ART 2022.08.18

八丁堀に新スペース「CENTER」が誕生。NAZEのオープンスタジオ+展示『TASHIKA ME YOU』が開催

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

東京・八丁堀に新たなスペース「CENTER」がオープン。プロジェクト#001として、NAZEによるオープンスタジオ+エキシビジョン『TASHIKA ME YOU』が8月22日より開催される。

八丁堀は、江戸時代初期から続く町であり、稀代の浮世絵師・東洲斎写楽が暮らしていたとされる土地。そこに誕生するCENTERでは、アート/音楽/ファッションといった表現を起点として、人・地域・カルチャーのハブとなるべく機能させていくという。


そのこけら落としとなるが、グラフィティやストリートカルチャー、ドローイングをベースとして多彩な表現方法で作品を発表するNAZEによるオープンスタジオ(8月22日〜8月25日)とエキシビジョン(8月26日〜10月30日)だ。とくにオープンスタジオでは、角地1階に位置していてその二面ともにガラス張りのため路上に開かれている状態ともとれる、というCENTERのロケーションを取り込んだ試みが行われていく。

無意識を意識することを探求する作家による、即興的なる制作現場を目撃できる機会となる。

CENTERの1階でガラスを隔てて道を行き交う人々を眺めていると、内と外、プライベートとパブリックが溶け合っていくような感覚。この状態/境界の揺れがまた面白く、“ストリートを解き放つ”すなわち公的だとされているものを個々に取り戻すというストリートカルチャーの性質とも連なる在り方だ。NAZEもまた、その表現を通してストリートとギャラリー、記憶と忘却、混沌と整然、苦しみと歓び、不可視と可視化、わたしとあなた。といったものの境界を行き来する/曖昧にする行為を続けてきた。

いま、NAZEは「境界はあっていい。境界があるからこそのよさもあるから。それを越境して、個々でつながっていく。壁があるようでないというか」と言う。なるほどたしかに、曖昧でなく個々が点在しているほうが、固有性もあれば手ざわりもあるし、そこに関係性が生まれる。境界が分断を生むのではなく、だ。

ストリートを出自とするNAZEが、街角へと開かれたオープンスタジオで即興的な動きから生むもの、「知っているけど知らなかったような」感情を絵画として立ち上がらせること。《TASHIKA ME YOU》という展示タイトルを、その言霊を幾度も思い描きながら。

—CENTER

INFORMATION

NAZE『TASHIKA ME YOU』
OPEN STUDIO to EXHIBITION

会期:
・OPEN STUDIO:2022年8月22日(月) – 8月25日(木)11:00 – 19:00
・EXHIBITION:2022年8月26日(金) – 10月30日(日)※アポイントメントオンリー ※インスタグラム(@center_edo)のDM、またはcenter@degico.jpまで問い合わせ
会場:CENTER/EDO(東京都中央区八丁堀2-21-12)
入場無料
https://www.instagram.com/center_edo/

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