CULTURE 2022.05.16

Talk session: seidai×Matt Cab×GAKU ーWILKINSONとSTARBASEによるプロジェクトNatural High Tensionを作った3人の思考ー

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部
Photograph_Yuta Kato, Edit&Text_Ryo Tajima[DMRT]

STARBASEがアサヒ飲料「WILKINSON」との新たなプロジェクトをスタートさせた。その名もNatural High Tension。4月8日から13日にかけて渋谷PARCOで開催されたYEN TOWN MARKET POPUPでも展開されたものだ。このプロジェクトに際して、Matt CabとGAKU、seidaiがタッグを組み映像を制作、公開されると同時にTikTokなどのSNS上で脚光を浴びることになった。ここでは、3人が映像に込めた思いや制作の裏側を話し合ってもらう。

渋谷PARCOにおけるYEN TOWN MARKET POPUPでの模様

自分もマネしたくなる親近感あるショートムービーを

ー今回のプロジェクト、Natural High Tensionの制作では音楽をMatt Cabさん、映像はGAKUさんをメインにseidaiさんのアイディアも取り入れながら進行されたということですが、どのように進めていったのか教えていただけますか?

 
Matt Cab:Natural High Tensionを進めるにあたって、まずは音源制作からスタートしたんですけど、WILKINSONを開ける瞬間の「プシュッ」って音がすごくアイコニックで、これだけでも曲のきっかけになると思って進めていきましたね。あと、今回1番面白くて印象的な音として、ビンを笛みたいな使い方して音を作っていったので、より面白いものになったかなと思いますね。


 

ー音楽制作を進めるにあたって、GAKUさんやseidaiさんと、どういう音にするのかについてのセッションはあったんですか?

 
Matt Cab:制作を進めている途中段階で、どう映像と音楽がリンクできるかを相談しつつ、各々のライフスタイルについて話し合いながらコンセプトを探って、それを意識しながらビートを作っていきました。結果的にカッコよさとお洒落さが同居している音源になったと思います。
 
GAKU:このプロジェクトがMattさんとの初タッグになって、すごく楽しかったんです。初めてお会いしたときに話し合ったことは、WILKINSONがあるライフスタイルをテーマに、カッコいい1日の生活をどう映像で表現していくかということでした。テンションの高いパワフルなムービーにして、音楽もそれに合うものにしようって話し合いながら進めていきましたよね。
 
Matt Cab:そうですね。WILKINSONがあるライフスタイルをテーマに置こうとなったのは、WILKINSONを1日をサポートしてくれる飲み物として捉えようという考え方が根底にありましたね。そういうコンセプトを意識していました。


 
seidai:僕は普段、私生活の中で自分のファッションを撮ったり、自分のライフスタイルをスマホで撮影して発信しているんですけど、今回のNatural High Tensionは、その延長線上にあるものだと思いますね。本当にカッコいい映像になったと思います。
 
GAKU:描いたストーリーは、自宅から外に出て街から自然の多いスポットを巡り、最後にはループして部屋に戻るというものでした。一辺倒なストーリーではなく、最初と最後が繋がって何度もループして見れるように編集していったんです。あと、seidaiくんがスマホを投げて映像を切り取るのが面白いんですが、それも取り入れているんですよ。あのシーンもポイントだと思います。


 

ー映像の冒頭でseidaiさんを上空から映しているシーンですね。あれはseidaiさんが実際に投げているんですか?

 
seidai:そうです、実際に投げています。けっこうTikTokでは流行っているというか、やっている人も多いんですけど、けっこう投げるのにはテクニックが必要なんですよ。ちゃんと垂直に高く上げなくちゃいけないんで、角度も難しいんです。それが上手にできるのは僕ぐらいなのかなって思いますね(笑)。その撮影方法が、この企画でうまく取り込めたので、すごく良かったです。
 
Matt Cab:うん、あのシーンは僕もすごくいいと思いますね。
 
GAKU:seidaiくんのスマホ投げテクニックは世界一ですよ。
 
seidai:ありがとうございます(笑)。
 
GAKU:今回の映像ではプロ用カメラも使っていますが、スマホも使って撮影したものを編集しているので、誰もがマネしやすいだろうし、自分も似たような映像を作ってみたいと思ってもらえるように編集していったので、そういう意味でも親近感を覚えてもらえるのかなと。
 
Matt Cab:音楽も日常の中にあるものを使って作っているので、親近感という点でも映像と音楽がリンクしてくると思います。
 

身近なものを使った映像だからこそ人の心に響く

 

ースマホなどを使って、自分でも作れるかもしれないと思わせるようなものにしたのには、何か理由があるんですか?

