Ryohu × KEIJU as YOUNG JUJU × Ren Yokoi、仲間のノリから生まれるもの:Motivators Vol.06

photography_Takao Iwasawa, text_TAISHI IWAMI

Ryohu × KEIJU as YOUNG JUJU × Ren Yokoi、仲間のノリから生まれるもの:Motivators Vol.06

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―そうやって作った曲を披露する場としてクラブがあるわけですが、今のクラブって三人から見て、どんな感じなんでしょう?

Ren:そうですね。例えば大きい箱だとVISIONだったり、小箱だとR-loungeだったり、そこにカルチャーがある場所では、ヒップホップと4つ打ちが交差するようなイベントがどんどん出てきてるんです。だから、まだまだ混ざっていく可能性がある。これはこれ、あれはあれじゃなくて。

Ryohu:うん、うん。俺も4つ打ちの曲とか作ってるよ。グッドソングかどうかは別として(笑)。それはいい傾向だよね。

Ren:俺も来年にかけて曲を作っていこうと思ってるんだけど、特にジャンルを決めてるわけじゃない。ドレイクだってハウスの要素を入れたり、ムーディーマンをサンプリングしたりしてる。世界のトップアーティストのレベルで、すでにそういうことが発信されてるから。

YOUNG JUJU:いろんな情報が手に入りやすい、いい時代だと思う。俺はそこで、ジャンルに関係なく聴いてる部分もあるし、一方でそれぞれの過去を知ることも大切だと思ってる。要は、それぞれがやりたいようにやればいい。かっこよければね。

ーでは”混ざったもの”がベースにあるなかで、ヒップホップとは?

Ren:勝手なイメージだけど、ヒップホップってその場のノリ。それでできたものがその日を描写してる。いいこと言ったでしょ?

YOUNG JUJU:よく言った。

―YOUNG JUJUさんも近い考え方だと。

YOUNG JUJU:そうですね。ヒップホップって“生活”だと思います。女の子にモテることも、爆音で音楽かけることもそう。作り手の立場からすれば、そこがどれだけリアルで、自分が本当に考えていることと誤差がないか。

YOUNG JUJU:今年、ソニーミュージックと契約して音楽をやるようになって、改めて自分の言葉の重さを考えることが増えました。ラップって、たくさんの言葉を詰めて、いろんなことを伝えられるから。シンガーだとそこまで細かいことは言えないというか。シンガーの「君が好き」とラッパーの「君が好き」はちょっと違うというか、ラッパーはそこに至るまでに、こういうことやああいうことがあって、という細かいでディレクションが入る……、って俺なんの話してたんだっけ? そう、だからそこで変にかっこつけたりしないで、ライフスタイルそのものを伝えることが大切。

―Ryohuさんはマネジメントやレコード会社など関わる人も増えるなかで、意識が変わった部分はありますか?

Ryohu:昔からの仲間のことは忘れちゃいけないし、新しく出会った人も疑い過ぎちゃいけない。灯台下暗しじゃないけど、手の届かないところに手を伸ばして、結局何も得られなかった結果には誰もなってほしくない。でもステップアップは必要だし、とか考えてると、やっぱり謙虚な心と健康な体ですね。で、かっこいいことやれば問題ない。

―トップを獲ろうとか、そういう感情はありますか?

YOUNG JUJU:今はあります。YUSHIのために誰よりも有名になってやろうと思うし、自分のなかでもいい歌詞書ける自信もあるし。そう思ってなかったらいい曲なんてできないし、やる必要もない。でも1年前とかはあんまり思ってなかったですね。なんでこれをやってるのか、わかってなかった。今はいろんな人が周りにいて、昔からの仲間がいて、少しでも何か変えてやっていかなきゃって思ってます。

―Ryohuさんも同じですか?

Ryohu:何て言ったらいいのか、気持ちはあるけどあまり変に意識はしてないというか。

Ren:Ryohuくんがいちばんレイドバックしてるよね。

Ryohu:でも、ひとつ思うのが、自分で間違いないと思う音楽を突き詰めること。モノマネじゃいけないし、英語歌詞にしたから海外に呼ばれるとか、そういうのじゃない。少しはそこにアタックすることも必要かもしれないけど、日本語だからこそヤバい音楽とか、オリジナルな強みを持てば、みんなにチャンスあるんじゃないかなって思ってるよ。

YOUNG JUJU:それがもし、たまたま誰かと似ていても変える必要もない。自分の意志をしっかり持って、突っ走ればいい。

Ren:うん。今はヒップホップが熱いから、チャンスあるよね。

―ある種のブームは私も肌で感じていますが、皆さんの観点からは、どう“熱い”んですか?

