MUSIC 2017.11.02

Tyler, the CreatorのバックDJ、DJ Tacoのパーソナルに迫る 特別インタビュー

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部
Photography_James Ozawa, Interview&Coordination_Mimi Tamaoki, Edit_Ryo Tajima

去る10月20日、恵比寿LIQUIDROOMで、Tyler, the Creatorが約2年ぶりのソロ公演を行った。新作『Flower Boy』を携えたライブであり一夜限りということもあって、当日のフロアは大変な盛り上がりを見せた。本公演に合わせて来日したTylerのバックDJ、DJ Tacoをキャッチ。ファッションアイコンとしても注目されている23歳、LAが生んだ次世代ストリートキーマンにインタビューを試みた。そのクリエイティビティ、パーソナルな一面を大いに語ってもらおう。インタビュー中は終始笑顔が溢れ、ジョークのオンパレード。さすがはオッド・フューチャーな内容となりました〜。

“ビジネスではなくクールなヤツらと、クールなプロジェクトをやりたいだけなんだ”

ーEYESCREAMでは初インタビューですね
「と言うよりも、これが僕にとって日本での初インタビューなんだ。来日したことはあるけどね。だから、僕のインタビュー・バージンを君らに奪われたことになる(笑)。昨日まで僕はバージンだったのに!!(大爆笑)。僕の名前はTaco(タコ)だよ。DJで、好きなことを楽しくやって生きてるよ!」

ー来日は何回目ですか? 東京はどう?
「4回目だね。Tylerと初めて来日して、その後、リーバイスのイベントで来て、2015年のTylerのツアーにも参加していたよ。東京はベストだよ! それはいつも友達にも言ってる。母親もいつか日本に連れていってあげたいな。何度も来ているから、なんとなくだけど、原宿の土地勘が身についてきてさ、例えばステューシーのストアがどこにあるか、すぐに分かるしね。前回と変わったことと言えば、パンケーキのお店が増えた? 確か、フレンチトーストが美味しいお店が、僕たちが前にポップアップしたオープニングセレモニーの近くにあったと思うんだけど、そこはクローズしちゃったみたいだね。Tylerもお気に入りだったんだけどね」

ー日本で好きな食べ物は?
「TERIYAKI(照り焼き)の味付けが好き! 照り焼きビーフが1番だね。それとフレッシュネスバーガーはマジで最高! チキンナゲットもヤバイよね(笑)。あれなら1時間ノンストップでナゲット食べれるよ。地元にもあるけど、日本のフライデーズも好き。でも、あそこで食事すると、すぐにトイレに行きたくなるから、食べた後、速攻でホテルに戻るコースじゃないとダメだな(笑)。あれ食べた後にストリートを歩くのは危険だよ、トイレがないからね。下手したらパンツを買い変えなくちゃいけない事態になるよ!(笑)」

ーハハハ!! ちなみに、Tacoって名前の由来は?
「タコスのTaco(タコ)だよ。ある日僕が起きたときに、みんながふざけて僕のことをTacoと呼び出したんだ。チームメイトがぶっ飛んでて、オレがTacosに似ているとか、ジョーク言っててね。まぁ、悪くない名前だと思ったし、そのままOK! 僕の名前だ! みたいな流れ。本名はTravis(トラヴィス)なんだ。アメリカでは、よくある名前だし、すでにTravis Scott、Travis Baker、Travis Pastrana等、同じ名前の有名人がたくさんいるからね。由来はふざけてるけど、この名前を気に入ってるよ!」

ー今回はTyler, the Creatorの日本公演での来日になりますが、Tylerとの出会いは?
「Tylerとは僕が12、13歳の頃、LAのフェアファックスでスケボーしていたときに出会ったんだ。周囲から『Tylerのアクトに似ている』とか『いつかTylerと友達になれるよ』とか言われていて、あまりにそう言われるから、Tylerに出会う前は、彼のことがあまり好きじゃなかったな(笑)。でも、初対面のとき、Tylerはすごくクールでさ。当時の僕は、まだDJになろうとは思っていなくて、NBAに行く夢を持っていたんだ。バスケットボールのことしか考えてなかった。DJを始めたのは、17、18歳頃かな? 」

ー最初はバスケを目指していたのに、なんでDJをやろうと思ったんですか?
「僕の姉、Syd(シド)はDJをやっていたし、オッド・フューチャーのメンバーでもあったし、ジ・インターネットのメインヴォーカルでもあったからね。そのときに、僕も一緒にツアーを回らせてもらって自然とDJをやりたくなってさ。初めはiTunesでDJプレイして遊び感覚だったんだけど、今ではオフィシャルにやってるよ。LAのストリートでは、面白いヤツらが気軽に繋がり合って、そこからいろんなムーブメントを発信するカルチャーがあるんだ。いろんな高校の面白いキッズが集まって、いろんなグループが結成されていたし、その中でもオッド・フューチャーは1番変わってて、怪しい集団なんだよ。ネーミングOdd(オッド=風変わりな、ノーマルじゃない)というだけあってね。僕が1番若いメンバーだから、ベイビーってわけ」

