OTHER 2021.12.01

Interview: seidaiという新たな表現者が行っていること

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

広島県出身、拠点は東京。現在21歳、STARBASE®所属。モデル・俳優として活動しているseidaiは同世代を中心に絶大なフォロワーを持ち、次世代を作るアイコンとしてフォーカスされている。早くも、MONCLER、Calvin Klein、MARC JACOBS など多数のブランドからの仕事依頼が殺到。ランウェイを歩いたTAKAHIROMIYASHITATheSoloist.やkolor、beautiful peopleなどこうしてブランド名を列記するだけでも、そうそうたる名前が並ぶ。
昨今、発表されたNTTドコモの「正解よりも、楽しいを答えに。」をコンセプトにデジタルネイティブに向けたエンターテイメントを生み出していく新プロジェクト「Quadratic Playground」 ではムービーにも出演。
自らがディレクションするTikTok、InstagramといったSNSは国内だけではなく海外からの評価も高く、どれだけ多くの人がseidaiの表現に魅せられているのかがわかる。
そんなseidaiはどんな考えをもって発信を行なっているのか。活動の根底に何があるのかをインタビュー。

俳優もモデルも自分らしさを表現していきたい

ーモデル、俳優として活動しているseidaiさんですが、自分で自分の肩書きを説明するとしたらどのような言葉になりますか?

「何かの1つの肩書きにこだわっているわけではないので、挑戦できることは全部やってみたいと考えています。僕の中では、自分のことをいわゆるマルチクリエイター的な存在だと考えて行動していて、俳優業に関しても、まだまだこれからだと思っているので」

ー今のところ、どのような俳優になっていきたいと考えているんですか?

「僕の場合、俳優業に関しても自分らしさを表現することが大前提にあると思っているんです。それはモデル業に関してもそうで、何か言われた通りのことを、そのまま演じたり、ポーズをとるのであれば、自分でなくてもいいじゃないかと。僕にオファーをいただけたということは、何かしら僕自身に魅力を感じてくれた人が声をかけてくれていると思うので、1つの演技にしても、自分なりの解釈を通じてオリジナリティを表現していきたいと思っています」

ーでは、好きな俳優や映画は?

「ウィル・スミスやケヴィン・ハートが好きで、日本だと賀来賢人さんやムロツヨシさんは昔から憧れています。出演作を観ると、自分を表現しつつ与えられた役を演じているように感じるんですよね。そこがすごくカッコいいと思います。好きな映画は、例えば『ショーシャンクの空に』や『レオン』、『スタンドバイミー』、『アメリ』だとか。歴史的な名画をサブスクで観ています。最近の作品だと『シング・ストリート 未来へのうた』やドラマシリーズですが『ストレンジャー・シングス 未知の世界』も好きです。どのシーンも画としておしゃれでカルチャーを感じる作品ばかりで、そこで観たものを今の自分のファッションにも落とし込んでいます。僕にとっては、映像作品はそういう情報源でもありますね」

TikTokでの発信がスタート地点

ー今、ファッションのお話も出ましたが、seidaiさんは、もともとTikTokでコーディネートを紹介する投稿をされていて、そこから世間的な話題を集めましたよね。ファッションカルチャーの入り口というと、どこだったんでしょう?

「中学生の頃に友達から『シンプルにダサい』って言われたことがあって、そこでファッションの火が付きましたね(笑)。外見をカッコよくしていくことも大切だなって思って。そこから洋服探しをするようになったんですけど、その当時の年齢じゃお金ももっていないし、リサイクルショップで宝探し感覚で好きな洋服を探すようになりました。それで、すっかり古着が好きになっていって。広島から東京に来て、古着屋のNOILLに出会い、そこでバイトするようになったんです。当時はまだ学生で、コロナ禍もあって自分の時間が増えたので、何か新しいことができないかなと思って始めたのが、あのTikTokなんです。そこで僕の活動がスタートしました」

ー動画編集や企画も全部seidaiさん自身でやっているのだとか?

「はい、編集はスマホのアプリでやっています。動画編集にハマったのは中学生のときだったんですけど、よくCMの再現とか動画撮って友達と遊んでたりしてたんですよ。動画を撮るっていうことが好きだったので、そういうことをやりながら遊ぶうちに編集術が身について、後々、TikTokをやるときに役立った感じですね」


ーseidaiさんがTikTokで発信していることは、まさに”バズった”わけですが、そんな大きな反響は予想できていましたか?

