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OddRe:
POWER PUSH!
これまでの楽曲はこちら▼
https://tv.spaceshower.jp/recommend/powerpush/
スペースシャワーTVによる歴史と熱意が込められた極推しプログラム『POWER PUSH!』とのコラボ連載企画!
『POWER PUSH!』は、毎月1組のアーティストの旬な1曲だけをピックアップしその楽曲を集中オンエアする、スペースシャワーTVのローテーションプログラム。EYESCREAMでは、選ばれたアーティストにインタビューし、そのクリエイションをご紹介していく。
第2回目はOddRe:。2024年6月に結成したAirA(Vo)、ユウキ サダ(Ba/Vo)、SOI ANFIVER(Gt/Comp/Trackmaker)による3ピースバンドだ。あらゆるジャンルの音楽性を飲み込みながらもポップに踊れるビートを1曲の中で表現し、その上に力強いAirAの歌が乗る。2026年2月に、IRORI Records / PONYCANYONからメジャーデビューを果たし、2026年の各種大型夏フェスへの出演もこぞって決定。もっとも注目を集めるバンドの1つとしてシーンの期待を集めている。7月には初のワンマンツアー『CODA』も開催される予定だ。このインタビューではバンドの成り立ちからルーツを踏まえたうえで、5月にリリースされたシングルでありパワープッシュ楽曲「睡る君」について話を聞く。

L to R_SOI ANFIVER, AirA, ユウキ サダ
ーまずはOddRe: がどういう経緯で結成されたのか教えてください。3人とも音楽塾ヴォイスに通われていて、そこで出会ったんですよね?
ユウキ サダ(以下、サダ):そうです! SOIは先輩なんですけど、何度も顔を合わせているうちに仲良くなって、私から「一緒にバンドやろうよ」って誘いました。その後、ボーカルを探している時に“ヴォイスの偉い人”からAirAを紹介してもらって今の3人になりました。
ーサダさんはなんでバンドをやりたいと思ったんですか? どんなバンドをやりたいと思ってSOIさんに声をかけたんですか?
サダ:同じヴォイス出身のChilli Beans.さんが好きだったので、自分もバンドをやりたかったんですよ。もともとはギターボーカルとして入塾したんですけど、バンドをやりたいって言っていたら“ヴォイスの偉い人”から「ベースをやれ」って言われたので、どんなバンドを組むかってことよりも、まずはベースを練習しなくちゃ~って感じでした。最初はレッチリ(Red Hot Chili Peppers)をコピーしていたのでレッチリみたいにメンバー全員が個々に目立っているカッコいいバンドになりたいなと思っていました。
ーSOIさんはサダさんから誘われた時にどんな心境でしたか?
SOI ANFIVER(以下、SOI):都営大江戸線のホームで、サダから「バンドやりたい」みたいな話をされたわけですけど。
サダ&AirA:『すごく細かく覚えてるな……』。
SOI:自分的にもバンドを組むことは想定していなかったことだったんですけど、『まぁ、サダとならいいか』っていうのが頭にあったんですよね。ヴォイスはソロアーティストとして活動していきたい人が通う塾でもあったので、サダが言うように“個を活かすバンド”をやるというのが、まさに自分のビジョンでした。AirAがボーカルとして加入した時にさらにその考えが強くなっていって、3人が各々自分のカラーを発揮しながら進めるようなバンドにしようと考えたんです。全員が別々の方向を向いているけど中央には1つの大きな矢印があって、そこに沿って進んでいくようなイメージですね。そんな今の時代ならではの突き進み方を見せていくようなバンドになりたいと思って、今でも常々意識しながらやっています。
ーでは、皆さんの音楽的バックボーンを教えてください。
AirA:私はお母さんがフレディ・マーキュリー(Queen)やレディー・ガガなどが好きで、子供の頃からそういう音楽に触れてきました。高校の軽音部がキッカケで仲間と音楽をやる楽しさを知って、バンドが好きになりました。
ーいつ頃から歌で生きていきたいと考えるようになったんですか?
AirA:歌う仕事をやりたいとちゃんと思うようになったのは小学4年生です。当時、自分の得意分野だったのが歌で、将来の夢を考えましょうっていう授業があった時に、<夢は歌!>って書いたのを覚えています。
ーサダさんは『のだめカンタービレ』が音楽のルーツだそうですね?
サダ:そうなんですよ! だから最初はクラシックが好きでした。お父さんはGreen DayやAvril Lavigneを流していたんですけど、私はピアノが好きで弾いていましたね。中学生になって歌いたいと思ったんですけど、地元にはカラオケ屋さんもあんまりなかったので、とりあえずアコースティックギターを買って自分で弾いて歌っていたんです。とりあえずギターがあれば歌えるので。
ーSOIさんはいかがでしょう?
