SixTONESがニューシングル「ABARERO」をリリース

Text_Chie Kobayashi

SixTONESがニューシングル「ABARERO」をリリース

Text_Chie Kobayashi

SixTONESがニューシングル「ABARERO」をリリースした。アルバム『声』リリース後、初のシングル。コロナ禍になり、ライブでの声出しが禁止されるなど“声”を受け取ることのできない寂しさを感じ、その中で音楽のあり方を模索してきた2020年から2022年を経て、マスク着用が個人の判断に委ねられるようになり、ライブ会場での発声も解禁された2023年。その一発目のシングルとしてSixTONESが放つ新曲が「ABARERO」だ。

「共鳴」「わたし」「Good Luck!」「ふたり」と、2022年にリリースしたシングルはすべてタイアップ曲だったのに対し、今作はひさしぶりにノンタイアップ曲。そこで彼らが満を辞して発表したのが、ハードなヒップホップナンバーである。デビュー前はKAT-TUNのコンサートのバックにつくことが多く、頻繁にKAT-TUNの楽曲をカバーすることも多かった彼らは、オリジナル曲もハードなヒップホップチューンやEDM、いわゆる“オラオラ系”の楽曲が多かった。キラキラして爽やかなイメージのジャニーズの中では異彩を放ち、そのイメージは強くファンの印象に残った。しかしYOSHIKIが作詞作曲を手がけたロックバラード「Imitation Rain」でデビューして以降、カップリングやアルバム曲としてハードなナンバーも発表しつつも、表題曲としては疾走感あふれるロックチューンや爽やかなポップソングなど、それまでのイメージに囚われない様々な楽曲を発表してきた。それこそがアイドルの良さ。ポップアイコンだからこそできることである。何より6人がそれぞれドラマや映画、バラエティやラジオなど様々な作品を通して吸収し成長してきているからこそ、どのような楽曲でも見事に、そして自然体に表現することができた。そしてデビューから3年経ち、彼らは原点に立ち返ったような、ハードなヒップホップチューンで勝負に出る。

がなるような声で歌われるのは、<媚は売らねーMy style><100/0アンチと半端は論外>といった強い意志(作詞はTSUGUMIが担当)。これを、アルバムを3作リリースした、デビューから3年経った彼らが、今歌う説得力といったらこれ以上のものはない。デビュー前やデビュー直後と比べ、彼らの活躍の場は大幅に増加。それに伴い、比較対象も、一気に日本中、世界中のアーティストに増えた。ここにきて、自信を持って自分たちの好きなことを歌う。自分たちの好きなことをやる。タイトルでもあり、この曲で何度も繰り返される<ABARERO>とは、「盛り上がる」とか「騒ぐ」とか、その場での現象のことだけではなく、世界の音楽シーンや音楽チャートでも暴れてやるという彼らの強い意志がうかがえる。トラックプロデュースはTOMOKO IDAが手がけた。TOMOKO IDAは「So Addicted」(シングル「NEW ERA」収録)や「Bella」(シングル「僕が僕じゃないみたいだ」収録)、「Lost City」(シングル「マスカラ」収録)などSixTONESに多彩なヒップホップナンバーを提供している。さらにはEXILETHE RAMPAGE from EXILE TRIBEなどLDH所属グループのライブでのパフォーマーショーケースのトラック制作も担当している。つま
り、TOMOKO IDAは“踊れるヒップホップナンバー”の名手なのだ。となれば、SixTONESも踊らないわけにはいかない。ということで、この曲にはSixTONES史上もっと激しいダンスが付いた。SixTONESお得意のサウンドであるがゆえに、振り付けが少なくてもきっと彼らは各々がこの曲にノれるだろうし、ファンもバウンスしながら盛り上がれるだろう。その様子は容易に想像がつく。しかし、彼らはこの曲で今までで1番激しく踊る。ここでも“暴れる”というわけだ。

