Walk your talk Vol.09 -対談連載 第9回- VERDY × Aminé

アーティスト、ヴェルディがストリートの今をベースに世界中のクリエイターやアーティストと対談していく本企画。9回目はアメリカはポートランド出身、夏に初来日ライブを大成功に収めたAminé(アミーネ)! シーンきっての注目を集めるラッパーとLAで出会ったベルディ、お互いのクリエイションについて話し合った。

同じデザインをする立場の人間としてVERDYのデザインはすごく魅力を感じる
ーAminé

最初は『Good For You』のジャケットデザインがすごく好きで惹かれたんです
ーVERDY

ーこの企画はEYESCREAMというメディアで不定期で掲載しているVERDYさんの連載なんです。

Aminé:EYESCREAMは知ってるよ。VERDYが特集されている号を見たよ。

ーありがとうございます!

VERDY:せっかくAminéが日本に来て少し長く滞在するって聞いたから色々Aminéのことを教えてほしくて。
Aminé:今回が自分にとっても日本初ライブだったし、せっかく東京に来れたから色々な場所を見て回りたいと思っているんだ。その中で、VERDYと対談する機会があって良かった。
VERDY:Aminéの存在は2017年にリリースされた1stアルバム『Good For You』で知ったんです。すごく良いジャケットだなって思って。視覚的にもパッと見のインパクトが強かったですね。ポップアートにも見えるし、色が奇抜。しかも、それを自分でジャケットやムービーをディレクションしているってことを後から知って、すごくいいな、と思って。しかもMV「Caroline」では『パルプ・フィクション』(1994年公開、クエンティン・タランティーノ映画)のTシャツを着ているよね。僕の大好きな映画だし、すごくクールだと思った。

Aminé:ありがとう。グラフィックデザイナー、しかもVERDYにそう言ってもらえるなんて誇らしいよ。嬉しいね。

ー2人が出会ったのは、いつなんですか?

VERDY:あれは初めてGirls Don’t CryのTシャツを作ったときだったので、約1年半ほど前のことなんですけど、LAに行ったときに、友人にGirls Don’t CryのTシャツのストックを渡していて「好きな人に配っていいよ」って言っていたんですね。後日、彼から「Aminéが着てくれているよ」って写真を送ってきてくれて。それを僕がインスタグラムにUPしたりしていて。それからしばらく経ち、LAでチキンアンドワッフルのお店にいるときに、たまたま後ろの席にAminéがいて話しかけたのが初めての直接的なコンタクトでした。
Aminé:そうだったね。最初にGirls Don’t CryのTシャツをもらったときは、ブランドのこともVERDYのことも知らなかったけど、パッと見た瞬間、すごく良いグラフィックだと思ったんだよ。僕も自分のプロジェクトの作品は自分でデザインするんだけど、メッセージ性も言葉も良いし、タイポグラフィとしてのデザインも良いと思った。純粋に着たいと思ったから普通に着ていたんだ。

ーその後、Girls Don’t Cryは世界中で人気が出ましたね。

Aminé:世界中にたくさんのブランドがある中で、なぜこんなにも多くの人がGirls Don’t Cryに惹かれるのかと言うと、やっぱりVERDY自身の人柄にあるんじゃないかな、と思う。いつもポジティブな姿勢で活動しているのが僕も好きだし、国境を超えて愛される理由なんじゃないかな。何度かしている話だけど、もう1度、Girls Don’t CryとWasted Youthのことを教えてもらっても良い?
VERDY:数年前、それまでずっとバンドのアートワークを請け負う形でデザインをやっていた時期に、バンドの表現したいものを具現化するだけじゃなくて、自分自身が好きなものや気持ちを、もっと直接的に表現したいと思ったんだよね。そう考えて、自分の思いを探っていくと「これまで生きて歩んできた道のりは無駄じゃなかった」って気持ちに至ったんだ。そこで生まれたのがWasted Youthという言葉とグラフィック。Wasted Youthをスタートさせた後、自分のスタイルがイラストとかだけじゃなく、シンプルなタイポグラフィをTシャツに乗せて届けることだって気づいたときに、次のメッセージを考えるようになって。そのとき考えていたのは「PUNKだとか、自分の実体験以外で、大切な重要な存在って何だろう?」ってこと。それが僕にとっては奥さんだったから、Girls Don’t Cryって言葉を奥さんにTシャツでプレゼントしたのがスタートなんだ。
Aminé:素晴らしいメッセージだと思う。