SOI:幼少期は親が好きなエルレ(ELLEGARDEN)やアジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)といった邦ロックが家で流れていました。海外のバンドだとLinkin Park、Sum 41やThe Offspring、Fall Out Boyなどですね。小学校に上がってからはRADWIMPSを聴くようになり、小4でワンオク(ONE OK ROCK)にどっぷりハマりました。その後、自分は洋楽の方が好きなんだってことに気づいて、そっちばかりを聴くようになっていったんです。
ーいつ頃からギターを弾くようになったんですか?
SOI:小4くらいでギターを触るようになったんですがすぐに飽きたりしつつ、やっぱり音楽で生きていきたいと思って、小6〜中1辺りから作曲を遊び感覚でやるようになっていきましたね。音楽をプレイする側になってからは音楽の聴き方も変わって、よりいっそう洋楽ばかりになって、Leny kravitzだとかそういうファンクロックっぽいものや、ブルースロックっぽいものをたくさん聴いていました。自分がプレイヤーとしてちゃんとカバーしてきた音楽は大体そっちです。Jimi HendrixやPhilip Sayce、Stevie Ray Vaughanとかそっちルーツのギター少年になってましたね。でも、ブルースロックだけを聴いていたわけではなくて、EminemやDr. Dreとかヒップホップもよく聴いてたし、JusticeやDaft Punkのようなフレンチハウスとかも良く聴いていましたし、本当にとにかくオールジャンルを取り入れたくて素晴らしいと思うものをかき集めるように聴いていました。そうなると、やりたいスタイルもコロコロ変わるから、自ずとDAWでのパーソナルな制作がメインになってくるんですよね。ロックが好きだったんですけどバンド経験は軽音部くらいしかなくて、ほぼDTMでロックをやってきたんですよ。だから、フレンチハウスやエレクトロを作っていくフォーマットに、無理やり自分が好きなギターのサウンドを入れて作っていきながら、自分らしいスタイルを作っていった感覚がありますね。それこそ「FEVER TIME」はブルースのフレーズなんですけど、ハウスのビートを使っているんです。そういうスタイルに辿り着くまでにけっこう時間がかかりました。
ーおっしゃる通り、OddRe: の音楽には独特の個性がありつつブラックミュージックからの影響も感じます。その辺り、意図的に作曲する部分はありますか?
SOI:そういう意味では、Michael Jacksonの影響が大きいです。特に彼自身だけでなく、それを支えたQuincy JonesやRod Tempertonが好きで、本当に僕のルーツのような存在です。バンド名を回収するわけじゃないけど、ファンクも含めて踊れる音楽が好きなので。
ーなるほど、踊りたいし、踊らせたいと。
SOI:いや、踊りたいが圧倒的に先行しています。
一同:(笑)。

ー5月リリースの新曲「睡る君」は、しっとりした曲調です。これまでの楽曲とは世界観が異なるように感じたのですが、実際にどんな曲だと言えますか?
SOI:イントロでイメージしているのはThe Policeで、他にもTears for Fearsなどの海外AORの雰囲気を曲に落とし込んでいます。ニューウェーブにあるような、ちょっと物悲しい都会性のあるロックをイメージして制作したんですよ。対してサビメロは別に作っていて、自分のもう1つのルーツでもある日本の青春ロックを表現しています。この2つを掛け合わせたような曲は今までに作ったことがなかったので、自分でも『どうなるんだろう』と思いながらやっていたので、聴いたことがないバランス感に仕上がったと思います。
ー歌詞では、誰かを想う内容が描かれていますが、どのようなストーリーですか?
SOI:歌詞ではとにかく現代を描きたいと思ったんです。2026年版のロマンスを表現できればと。僕らの恋愛コミュニケーションの1つに“寝落ち通話”があると思うんです。愛を伝える方法はなんだろうと思った時に、時代によってはそれが手紙であったり短歌俳句であったりしたと思うんですね。今、ネット回線で電話できる時代になったからこそ描ける遠距離恋愛の形が“寝落ち通話”なのかなと。
ーそれで歌詞の内容がロマンティックなんですね。
SOI:そうですね。僕の中の乙女スイッチをがっつりフルで入れて描きました。聞き方によって、男性視点にも女性視点にもなると思いますし、その辺り日本語の良さでもある曖昧さを残したまま歌詞を書いたつもりです。
ー昔であれば手紙であったものが今は“寝落ち通話”で表現できる。そこが歌詞の内容としては重要だと言えますか?
