FASHION 2021.12.08

Interview: NAOTOが考えるブランドとショップのこと ~STUDIO SEVENの旗艦店3周年を迎えて~

EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部
Photograph_Ryo Kuzuma, Edit&Text_Ryo Tajima[DMRT]

NAOTO(EXILE / 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE)がディレクションするブランド、STUDIO SEVEN。中目黒には旗艦店、STUDIO SEVEN NAKAMEGUROがオープンして3周年を迎えた。ブランド自体は2022年に7周年を迎える。このアニバーサリーイヤーを迎えて、ブランドもショップも大きな展開を予定しているわけだが、この節目を前に、NAOTOは今、どのような思いでブランドやショップに向き合っているのかをインタビュー。

ショップでファッションを体験するということが大切

ースタジオ セブン 中目黒が3周年を迎えるわけですが、オープン当初の話を振り返って何が思い出されますか?

NAOTO:ブランドを始めてから、PKCZ®ギャラリー(PKCZ® GALLERY STORE)で展開してきて、4年目に、この場所が見つかって。あのときは、すべてのタイミングがうまく噛み合って、巡り合わせを感じたんですよ。というのも、「そろそろお店を持ってもいいかもね」って意見がスタッフからも上がっている時期だったので。そのタイミングで良い場所が見つかって、まるで導かれるように、このショップをスタートさせることになったんです。そのとき、お店を作るとしたら絶対にNIGO®さんにディレクションしていただきたいと思って、実際にお願いさせていただいて。ショップにいるだけで、ワクワクできてテンションが上がっていくような場所を作りたかったんですが、まさに、そういうショップになったと思います。今ではブランドのアイコンになっている、CAUTIONのグラフィックやショッパーも、そのタイミングでNIGO®さんに作っていただいたんですが、そこは僕にとってもスタジオ セブンにとっても、大きな転換期になりました。今に繋がる大きな財産だと思っています。

ーやはり、ショップなくしてブランドの成長は考えられないものでしたか?

NAOTO:今はコロナ禍もあって、洋服をECサイトなど、WEB上で買うことがより増えてきた時代だと思います。お店を持たなくてもいいかもしれないという考えも実際にあると思うんですよね。何が正解かは自分にはわからないですけど、自分が何を好きかってことを考えたときに、やっぱり実際に触れて試着して、着たときに初めて感じられる感動がいいと思ったんですよね。僕は足を運んでショップに行くということ自体に価値があると考えているし、お店に来た人が、例え何も買わなかったとしても、この場所でブランドの世界観を体験したってことに意味があると思うんです。だからこそ、今後も、この空間を常にフレッシュなものであるようにしていきたいと考えています。

ーやはり、ファッションを体感するうえで店舗での実体験が重要だと考えられていると。

NAOTO:僕にとっては、それがすべてというか。例えば、普段アーティストとしてパフォーマンスを披露するときに、YouTubeで観るのと、実際に現場に足を運んで、生で観て何かを感じてもらうのでは、まったく違うわけじゃないですか。そこでしか感じられない熱量が確実にあるわけなので。僕らはそれをすごく大事にしてきて、だからこそ続けられていると思っているので、そこに対するこだわりは、スタジオ セブンとしてファッションを提示するうえでも同様に強くあるんです。

ー時代はどう変わろうとも、ファッションや音楽には現場におけるリアルな体験が必要ですよね。

NAOTO:そうですね。現代は情報が溢れているので、みんな、たくさんの情報を持っているとは思うんですが、体験している量というのは、あまり変わらないじゃないですか。24時間の中でどう時間を使うのかっていうのは今も昔も変わらないことなので。自分が体験する側としても、それを提供する側としても、それを大切にしてもらえるようにってことは常に考えています。だからこそ、何かコラボアイテムをリリースするときは、ポップアップスペースを作り込んだりもしてきましたから。

ーこの、スタジオ セブン 中目黒で、特にNAOTOさんが気に入っている場所を挙げるとしたら、どこになりますか?

NAOTO:お店の入り口にあるスペースですね。ここはポップアップを開催するときに装飾を施す空間として使用しているんですが、以前、VERDYとコラボしたときに、その模様を見たNIGO®さんが「(店内を)真っ白にしていてよかった。面白い空間になっていることを再認識できました」ってことを仰っていて、僕もあのスペースがすごく使いやすいと思ってやったんですけど、やっぱりそうだよなって(笑)。これもショップを運営して、やってみないとわからないことでしたね。

参照: Walk your talk Vol.08 -対談連載 第8回- VERDY×EXILE NAOTO

ライフスタイルをプロダクトへ昇華させる

ーでは、来年7周年を迎えるスタジオ セブンについても教えてください。ブランドにはNAOTOさんのバックボーンが全体的に反映されているわけですが、ディレクションする際に、常に心がけていることはありますか?

NAOTO:こう言うとありきたりに聞こえてしまうかもしれないんですが、自分の生活を楽しむことがクリエイティブな考え方に繋がっていくと思っているんです。生活の中に置くものを大切にしつつ、楽しみながら使い続けて、その背景を調べて、自分の考えを深めていって。そうやって生活を豊かにしてくれるプロダクトに囲まれて生きていくことが、ブランドを表現するうえでも重要だと、今は考えています。それは洋服に限らず、家具や植物や料理、どんなものでもいいんですけど、何か自分に感動を与えてくれるものを探して、それを見つける作業が必要ですね。

ー「今は」ということは、ブランドスタート時には、また違った考え方があったんですか?