VERDY:僕からもAminéに聞きたいんだけど、どんな経緯で今のようなアーティストになっていったの?
Aminé:学生だった頃に音楽編集ソフトとマイクを買って、PC1台で音楽を制作していたんだよ。ミックス作業も自分で学んで全部自分と周辺にいる仲間とやっていたんだ。そうやって制作した楽曲をオンラインにUPしていたら、ネット上で自然とファンが増えていったんだ。それが始まり。でも、僕は自分のことは最初からビジネスとして成立すると確信してやりたいことをやっていたから、お金と時間はできるだけ自分のためだけに使ってきたんだ。

ー2人とも自分の思いを素直に表現しているアーティストだと思います。

VERDY:やっぱり人間、自分がやることは自分自身を投影するものだと思います。僕にしてもそうなんですけど、本心から思うリアルなことを楽しみながらやっているから、だんだん人にも認められるようになったんじゃないか、と思うんです。
Aminé:僕は自分の経験を1番大事にしているし、それを表現することが大事だと考えているんだよね。例えば今回も東京という見てみたかった街に来ることができて、ライブをやって、VERDYや大勢の人に会えた。こういう経験がすごく大事だし、それが1番アートに反映できると思うんだ。
VERDY:今、ライブの話をしていたけど、本当にすごかったよ!(※)。人気があることは前々から知っていたけど、改めて多くのユースに求められているんだなぁって感じた。しかもファンのみんなもお洒落だし、ライブ中もオーディエンスが一緒に歌っている、あまり日本では見ない光景だと思った。マーチャンダイズもほとんどソールドアウトしていたし。

7月29日に渋谷のWWWXで開催された初の日本でのライブ。その模様が下記の通り

photograph_@_24young_

Photograph_@_24young_

Aminé:それはVERDY以外の人からも言われたね。あんな盛り上がり方は日本では珍しいことなんだって。僕のリアルなファンがたくさん東京にもいるんだってことを知れて、すごく嬉しかったよ。言語の壁を超えて音楽を繋がっていると思った。
VERDY:次は東京だけじゃなくて大阪でもやってほしいな。
Aminé:もちろん! もっと日本でライブしたいよ。きっとまた戻ってくるよ。

ー今後2人で一緒にやりたいことはありますか?

Aminé:VERDYはすごく忙しいからね。今は週ごとにコラボや新しいものがリリースされているくらいだから、本当に忙しいと思う。僕も今は制作やツアーで何かと忙しくしているから、そうじゃないときにじっくり何かを一緒にやりたいね。僕もコラボするときは120%の力を注ぎたいと思っているし、VERDYとは絶対に実現させたいと思っているよ。
VERDY:まったく同じ気持ちです。もっと何度も顔を合わせて、Aminéにも日本を知ってほしいし、僕ももっとアメリカのカルチャーを知りたいし、こういうのって絶対にベストなタイミングが訪れるものだと思うから、そのときに自然な形で出来たらいいよね。
Aminé:そうだね! 一緒に経験したことをコラボの題材にしようよ。
VERDY:それはきっと面白いね!

Aminéの音楽を体験したことがない人は、まず下記からチェックを!

Verdy 対談連載 “Walk your talk.”
第1回目 小林資幸[PHINGERIN]
第2回目 Inagawa Jun
第3回目 谷中敦
第4回 KEI
第5回 Kosuke Kawamura
第6回 BIM
第7回 BUMP OF CHICKEN
第8回 VERDY×EXILE NAOTO

INFORMATION

VERDY × Aminé

VERDY@verdy

Aminé@amine
ttp://clubbanana.com/