Ren:ハウスやテクノと比べて熱量がすごい。自分が子どもながらに見ていた親父たちの時代に近付いてる感じがするんです。

YOUNG JUJU:俺とかRyohuくんとかKANDYTOWNに注目してくれる人たちがいることは熱いと思うんですけど、でも実際は熱くないというか。人が入るとかそういうのはあるけど、こんなのいつまでも続かないし、もっとヤバい曲を作ってこそだと思います。

Ren:ここらで誰かが突出しないといけないと思う。KOHHくんとかそうなりつつあるのかもしれないけど。

YOUNG JUJU:そう、突出できるチャンスがあることは熱いんですよね。(レコード会社などから)お金をかけてもらえるアーティストが出てきてること。そういうサポートがあってのことだし、そこの人たちに気付かれないで、自己満足で熱い熱いって言っちゃうとサムいから。

Ren:ちゃんと外にいる人が見て、“成る”って思われてることね。

YOUNG JUJU:まだまだ一般層には届いてないと思う。だから満足はできないし、普通の女の子とかが「ラッパーかっこいい」とか言うようになったら…。

Ren:なってるんじゃない?

―Renさんはそういうヒップホップの熱から、どんな刺激を受けていますか?

Ren:魅せることに優れてる。そこからどんどんライジングスターが出てきて、ブレイクスルーしてる感じ。すごいですよ。

Ryohu:スターじゃないけど、もっと火を増すような人が出てきたら最高だよね。自分たちより下の世代って、さらにいろんなことに柔軟になってきてると思うから、もしかしたら今の30〜40代の人たちがやってきたことを超えていける何かがあるかもしれない。上を舐めてるわけじゃないですよ。

Ren:ヒップホップは上の世代とも同じ土俵に立てる。フリースタイルダンジョンのモンスターも、昨日今日の新人も同じ。でもステージ以外で会ったときには、めちゃくちゃ上下関係が厳しい。それって健全だと思う。かたやこっちは、上下関係は少ないけどしがらみが多いというか。

―そういうことが見えていて言葉にできるRenさんの存在は貴重だと思います。

Ren:まあ、みんながみんなそうじゃなくていいし、自分だけ思ってればいいかなって。

Ryohu:で、いつか俺たちが“時代を担っている”と言われるようなアーティストになっていけばいいよね。

Ren:うん。ほんとそう思う。で、うまいメシ食いたい。

YOUNG JUJU:食いたいね。結局それが一番。何するにしても生活できないとね。

「Motivators」

Vol.01 : JESSE
Vol.02 : 野村周平
Vol.03 : AI
Vol.04 : 村上虹郎
Vol.05 : 安澤太郎(TAICOCLUB)
Vol.06 : Ryohu × KEIJU as YOUNG JUJU
Vol.07 : DJ DYE(THA BLUE HERB)
Vol.08 : CHiNPAN
Vol.09 : Daichi Yamamoto

INFORMATION

■ Ryohu
http://www.ryohu.com

■ YOUNG JUJU
メジャー・ディールをソニー・ミュージックと締結! 同時にYOUNG JUJUからKEIJU as YOUNG JUJUへと改名。ファッションブランド・PIGALLEとメジャー・ローンチパーティーも開催決定。

「KEIJU as YOUNG JUJU Presents ”7 Seconds” Supported by PIGALLE」
日程:2018年1月28日(日)
時間:OPEN16:00 / CLOSE 21:00
出演:KEIJU as YOUNG JUJU /K ANDYTOWN / SECRET GUEST
料金:DOOR ¥3,400 / 最速先着先行発売 ¥2,000 / 一般発売 ¥3,000 ※すべて別途1D

■ Ren Yokoi
Instagram@renyokoi

12/31(日) OATH 2017-2018 COUNT DOWN & COUNT UP PARTY @ OATH
1/1(祝) BPM MUSIC BAR 2018 NEW YEAR PARTY @ BPM MUSIC BAR
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