CULTURE 2020.04.22

[PORTRAITS of SKATEBOARDING]
017. Alex Corporan

Photography-Koki Sato, Interview / Translation / Coordination-Mimi Tamaoki, Edit-Ryo Tajima(DMRT)
EYESCREAM編集部
EYESCREAM編集部

来る東京オリンピックからスケートボードが正式競技に決定している今、改めてストリートにおけるスケートカルチャーがどんな姿をしていたのかを振り返りたい。本特集ではスケーターだけではなくスケートカルチャーに関係するクリエイターも含め、OGからユース、シーンの中核にいる人物まで、NYを中心として総勢24組を取材した。

EYESCREAM WEBでは、2020年2月1日に発売されたスケート特集号「PORTRAITS of SKATEBOARDING in 2020」より、特別にその一部をお伝えする。

PORTRAITS.017 / Alex Corporan
「スケートとストリートの密接な関係を維持することがオレの役目だ」

過去にSupremeのショップマネージャーも勤めたNYストリートレジェンド。70年代~2000年代のスケートシーンを凝縮した写真集『FULL BLEED』の出版、Frank 151やEl Senorでも活躍中。アレックスはストリートとスケートの関係性をユースに伝えていく使命があると言う。

-過去から今に至るまでのスケートシーンについて考えたとき、何が思い出されますか?

80~90年代はスケートシーンの過渡期だった。1989年まではスケートカンパニーが生き残るのが大変な時代だったけど、1991、1992年ぐらいはNYストリートでスケートシーンが少しづつ盛り上がってきて、1993、1994年はNYスケートシーンにとって歴史に残る年になったね。1993年にZOO YORKがスタートし、翌年にはラファイエットストリートにSupremeがオープンしたんだ。そして、1995年には映画『KIDS』が公開されて、NYのシーンがどんどん注目されていくようになった。オレも映画に登場していたから当時はテンションが上がったもんだよ。オレがSupremeのショップマネージャーとして働いたのは、大体1996年後期辺りから2004年まで。Supremeに所属しながら、American Dream、5BORO NYC、Infamous Skateboardsのライダーとしても滑っていた。当時のコミュニティは団結力があったし、オープン当初のSupremeが今みたいに大きな存在になって世界中に名を響かせることなんて想像もしていなかったよ。ブランドとスケートが好きで、その好きな仕事をさせてくれた創始者のジェームス(ジェームス・ジェビアのこと)にはすごく感謝している。Supremeはオレの永遠のファミリーさ。そして、90年代のスケートシーンは今のシーンの主軸になったと思うよ。

-この機会なので、改めてスケートとの出会いについて聞いてもいいですか?

1985年のことだった。オレの親友、Freddyがスケートをやっていたんだ。当時のNYではスケートをやっているキッズは周りにいなかったし、ウエストコーストのイメージが強かった。オレも両親に頼んで14歳のときにスケボーを買ってもらって、わざわざサンフランシスコのスケボーショップSkates on Haight(1976年からオープンしている老舗ショップ)のカタログからボードをオーダーしたんだ。トニー・ホークのボード! それを手にした瞬間からすぐ大好きになったよ。最高の気分だった。上達するまでにそんなに時間もかからなかった。

90年代と現代でスケートシーンは変わりましたか?

変わったというかシーンが成長していったんだと思う。昔はアンダーグラウンドなカルチャーだったけど今はメイントリームに。当時はYouTubeやインスタグラムもない時代だったから仲間同士でトリックの練習したり、GirlとChocolate、Alien Workshopがスケートビデオをリリースするのをずっと待っていたり。スケートを学ぶツールへのアクセスが少なかったんだよ。もちろんマガジンにもトリックのHOW TOは載ってたけどビジュアルじゃないから分かりにくかった。今はたくさんのツールがあるからスケート人口が増えたんじゃないかな。

90年代はスケーターの数も少なかったし、ZOO YORKとSupremeが中心となって、NYのスケートコミュニティができていたように感じるけど、今はスケート人口が増えて、各自がクルーを結成して活動している。同時にスケートパークも増えているから、そこで独自のシーンが生まれたり、様々な動きが起こっているね。

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002. Steve Rodriguez
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004. Akira Mowat
005. Shredmaster Keith
006. Shawn Powers
007. Peter Sutherland
008. Beatrice Domond
009. Johnny Wilson
010. Caleb Barnett
011. Kader Sylla
012. James Rewolinski
013. CHRYSTIE NYC(Pep Kim, Aaron Herrington, Moose)
014. Duron Simons(Gang Corp)
015. Jack Greer(IGGY NYC)
016. Homies Network(Kyota, Kei, Diego, Luke, Mark, Sully)

インタビュー本編はEYESCREAM No.174 “PORTRAITS of SKATEBOARDING in 2020″の誌面からどうぞ!

INFORMATION

EYESCREAM No.174

2月1日(土)発売
PORTRAITS of SKATEBOARDING in 2020
-スケートカルチャーの未来へ送る言葉-

出演者:Ari Marcopoulos, Steve Rodriguez, Adam Zhu, Akira Mowatt, Shredmaster Keith, Shawn Powers, Peter Sutherland, Beatrice Domond, Johnny Wilson, Caleb Barnett, Kader Sylla, James Rewolinski(Labor Skateboard Shop), Chrystie NYC, Duron Simons(Gang Corp), Jack Greer(IGGY NYC), Homies Network, Alex Corporan, Canal New York, Wasted Youth SKATEBOARD, Daiki Hoshino, Kento Yoshioka

Back Cover:HUF SPRING 2020 COLLECTION

お取り扱いは全国の書店、大型CDストア、Amazon等にて



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