 
Matt Cab:やっぱり作り込み過ぎちゃうと人に響かないような気がしますね。自分とは遠い存在だと思われたら観てもらえないだろうし、誰もができるような身近なもので工夫したコンテンツを発信した方が多くの人に届くと思うんですよ。
 
GAKU:そういった時代感も重要でしたね。ショートムービーをループさせて何回も観るというのが、SNS上では注目されているし、トレンドにもなっていると感じているので。
 
seidai:GAKUさんの言うように、短い秒数で、動画にどれだけトリックを入れ込めるかによって面白みが変わってくると思うので、僕も普段からそこに焦点を当てて動画を作っているんですよ。
 
GAKU:seidaiは本当にそうだよね。以前とは違って、スマホで撮影した動画だからこそ多くの人が共鳴してくれるという時代だし、スマホはみんな同じものを持っていますからね。だからこそ反響を生むんだろうし、seidaiが作っている動画もすごいと思われているんじゃないかな。
 
Matt Cab:だからこそ繋がるよね、人と人で。トレンドもあるけど、同じ音楽とWILKINSONを使って、自分だけのオリジナルバージョンも作れるし、人が楽しめるものなんだと思う。
 

ーこのNatural High Tensionのムービーが公開されて、何か反響はありましたか?

 
seidai:親から「WILKINSONの動画をやったんだね」って話をされたんですけど、それがすごく嬉しかったですね。これまで普通に飲んできたものだし、スーパーやコンビニにもあるものなので、それを自分が携わってカッコよく表現できたというのが誇らしかったです。
 
GAKU:僕も同様に父が喜んでいました。
 
Matt Cab:最近では、このビートを使ってラップしている人も増えてきて、それでちょっと新たなコラボレーションが生まれてきているんですよね。世の中にリリースしたものを受け取った人が、それを進化させてインスピレーションをお互いに与え合えているのが嬉しかったです。


 
ーでは、今後3人で何かを作るとしたら、どういうことをやってみたいですか?
 
GAKU:今まで、既存曲を使ってビジュアルを作り込むという制作が多かったので、オリジナルの音楽を作って、そこから自分にインプットされたものを映像として発信するというのが、すごく面白かったんですよね。だから、またこういう企画をやってみたいです。
 
Matt Cab:僕は、逆にビジュアルを先に作ってもらって、そこに音楽を付けていくということを試してみたいですね。映像からインスパイアを得て音楽に落とすというのも楽しそうだと思います。
 
seidai:それは本当に楽しそうですね。3人で一緒に音作りから始めて映像まで作り込んでいけたら絶対に面白いですよね。今の時代、SNS上では音楽と動画がお互いに必要不可欠で、相互に作用しながらバズを生んでいくと思うし、Matt CabさんとGAKUさんと、もっと色々と試行錯誤しながらものづくりしていきたいと思います。
 
GAKU:seidaiのトリックに合わせた音源を作ってみたりとかね。また3人でセッションしながら制作していったら、すごく面白いことができるだろうね。
 
seidai:そうですよ、めっちゃやりたいです!

INFORMATION

WILKINSON “Natural High Tension”
https://www.asahiinryo.co.jp/wilkinson/sp/

STARBASE
https://starbase.jp/creation/1512/
https://www.instagram.com/starbase_inc/

Profile
seidai
2000年生まれ、モデル兼俳優。InstagramやTikTokを介し、数々のバズを生み出してきたZ世代のファッションアイコン。
https://www.instagram.com/____seidai/

Matt Cab
音楽プロデューサー兼アーティスト。自身が手掛けるPLAY SOUNDプロジェクトにおいて、日常にある物を使ったビートを制作して発信。あらゆる企業とコラボレーションしながらバズを生み出している。
https://www.instagram.com/therealmattcab/

GAKU
フォトグラファー兼ビデオグラファー。数々のブランドや企業のコンテンツ制作を行いながら世界中で活躍している。
https://www.instagram.com/gakuyen/

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