振り付けはダンスのみならずヒップホップカルチャーに造形が深いダンサー・SAYA YAMAMARUBTS「MIC Drop」King & Prince「ichiban」などの振付でも知られるRIEHATAとチームを組んでおり、その実力はもちろん世界レベル。彼女はこのコレオを<ファンの方がグッとくるポイント><ダンサーがグッとくるポイント><ミュージシャンがグッとくるポイント><初めて見る方がグッとくるポイント><SixTONESメンバー自身が胸熱く踊れるマインド><HipHopへのリスペク
トと私(SAYA)が1番大切にしてる“色”と“音楽性”と“破壊”>という“6”つのポイントを大切にして作ったという(https://www.instagram.com/p/CqMhneZBnI7/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D)。サウンド同様、終始重心は低く、重たさを表現しながらも、彼ららしい軽やかな身のこなしで重たさを必要以上に感じさせない軽快さも見える。さらには激しく動き回りながらもテンションは高く、SixTONESらしいパーティ感も忘れない。もちろん一人一人の個性は封印せず、6人が6様に、激しく、時に軽やかに時に美しく、暴れている。今作のミックスおよびマスタリングを担当したエンジニアは、Kanye westJAY-Zなどの作品も手がけるIRKO。その手腕は一目瞭然ならぬ、一聴瞭然だ。イントロの不穏なコーラスから、これ以上ないくらいの重低音とメンバーの強いラップには異様なほどの厚みと重たさがあり、かと思えばブレイクではパンが左右に振られ一気に音数が減る。再び凶暴な一撃で強いサビに引き戻されると、ハイトーンのフェイクと重たいラップの共存をしっかり聞かせ、SixTONESらしさを全開に。ワールドクラスのヒップホップの音がここにある。


改めてこの「ABARERO」をおさらいすると、彼らの原点であるヒップホップナンバーを、ヒップホップの世界的名手たちがクリエイトした1曲であるということが言える。これだけのクリエイターが、SixTONESと一緒にヒップホップを作りたいと思っているという事実こそが、彼らの現在地、彼らがこれまで積み上げてきたものなのだ。様々なテイストの楽曲を歌い踊ってきたからこそ手に入れられたスキルは多々。彼らがアイドルだからこそ手に入れられた今である。SixTONESの快進撃は「ABARERO」をもって、さらにスピードアップするだろう。「ABARERO」には<Break the silence>という一節もある。まさにコロナ禍の2020年1月にデビューを果たし、デビュー後は歓声なしのライブを強いられてきた彼らが、ようやく大手を振って「声を上げろ!」と観客に呼びかけられる2023年。今月に控えるSixTONES初の単独ドーム公演「慣声の法則 in DOME」での大暴れにも期待したい。

INFORMATION

SixTONES 「ABARERO」

<初回盤A>
SECJ-64~65
CD+DVD
¥1,760- 税込
スリーブケース仕様
CD
M1 – ABARERO
M2 – Hello
M3 – Good Luck! -Sunrise Soul Remix-
DVD
V1 – ABARERO –Music Video-
V2 – ABARERO –Music Video Making-
V3 – ABARERO –Music Video Solo Movie

<初回盤B>
SECJ-66~67
CD+DVD
¥1,760- 税込
スリーブケース仕様
CD
M1 – ABARERO
M2 – 彗星の空
M3 – ふたり -Sunset Chill Remix-
DVD
Documentarty of “声”

<通常盤>
SECJ-68
CD
¥1,100- 税込
初回仕様:スリーブケース仕様+20Pフォトブック
CD
M1 – ABARERO
M2 – PARODY
M3 – Drive
M4 – 人人人-PLAYLIST Performance Day.6 ver.-
M5 – Chillin’ with you -PLAYLIST Performance Day.7 ver.-
M6 – ABARERO –Instrumental-

・SixTONES公式HP
https://www.sixtones.jp/
・STAGESixTONESOfficial YouTube Channel
https://www.youtube.com/c/SixTONES_official
・SixTONES Official Instagram
https://www.instagram.com/sixtones_official/
・SixTONESソニーミュージック 公式Twitter
https://twitter.com/SixTONES_SME

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