「当時、確実にバズるっていう確信があって自信満々でやっていたんです(笑)。というのも、僕みたいな動画を作ってやっている人が日本には少なかったし、似たようなことを発信している人もいなかったので、きっと多くの人に注目してもらえると思っていたんです。動画の発信で言えば、YouTuberも同ジャンルで考えられますけど、YouTubeはどちらかと言うと、言葉での表現になりますよね。僕の場合は動画のトリックとか、視覚的な点で面白さを出しながらやっていたので、他になかったんだと思います」

ーそのようなファッションの発信は、さらに幅を広げて今ではブランドも展開されているのだとか?

「はい。WELCOME TO COLLEGEという名前でやっているんですけど、専門学生時代に何となく思いついたブランド名で、今のところ、アンティークなテイストが感じられるブランドにしていきたいと思っているんですよ。でも、そこまで厳密に決めてやっているのではなく、自分のほしい服を好きに作って、友達に提案するような感覚で自由にやっています」

ーアンティークなテイストが感じられるブランドというのは、具体的にはどのようなものでしょう?

「古着っぽいけど古着じゃないようなものであったり。今はフラワー柄ニットベストをリリースしているんですけど、自分で着たくて古着屋を探していたりしたんですけど、なかなか見つからなかったので作りました。今は他の仕事との兼ね合いで、そこまで多くのアイテムをリリースできていないのですが、いつか自分のショップを持てたら最高ですね。今後、機会を見計らいながら、しっかりと服作りにも向き合っていこうと思っています」

強く印象に残るdocomoの現場

ーファッションと言えば、seidaiさんはモデルとしても活躍しているわけですから、服作りの世界とも親和性の高いことをされていますよね。モデルとして活動することで、自分のクリエイションに活かされているものはありますか?

「モデルを始めて、ランウェイを歩いたりしたときに感じたのは、今ままで自分がいた世界とまるっきり違う場所なんだなってことですね。国籍関係なく大勢の人が同じ場所にいて、色んな国の言葉が飛び交っている中で、新鮮な感覚になれています。そこで生まれる新たな繋がりもあるので、人脈が自然と広がっていくのが、すごく楽しいですね」

ーさまざまなブランドのランウェイに出演してきた経緯がある中で、1番印象に残っている仕事は何ですか?

「モデルとしての経歴ではないと思いますが、NTT docomoの新プロジェクト「Quadratic Playground」のWEBムービー・CMに出演したことです。広告の撮影もそうだし、しっかりとした映像に出演したのも、僕にとっては新しいことだらけで、すごく印象に残っています」

ームービーでがんがんダンスしている姿が印象的でした。

「小学生の頃からずっとダンスしてきたんですよね。音楽がかかったら踊りたくなっちゃうくらいダンスが好きなんです。だから、撮影現場もすごく楽しめましたね。撮影前日の夜に窪塚愛流くんとホテルでめっちゃ練習したり、現場で横田真悠さんや振り付け師のyurinasiaさんにアドバイスいただいたり。
あの撮影現場で初めてお会いしたんですけど、本当に楽しい現場だったと思い出が強く残っています」

やりたいと思う 自分の気持ちを貫くこと

ーこのCMのテーマは「正解よりも、楽しいを答えに。」ですが、seidaiさんは、これをどう解釈されたんですか?

「このテーマ、解釈は人それぞれなので本当に難しいんですが、ひと言で言うのであれば、他人の意見に流されて自分の歩む道を決めるのではなく、自分の内から出てくる意志を貫けってことだと、僕は解釈したんですよ。今、僕がやっていることは自分が好きなものばかりで、そこで頑張っていきたいという思いがあるからこそ、こうやって実践しているんです。でも、それが正解じゃないと言ってくる人も多いと思うんですよね。アドバイスはありがたいことですけど、自分にとって何が正しいかを決められるのは自分だけなので、自分にとって楽しいと思って打ち込めることをやり抜くってことが大切なんだと思っています」

ーでは、今後チャレンジしていきたいと考えていることがあったら教えてください。

「俳優としてもっと積極的にやっていきたいですね。それに海外にも活動の範囲を広げていきたい。あと、音楽にも挑戦してみたいです。自分が生きてきたことをストレートに残せるフォーマットは何なのかを考えると、音楽なんじゃないかと思ったりして。でも、本当にやりたいことはたくさんあります。全部やりたいし、自分がやりたいことだから、大変でも絶対に楽しいと思います。1つ1つ、自分のやりたいことを実現していきたいです」

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