ーTacoにとって、Tylerはどんな存在ですか?
「兄貴みたいな存在さ。Tylerからはいつも学ばせてもらってる。ハッスルの仕方、決断力、スマートになること、常に先をみて行動、お金のためだけを考えてやらないこと、楽しくやること。全部を同時並行でやるんじゃなく、1つだけプロジェクトを決めて、それに対してオーガナイズして注力していくこと、とかね。本当に色んなことを教わってる」

ーTylerからのアドバイスはすごく貴重ですよね。Taco自身は今、どんなプロジェクトをやっているんですか?
「そうだね、Tylerには感謝してるよ。僕は今、オリジナルのコンテンツで、コンピレーションのアルバム制作をしていて、まだ無名のアーティストを発掘して、僕の好きなアーティストやビートメイカーとリンクさせてあげたりしてるんだ。毎日の日課はインターネットで音楽をチェックすること。YouTubeとかSoundCloudとかね。そこでコンタクトして、いろんな反応があるよ。賛同するヤツらもいれば、全く興味を示さないヤツらもいるし。キッズ達に、僕のネットワークを通して、音楽を発信するチャンスをあげたいんだ。彼らをマネージメントしているわけでもないし、お金をもらおうなんて思っていないよ。ただ単純にクールな奴らとクールなプロジェクトをしたいだけさ。そこからどんなものが生まれるかが楽しみなんだ」

“お互いのファッションをリスペクトし合う東京のカルチャーに惹かれるよ”

ーTacoのファッションスタイルについて教えてください。
「スウェットパンツ派だね。履き心地がいいし使いやすいもんね。子供の時からバスケをしていたから11歳くらいまでは、ほぼ毎日バスケショーツを履いてて、12歳のときはKR3Wのデニム。ちょっとスケボーもやってたから、LAのフェアファックスにあるSupreme、Diamond Supply、 Hundreds、HUFを着ていたよ。その後はTylerがブランド、Golf Wangをスタートしたから、Golf Wangを着ることが多いね。今日はスニーカーだけGolf Wangで、後はSupreme。ブランドで選ぶというより好きなものを着てるよ。1番好きなのはルイ・ヴィトンだね。バッグとかじゃなくて、コレクションのパンツとかジャケットがカッコいいと思うよ。ロゴものではなくシンプルなアイテム。今欲しいルイ・ヴィトンのジャケットはすごく高いから、買うのはちょっと考えてるけど」

ールイ・ヴィトンもそうですけど、いいブランドはクオリティもよくて長く着れますよね?
「う~ん、それよりも、僕の場合は高級な服にシミをつけないか? ということが心配になっちゃうよ(笑)。僕、食べ方汚いし、掃除の仕方も知らないからさ。これまでも、洋服を焦がしたり、穴あけたりしたことが何度もあるしね。やれやれ、こう言ってて思ったけど、僕の行動はティーンエイジャーだね(笑)。もう23歳だから、ちゃんとしなくちゃなー」

ー過去にVogueマガジンで、TylerとKendall Jenner(ケンダル・ジェンナー)と共演して 世界的に有名なフォトグラファー、マリオ・テスティーノと撮影していますが、その時の話を教えてください
「ケンダルは地元LAの昔からの友達なんだけど、あのときが初共演だったんだ。そして、マリオ・テスティーノ!! 彼との撮影はヤバかったね。Vogueマガジンでマリオ・テスティーノに撮影してもらえるなんて夢にも思わなかったし。もちろん彼のファンだったし。撮影はLAで2、3日かけてやったんだけど楽しかったな。友達もたくさん呼んでさ。スタイリングも自分達でやってさ。服は自分たちのクローゼットから持ってきたもので撮影中に何を着るか相談しあってさ。とにかく楽しかった」

ー東京のストリートカルチャーで興味を惹かれる部分を教えてください。
「ファッションだな。みんなのスタイリングの仕方が好きだね。僕が知っている限りでは、日本ではお互いの着ている洋服のことをバカにしたりしないんだよね? 個性をリスペクトするみたいな感じでしょ? アメリカでは全然違うんだ。もし、誰かが好きじゃないスニーカーを履いてたら、それをからかったりするんだよ。アメリカでは、似たようなスタイルの子達が集まって友達になっている感じがするけど、日本ではまったく違うスタイルの子達が一緒にハングアウトしている光景が見れて、それが新鮮に感じるよ」

ー東京の好きな街は?
「渋谷の街が好き。ユナイテッドアローズや、その付近にあるヴィンテージショップがお気に入りだね。僕のお気に入りTシャツは全部東京でゲットしたんだ。今はBubblegum CrisisのヴィンテージTシャツを探し中。あとはステューシーで買い物したし、コム・デ・ギャルソンのパーカーも買ったよ」

ー最後に、Tacoのこれからのインフォメーションを教えてもらえますか?
「Tylerとのツアーで、A$AP FergやLuniceも参加したりするよ。オーストラリアのDJ Alison Wonderlandともツアーがある。僕は他のアーティストのDJはしないんだ。Tyler オンリー。彼とは友達だから、正直、仕事しているという感覚じゃないんだよ。きっと、これからも彼のDJであることは変わらないと思う。……あーでも、ジェイ・Zから電話がかかってきて『DJしてほしい』と言われたとしたら……やるしかないね!(笑)」

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