようと思っているし、本編の映像でMVにもできそうな部分がたくさんある。音としても、映像としてもアウトプットできるものはたくさんあります。
:それは絶対あると思う。初めてのドキュメンタリーにしてはかっこよくできたと思うけど「もっとこうすればよかったな」ってあとから出てくるアイデアだってあるから、そういうのをまとめてパート2を作りたい。もう一回NYで撮影だね(笑)。

next》11月:高岩遼 × ジンベエザメ

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