CULTURE 2020.04.19

[PORTRAITS of SKATEBOARDING]
014. Duron Simons(Gang Corp)

Photography-Koki Sato, Interview / Translation / Coordination-Mimi Tamaoki, Edit-Ryo Tajima(DMRT)
EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

来る東京オリンピックからスケートボードが正式競技に決定している今、改めてストリートにおけるスケートカルチャーがどんな姿をしていたのかを振り返りたい。本特集ではスケーターだけではなくスケートカルチャーに関係するクリエイターも含め、OGからユース、シーンの中核にいる人物まで、NYを中心として総勢24組を取材した。

EYESCREAM WEBでは、2020年2月1日に発売されたスケート特集号「PORTRAITS of SKATEBOARDING in 2020」より、特別にその一部をお伝えする。

PORTRAITS.014 / Duron Simons(Gang Corp)
「ストリートにいるオレたちが今のシーンの土台を作ったんだ」

PLAY BACK, SKATEBOARDING FILMで紹介した約30人から成るクルー、Gang Corpのリーダーでナイキ SBにスポンサードされているNY生まれのユース。生粋のストリートスケーターは今のシーンに対して多大な感謝と少しの憤りを抱いている。

-これまでのスケートライフを振り返ってみてもらえるかな。

オレがちゃんとスケートし始めた2008年頃は、今ほど黒人スケーターが認められていなかった時代だった。それでも、当時、トンプキンス周辺にあったスケートショップのAutumnやReciprocalに通っていて、AutumnのオーナーのGrandpa(グランパ)の愛称で親しまれているジェレミー・ウェイランドからスケートのDVDをもらったりしていたんだ。Supremeもサポートしてくれていた。2015年からグループチャット、Gang Corpをスタートして、2016年にフィルマーでもあるナクアンがiPhoneにデスレンズをつけて撮影し始めてからクルーがスタートしたんだ。そして、みんなで金を貯めてSony VX2100のビデオカメラ買ったり、ロゴ入りのGang Corp Tシャツを作って、LESスケートパークで売ったりしながら徐々にアイテムを増やしていったよ。クルーは今、30人くらいかな。スケーターだけじゃなくて、カメラやデザインなど裏方としてサポートするヤツらもいるんだ。でも、みんなバイブスが合うブラザーの集まりさ。フェイクなヤツはいらねぇよ。スケートシーンはビデオが重要なんだ。ビデオがあったからこそ、オレたちの存在は知られていったし、サポートしてくれる人や企業が増えてきている。昔は人種問題も少なからずあったけど、今はシーンからのサポートがあるし良い感じだよ。

-スケートボードを介して人生が変わった?

実は4年くらいスケートをしない時期もあったんだ。もっと若い頃はストリートで悪さしてトラブルも多かったからな(笑)。でも昔からの親友でIcecreamにスポンサードされていたアンドレ・ビバリーが、オレのことを気にかけてくれてさ。オレの家にチルしに来て「お前に影響されたから今のオレがいてスケートシーンでやっていけているんだ」って話をしてくれて。それを聞いてオレも「わかった。やるしかねぇ!」ってテンションが上がったんだ。あいつの言葉がなかったら今のオレはいない。そして4年以上ぶりにSupremeに顔を出したらスタッフ全員から歓迎してもらってすごく幸せな気持ちになったよ。スケートを介してドープなヤツらに会えたことには感謝だな。ただ生きているだけでは、こんなチャンスがやってくるわけないってことが実現されていったりする毎日だ。今では生きているというシンプルなことに対して神に感謝している。きっとオレは今ここにいなくても変じゃないくらいワイルドな生き方をしていたからな。今はスケートだけではなく人生すべてに感謝しているんだ。

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002. Steve Rodriguez
003. Adam Zhu
004. Akira Mowat
005. Shredmaster Keith
006. Shawn Powers
007. Peter Sutherland
008. Beatrice Domond
009. Johnny Wilson
010. Caleb Barnett
011. Kader Sylla
012. James Rewolinski
013. CHRYSTIE NYC(Pep Kim, Aaron Herrington, Moose)

インタビュー本編はEYESCREAM No.174 “PORTRAITS of SKATEBOARDING in 2020″の誌面からどうぞ!

INFORMATION

EYESCREAM No.174

2月1日(土)発売
PORTRAITS of SKATEBOARDING in 2020
-スケートカルチャーの未来へ送る言葉-

出演者:Ari Marcopoulos, Steve Rodriguez, Adam Zhu, Akira Mowatt, Shredmaster Keith, Shawn Powers, Peter Sutherland, Beatrice Domond, Johnny Wilson, Caleb Barnett, Kader Sylla, James Rewolinski(Labor Skateboard Shop), Chrystie NYC, Duron Simons(Gang Corp), Jack Greer(IGGY NYC), Homies Network, Alex Corporan, Canal New York, Wasted Youth SKATEBOARD, Daiki Hoshino, Kento Yoshioka

Back Cover:HUF SPRING 2020 COLLECTION

お取り扱いは全国の書店、大型CDストア、Amazon等にて



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