NAOTO:当初は、もう少し洋服のカルチャーに特化していて、僕がたくさんの服に触れて着てってことが、ブランドを始めるきっかけでもあったので、洋服自体から感動をもらうことが多かったと思います。それが、今では洋服の領域を超えて、それ以外のものからも感動を受けることが増えたんですよ。僕のライフスタイルの延長線上にあるものが、今、リリースしているスタジオ セブンのプロダクトに反映されているんです。

ーファッションという意味では、また大きくトレンドが変わる時期を迎えているように感じるのですが、NAOTOさんはファッションカルチャーに対して、どのような印象を抱いていますか?

NAOTO:ファッションは、トレンドがぐるぐる回っていて周期があると、よく言われていますよね。その大きな1周が回り終えて、もう2周目が始まったように感じています。というのも、20歳の頃は、まだ1周も経験していない状態なので、トレンドの周期なんて自覚できなかったんですよね。こうして歳を重ねていくと、自分が若い頃に体験してきたことが、もう1度、目の前で繰り返されていくような感覚になるんですよ。もちろん、同じ周期が再び巡るのではなく、違う点を結んだ大きな円が回っていくことになると思うので、自分にとっての2周目がどういう形になるんだろうって楽しみです。何がファッションカルチャーにプラスされて、どんな新しいものが生まれるのかってことを考えると面白いですよね。

ーそういったファッションに対する考えは、いわゆる”1周目”世代の後輩とも話したりしますか?

NAOTO:やっぱりファッションが好きな後輩とはそういう話題にもなりますね。玲於(佐野玲於)やメンディー(関口メンディー)と、そんな会話をすることもあります。それこそ、その話の延長で、玲於と一緒にトラックスーツ(※)を作ることになったんですよ。ブランド7年目にして、初めて後輩と一緒に何かを作ることになったんです。

※12月8日~15日の間に受注予約販売されるベロアトラックジャケット&ベロアトラックパンツ

ー共作したのは、なぜトラックスーツだったんですか?

NAOTO:トラックスーツは僕らにとってはユニフォームだったりするし、パフォーマーにとっては欠かせない洋服でもあるんですよね。なので、今回は、自分たちにとってのサポートウェアという意味合いで作りました。ビジュアルにはダンサー以外にも格闘家から俳優やアーティスト、スケーターにも出演してもらっているんですが、各シーンの第一線で活躍している人にとっても、サポートウェアであってほしいという考えを込めているからです。ジャンルの枠を超えて、多くの人を応援するウェアになってほしいと思って。

※STUDIO SEVENがリリースする限定生産のトラックスーツのビジュアルには、モデルとして格闘家の那須川天心、俳優の町田啓太、ブレイクダンサーの魚地菜緒、モデル/女優のNiina、スケーターの西宮ジョシュア、 HBXのSHOHEI、また、今回のムービーの音楽も手がけたラッパー/ビートメイカーのJUBEEの7名が出演。ジャンルを超えた提案として作り込まれている。

今後もブランドによって新たな出会いが生まれるように

ートラックスーツは玲於さんとの共作となったわけですが、このアニバーサリーイヤーに際して、今後予定されているコラボや企画アイテムなどはありますか?

NAOTO:多くの人に喜んでもらえるであろう企画を数多く考えていますね。ブランド7周年がスタートする2022年の正月には、皆さんに喜んでいただけるような新商品の発売を予定しています。クリスマスシーズンには、ソルソパーク(SOLSO PARK)とのコラボ第2弾で前回に引き続きボタニカルデザインのシリーズを。他にも数々のアイテムをリリース予定で、かなり良いものになっているので、是非、期待していただきたいです。

ーついに7周年を迎えるスタジオ セブンですが、今後どのようにブランドを続けていきたいと考えていますか?

NAOTO:僕がアーティスト活動をしていることを知らない人にも、ブランドを介して伝えることができるというのは、本当に素敵なことだと思うんです。洋服が自分という存在を飛び越えて出会いを生んでくれる。それが誰かの生活の一部になっていく、というのがブランドをやっている意味でもあるので、今後も、僕自身やEXILE、三代目を知らない人との新たな出会いのきっかけとなるようなブランドでありたいと思います。

インタビューの内容にあったSTUDIO SEVENの限定生産のトラックスーツは12月8日〜15日の1週間限定STUDIO SEVEN ONLINE STOREにて受注予約販売、また同時にロングスリーブTシャツ、Tシャツを発売する(予約制ではなく通常販売)。気になる人はWEBをチェック。そして、NAOTOの思いが込められたスタジオ セブン 中目黒へ行って、体験としてファッションを楽しんでいただきたい。

INFORMATION

STUDO SEVEN / NAOTO

STUDIO SEVEN ONLINE STORE
https://www.seven-official.jp/
https://www.instagram.com/seven.official/

STUDIO SEVEN NAKAMEGURO
東京都目黒区青葉台1-22-3
03-6303-2383
12:00~19:00
定休日なし

NAOTO
https://www.instagram.com/exile_naoto_/

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