SOI:はい。電波をどれだけ美しく描くのか、今僕らが送っているデジタルな生活をどうロマンティックにするのかという点に注力しましたね。今回は特にしっかりと時間をかけて何度も歌詞を書きました。シリアスでちゃんとした内容の曲ですからね。ちゃんと歌詞にも狙いがあって表現していかないといけないと思いながら書いていきました。
ーそんな「睡る君」を歌ううえでこだわった点はどういう点ですか?
AirA:いつも新曲を作る時はSOIとボーカルディレクションについて話し合いをするんですが、「睡る君」についてはSOIから「普通の女の子っぽく歌ってほしい」ということを言われて、そこがけっこう頭を悩ませたところでした。OddRe: には踊れるやんちゃなイメージがあって、これまではボーイッシュな歌い方をすることが多かったのですが今回は真逆。ガナらずに歌ったりとか、クセで勢いがつかないように意識しましたね。優しさを持たせつつ寂しさも感じさせるように。そこが難しかったです。
サダ: わざといつもよりヘタっぴに歌ってたもんね!
SOI:そう、うまく歌えちゃったテイクはボツにして。「(歌が)上手すぎるからダメ」って(笑)。
AirA:そうだったね(笑)。「普通の女の子が必死に歌ってる感じを出したい」っていう、それが難しかったんですけど、自分たちの新たな表現を見つけることができたんじゃないかと思います。
ーサダさん的にはどうでしょう?
サダ:コーラスに関しては最後のシンガロングを歌っているんですけど、AirAに合わせて繊細に歌いました。ビブラートとか付けちゃいがちなんですけど、それをしないように意識しつつ。ベースに関しても、歌がメロディアスなので淡々と感情を抑えるように意識してしっかりと刻んでいくように演奏しましたね。シンプルに弾いたんですけど、意外と別の感覚が必要で大変な部分もあるんだなって発見があった曲でもあります。
ージャケットやMVの世界観も実に独特です。ここにはどんなこだわりがありますか?
SOI:アートワークに関してはシンプルなコンセプトがほしくて、「睡る君」だから眠るにちなんで<Z(zzz)>でいくのはどうかというアイディアを出して、制作していただきました。それでジャケットやMVにはZのコンセプトを散りばめているんです。他にもリリックビジュアライザーが公開されているんですが、ここにはすごく重要なコンセプトとして“XYZ軸(立体内の位置を表すために交わる3つの直交座標軸)”を明確に落とし込んだんですよ。プロトコル的に向こうからコチラへ進むような動きを示すところにZというアルファベットが割り振られているのがすごく運命的に感じましたね。さっきお話しした“寝落ち通話”の話ですが、寝息を乗せて電波が向こうから返ってくるみたいな。そんなXYZ軸のコンセプトを映像の至るところに散りばめているので探してもらえると嬉しいです。
ー今後、OddRe: はどのような活動をしていきたいですか?
AirA:3人でいろんなところに行きたいです。
SOI:夏フェスもたくさん決まっているから楽しみだね。
サダ:47都道府県ツアーとか?
AirA:やっちゃうか!
SOI:本当にいろんな場所に行きたいよね。見たことがない景色が見たいんで。大きな場所でライブをするのもそう。単純に自分たちが遊びたいというのもあるし楽しみたいので、大勢の人の前でもライブをやっていきたいです。
ー誰か一緒にライブをしてみたいアーティストはいますか?
サダ:同じレーベルの先輩方はめっちゃ好きな人ばかりでカッコいいからいつか一緒にやりたいな。あと、最近はバンドサウンドでライブするヒップホップにハマっているんで、一緒にやってみたいかも!
SOI:Nujabesさんがルーツの1つなんですけど、そういう意味でHydeout Productionsからリリースしているアーティストの方々と一緒に何か制作してみたりしたいです。例えば、ケンモチヒデフミさんとか。昔からソロ作を聴いていたので。
サダ:そういうアーティストの方々やラッパーたちとも一緒にやってみたいけど、サークルモッシュが巻き起こるようなライブにも出てみたくない? SiM主催の『DEAD POP FESTiVAL』とか。AirAがピットを作んの。
AirA:「わかれろー!」って、私がやるのか! こわいなぁ(笑)。
SOI:僕らは本当にジャンルレスを意識して活動しているので、ジャンル問わずリスペクトできるアーティストの方々と一緒に活動していきたいですね。肝心なのはそこだと思います。
サダ:カッコいい音楽は全部好きだもんね。興味あることがいっぱいだ!
